コクギョク
僕の名前はクコ。
双子の妹のウルと一緒に、支え合って生きてきた。
僕の一番古い記憶は、両親と村のはずれで幸せに暮らしていた時だ。
その村では僕らは嫌われもので、母さんの親戚が、辛うじて生活必需品を融通してくれてたくらい。
でもそれも暴利だったと思う。
母さんが居ないときに、親戚の人たちに会いそうになって物陰に隠れたら、「いい稼ぎだ」って嫌な感じで笑ってたから。
その時は、なんで僕らかそんなに嫌われているのかも分からず、走って帰って泣きじゃくって母さんや父さんに縋り付いた。
2人は状況が分からず首を傾げるウル諸共僕を抱きしめて、「ゴメンね......ゴメンね」ってずっと謝ってた。
でも、今なら分かる。
僕らは、ドワーフとエルフのハーフ。
ただでさえ犬猿の仲だってのに、ハーフという忌み嫌われる存在でもあるのだから、救えない。
嫌われるのも無理は無い。
両親が亡くなると、僕たち双子はこれ幸いとばかりに村を追い出され、死にそうになりながらも街にたどり着き、スラムに住み着いた。
何もかも無くした僕らに母さんたちが残してくれたのは、双子と分かる前に名付けた“クウ”という名だけ。
その時にはもう分かってたんだ。
僕らは忌み嫌われる存在で、頼れるのは互いしか居ないんだって。
でも、
世界が僕らを拒絶するなら、僕らが世界を拒絶したって良いだろう?




