2021年06月四分
ツイッターで投稿しているプニプニ勇者の物語です。
【登場人物】
プニプニ勇者:二頭身でオムツ姿のプニプニな幼児な勇者。
従者 :勇者のお世話係。
忍 :大陸にやってきた忍術を使う冒険者。
魔技師 :新しい魔法を作る技師。何故か勇者に懐かれている。
冒険者たち :冒険を生業とする人々。勇者と共にクエストをする事が多い。
定宿兼食堂 :勇者や冒険者たちが冒険の拠点にしている宿屋。
水の神官 :水の精霊を祀る神官。水の精霊とは幼馴染。
水の精霊 :一部の地域の水を管理する精霊。水の神官とは幼馴染。
館人たち :礼式の館の住人。訪れた人の作法を確認する。
【水の神官】
「勇者は泳げますか?」
「泳げませんが、水に浮く事はできます」
「できる」
水の神官に質問され、ワクワクしているプニプニ勇者の代わりに従者は答えた。
「水に濡れても大丈夫ですか?」
「むしろ自ら飛び込みます」
「たーちょぷ」
何か違う気もするが、まあいいかと水の神官は思った。
【水の精霊】
「ゆうちゃ、きたよー」
「勇者よ、良く来た」
神殿の奥で水の精霊は静かにプニプニ勇者を迎えた。
「こちらが水の精霊です。いつもは昼まで寝てますが、今日は勇者が来るのでソワソワして眠れず少し寝不足です」
「何でばらすんだよ!?」
水の精霊と水の神官は幼馴染で遠慮が無かった。
【水芸】
「水のクリスタルを結晶させる」
水の精霊はプニプニ勇者の目の前で水の塊を作った。それは時に何倍にも広がり、時に小さな粒となって動き回る。
「ぴゃー」
「勇者が喜んでるぞ。沢山練習して良かったな、その水芸」
「水芸言うな!」
水の神官と水の精霊は終始こんな感じだった。
【礼式の館 挨拶】
「勇者に作法が備わっているか確認いたします」
礼式の館に来たプニプニ勇者と従者に、館人は厳かに告げる。
「ではまず挨拶からです」
「勇者様、挨拶できますか?」
「できる」
従者に促され、勇者は元気に挨拶した。
「こんちゅわ!」
(合格!)
プニプニに甘々な判定だった。
【礼式の館 協議】
「これから協議に入ります」
プニプニ勇者が礼式の館で幾つかの課題を終えると、館人たちは扉の向こうに消え、すぐに話し始めた。
「従者の真似をしてお辞儀するところが良かったね」
「呼ばれて走る姿がチョコチョコしてて」
「座った時なんか…」
協議では無く只の座談会だった。
【終課の鐘】
「終課の鐘が鳴ったのがどういう意味か分かるか、勇者よ?」
鐘の音が響く中、魔技師がプニプニ勇者に問い掛ける。
「お?」
「お前はもう寝る時間だという事だ!」
「あちょんでー」
「あ、くっつくな!プニプニはもう寝なさい!」
相変わらず勇者に懐かれている魔技師だった。
※終課の鐘~夜9時頃に鳴ります。
【寝ながらアムアム】
野営して食事する事になったがプニプニ勇者は眠っていた。
「お昼寝しなかったから眠かったみたいで」
「せっかく旨そうな飯ができたのにな」
「ご飯の匂いで起きないかな?」
「さすがにそれはないよ」
その頃、勇者は美味しそうな匂いのせいで寝ながら口をアムアムさせていた。
【忍 土産】
「プニプニ殿、ここでするべき事は全てした也。某は妖刀の情報を求め、新たな地に旅立つ也」
忍はプニプニ勇者に密かに別れを告げに来た。
「ちゅのぴ」
訳も分からず忍の名を呼ぶ。
「それで土産は何が良い也、プニプニ殿?」
「みゃーけ」
しかし帰ってくる気は満々な忍だった。
楽しみにしてくださっている皆様も、初めての方も、ご一読頂き、ありがとうございます!
気に入ったものがございましたら、ブックマーク、評価、感想など頂けると嬉しいです。
少しでも反応があると励みになります。
こちらはツイッターでほぼ毎日更新しております。ご興味がありましたら、ツイッターで #プニプニ勇者 と検索すれば出てきますので、ご覧頂けると幸いです。
今後も続きますので、次回もよろしくお願いします。




