2021年06月参分
ツイッターで投稿しているプニプニ勇者の物語です。
【登場人物】
プニプニ勇者:二頭身でオムツ姿のプニプニな幼児な勇者。
従者 :勇者のお世話係。
探偵 :とりあえず一話で事件を解決してくれる人。
シーフ :素早く器用で罠解除が得意な冒険者。
冒険者たち :冒険を生業とする人々。勇者と共にクエストをする事が多い。
討伐隊の隊長:魔物退治の為に結成された隊の長。
討伐隊の隊員:魔物退治の為に集められた腕に覚えのある人々。
聖兎 :フワフワな聖なる兎。
試験官 :冒険者ギルドの試験官。あらゆる試験を取り仕切る人。
闇帝 :闇の力を使う統治者。
闇犬 :闇帝の飼い犬。偶にどうでもいい顔をする。
【出発前】
「勇者様、冒険に行きますよ」
「ぼーけん!」
プニプニ勇者を連れて部屋を出た従者は、鍵を掛けようとして手が止まる。
「あ、新しい薬草持ったかな?そうだ、便利アイテム買ったんだった。それから…」
出発前の従者は忘れ物が無いか確認するのに、とても時間が掛かるのだった。
【激励】
「これから魔物退治に向かう!」
討伐隊の隊長は隊員たちを見渡した。
「その前に勇者から激励をいただこうと思う」
隊長の言葉を受け、プニプニ勇者は台の上へ従者に持ち上げてもらう。
「じゃんじゃれー!」
「オーッ!!」
「お、おー」
数人を困惑させつつも激励は成功した。
【探偵 ケーキの謎】
「皆がケーキを食べたいと思っていた時に、僕がケーキを買ってきたのは偶然じゃない」
探偵は冒険者たちに告げる。
「まず発端は勇者の言葉だ」
「けっき、たぺたい」
プニプニ勇者が繰り返す。
「そして勇者にケーキを買って食べようと言ったのは僕なのさ!」
謎は解明した。
【従者の試練】
試練に挑む従者に試験官は伝える。
「あなたが戻るまで勇者は責任を持って預かりましょう」
「お願いします」
「じゅー」
「それからこれが替えのオムツと着替え、お腹が空いた時のお菓子、ぐずった時のオモチャです」
プニプニ勇者以外にも沢山の荷物を試験官に託す従者だった。
【闇帝 階段登り】
「どうした勇者、そこまでか?」
闇帝がプニプニ勇者をけしかける。
「たーちょぷ」
階段の途中にいた勇者はそう言って階段を登り、一つ目の踊り場に辿り着いた。
「四分の一まで登れたぞ、勇者」
「ワン!」
「にょぼれた」
勇者の階段登りに付き合ってくれる闇帝と闇犬だった。
【聖兎】
「生まれたばかりの聖兎です」
長いがまだ小さな耳、黒い瞳と絶えず動く口鼻が付いているフワフワな塊を見て、プニプニ勇者ははしゃいだ。
「うっちゃ!」
「この聖兎を魔物から守って頂きたい」
「うっちゃ!」
勇者は聖兎が気に入り過ぎて返答が全て「うっちゃ」になっていた。
【シーフ 借りる】
「悪いが勇者を借りていくぜ」
プニプニ勇者を抱えたシーフは軽々と岩場へ飛び乗る。
「近付くとどうなるか…あ、勇者、顔を触るな」
「すみません!何でも触って確かめたいんです」
「はにゃ」
不思議そうに顔をペタペタした後、鼻をムギュッとする勇者の代わりに謝る従者だった。
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