2020年09月四分
ツイッターで投稿しているプニプニ勇者の物語です。
【登場人物】
プニプニ勇者:二頭身でオムツ姿のプニプニで幼児な勇者。
従者 :勇者のお世話係。
道化師 :ふざけてばかりの冒険者。
新米剣士 :空回り気味だが頑張っている冒険者。
新米狩人 :冒険者になったばかりの若者。
冒険者たち :冒険を生業とする人々。勇者と共にクエストをする事が多い。
猫姿の精霊 :勇者を守護する為、定宿の裏庭にいる。
千里眼と主 :勇者の動向を探る二人。
主事 :千里眼と主を結果的に管理している人。
魔技師 :新しい魔法を作る技師。
光の蝶 :光の神の使い。
光の神官 :光の神に仕える者。
【プニプニ団 相槌】
「果樹園の手伝いなんてどう?」
「おー」
新米狩人が次のクエストについて提案した。
「魔物退治がいい!」
「む!」
新米剣士が意見する。
「僕たちのレベルじゃキツイよ」
「あー」
話しに参加してるつもりなのか、従者の膝の上で、相槌っぽいものを入れるプニプニ勇者だった。
【タイミング】
従者が呼ぶと、少し離れた場所にいたプニプニ勇者はトコトコと走ってきた。
「じゅー」
従者は身構える。何故なら勇者はスピードを緩めることなく突進してくるからだ。タイミングを見計い、素早く抱っこするしかない。
「ごっちゅん!」
そして見誤った場合は、大体鼻が痛くなる。
【魔技師 ポンポコリン】
追い詰められた魔技師はプニプニ勇者に魔法を掛けた。
「お腹がポンポコリンになる魔法を受けろ!」
しかし勇者には効かなかった。何故なら既にお腹がポンポコリンだからだ!
「何だと!?」
悔しがる魔技師を見ながら冒険者たちは思った。
(その魔法は何の為に作ったの?)
【魔技師 尻尾】
「我が作りしこの魔法を受けてみよ!」
魔技師は更にプニプニ勇者に魔法を掛けた。良く見るとフサフサの尻尾が生えているではないか!
「お!」
勇者は自分の尻尾を追いかけてクルクルと回り、その様子は何とも癒されるものであったが、しかし冒険者たちは思った。
(だからその魔法は何の為に作ったの?)
【光の蝶】
「光の蝶が頭に止まれば勇者は認められます」
プニプニ勇者に向かって光の神官が告げると、光の蝶が現れた。ヒラヒラと周りを飛ぶ蝶に勇者は目を輝かせる。
「ひりゃひりゃ!」
そして元気に追い駆け始めた。
「蝶が止まるまで待って、勇者ー!」
プニプニには難しい要望である。
【プニプニ様ごっこ 変わる】
「このプニプニ様を選ぶとはお目が高い」
「そうだろう、そうだろう」
「しょーだりょう」
道化師と新米剣士と抱っこされたプニプニ勇者が遊んでいた。
「今度は何ですか?」
「プニプニ様ごっこだよ」
(この前と内容が違う!)
プニプニ様ごっこは気分で内容が変わるのだった。
【塩の湖】
冒険者たちの前に塩の湖が現れ、皆、嘗めては「塩だ、塩だ」と笑っていたので、プニプニ勇者も真似をしたがった。
従者が止めてもきかないので、少しだけ嘗めさせてみると、塩辛くて顔を顰めていたが、しばらくすると従者に言う。
「もっかい!」
何故か再挑戦する勇者だった。
【虫の音】
プニプニ勇者は窓の側で従者を呼んだ。リリリリリやリーンリーンという音が気になるらしい。
「おとする」
「あれは虫さんが鳴いてるんですよ」
従者が教えると、勇者は窓に駆け寄り虫と一緒に鳴き始めた。
「にゃーにゃーにゃー」
「勇者様、それ猫です」
秋の夜長は平和である。
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