2020年07月四分
ツイッターで投稿しているプニプニ勇者の物語です。
【登場人物】
プニプニ勇者:二頭身でオムツ姿のプニプニな幼児な勇者。
従者:勇者のお世話係。
射手 :凍撃の矢と恐れられている冒険者。勇者大好き。
考古学士 :ダンジョン迷子センターの探索スタッフ。方向音痴。
魔学者 :魔法の力で色々な道具を作る研究者。
忍 :大陸にやってきた忍術を使う冒険者。
冒険者たち :冒険を生業とする人々。勇者と共にクエストをする事が多い。
山猫獣人 :里に入る為には山猫耳のフードの着用が必要な種族。
案内人 :不慣れな土地を案内してくれる人。
【山猫耳】
山猫獣人の里に入る為、冒険者たちは山猫耳の付いたフードを被った。
「勇者ちゃんは特別仕様だよ」
狩人の言葉通り、プニプニ勇者だけ山猫耳フード付のつなぎを着て、全身モコモコである。
「にゃーよ」
皆がその姿で微笑んでいる時、射手の魂はまたしても昇天していたのだった。
【プモプモ】
モコモコの山猫耳フード付のつなぎを着たプニプニ勇者が、プモプモしながら山猫獣人の里を歩いていると、珍しい動物と思われて、すれ違う度に確認された。
「何だ、これ?」
「ゆーちゃ」
「ヒト族の勇者はプモプモなんだな」
(いつもはプニプニです)
心の中で従者は補足した。
【右】
従者はプニプニ勇者に「右」を教えていた。
「勇者様、スプーンを持つ手が右…」
そこで従者は言い淀む。勇者は気分でスプーンを持つ手を変えるので、これでは混乱してしまう。
しばらく考えた後に従者は言った。
「伝説の剣をブンブンする方が右です」
勇者っぽくしてみた。
【後ろ】
プニプニ勇者が従者の前を歩いていると、時々従者がいなくなったと思い、探し始める事がある。
「じゅー、どこー」
すぐ後ろにいるのに不思議である。
「勇者様、ここですよ」
しかし声を掛けると嬉しそうに駆け寄ってくる勇者を見て、そんな事はどうでも良くなる従者だった。
【プニプニ談議】
「古文書にはプニプニって言葉は無いの」
考古学士が従者と魔学者に報告する。
「古では別の言い方だったのかも。でも今はプニプニになっている」
「言葉のミッシングリンクですね」
「ミッシングリンク?」
(何の話…?)
プニプニ勇者を抱っこしながら困惑する冒険者たちだった。
【近道】
「プニプニの森を抜けると近道ですが、どうします?」
案内人は森の入り口でプニプニ勇者たちに尋ねた。プニプニの森は木も草も地面もプニプニである。
試しに従者と勇者が近付くと、勇者は見る見る森に同化していく。
「お?」
それを見て冒険者たちは決めた。
「近道は無しで」
【ペタリ】
床にペタリと寝そべっているプニプニ勇者を見つけて、忍が声を掛けた。
「遁術の練習也か、プニプニ殿?」
せっかくだからと忍が助言をしていると、従者が躊躇いながら告げる。
「忍さん、勇者様はひんやりする床にくっついて涼んでいるんだと思います」
その日は暑かった。
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