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プニプニ勇者140字小説  作者: 屑屋 浪
32/306

2020年06月四分

ツイッターで投稿しているプニプニ勇者の物語です。


【登場人物】

プニプニ勇者:勇者は二頭身でオムツ姿のプニプニな幼児な勇者。

従者:勇者のお世話係。


冒険者たち :勇者と知り合いの冒険する人々。

忍     :大陸にやってきた忍術を使う冒険者。

宿屋の夫妻 :勇者の定宿を営んでいる夫婦。


解呪師   :呪いを解除するのを生業とする者。

先輩冒険者 :経験豊富な冒険者。

新米狩人  :冒険者になったばかりの若者。


ダンジョン迷子センター:ダンジョンで迷った冒険者を助ける組織。

【手乗り勇者 小さい】

 プニプニ勇者はトラップに引っ掛かり、片手(かたて)で持てる(ほど)に小さくなってしまった。

 冒険者の()(かた)(あたま)の上で遊ぶ勇者を見て、しばらくこのままで良いのでは?という(なが)れになった時、従者が(うった)える。

隙間(すきま)に入り込んで見えなくなっちゃいますよ!」

 やはり早急な解呪(かいじゅ)が必要だ。



【手乗り勇者 起きた】

 手乗(ての)りサイズになってしまったプニプニ勇者の(のろ)いを()く為に、解呪師が呼ばれた。しかし入っているはずの箱の中に勇者の姿はない。

「勇者様ー、どこですかー!」

 (あわ)てた従者はそこらじゅうを探し回る。

≪おっき≫

「あ、いたよ、従者くん」

 おもちゃの(かげ)で寝ていただけだった。



【手乗り勇者 解呪】

 解呪(かいじゅ)されて元の大きさに戻ったプニプニ勇者を見て、冒険者たちから溜息(ためいき)()れた。

大抵(たいてい)解呪(かいじゅ)すると喜んでくれるんだけどね」

 解呪師が苦笑する。

「皆さん、手乗り勇者様が名残惜(なごりお)しいみたいです」

 それでも抱っこした勇者がギュッと(つか)まってくるので、満足な解呪師だった。



【登る】

「うーしょ、うーしょ」

 プニプニ勇者は登るのが好きだ。いつも箱やベッドに登りご機嫌である。今日も勇者は登った先で従者を呼んだ。

「じゅー、ここよー」

「なんでそんな所にいるんですか、勇者様!?」

 どうやって登るのか分らないが、(たま)(がけ)の上にいたりするので油断できない。



【新米狩人 発見】

「こっちにプニプニがいます!」

 新米狩人が先輩冒険者とダンジョンを探索していると、偶然(ぐうぜん)プニプニ勇者を発見した。

「お、勇者じゃないか」

 戸惑(とまど)う新米狩人に先輩冒険者が言う。

(はつ)勇者救助(きゅうじょ)だな!」

「何ですか、それ…?」

 勇者特有(とくゆう)の用語に困惑(こんわく)するしかない新米狩人だった。



【新米狩人 驚き】

 プニプニ勇者を救助(きゅうじょ)した新米狩人は、ダンジョン迷子センターまで送り届けた。スタッフは礼を言うと勇者を抱っこしてオモチャの置いてある一画(いっかく)に連れて行く。

「勇者ちゃん、従者くんが来るまで遊んでてね」


(プニプニの勇者って当たり前なの!?)


 驚きの連続(れんぞく)な新米狩人だった。




【プニプニの舞】

「勇者様がプニプニの(まい)をしています!」

 従者の言葉に定宿(じょうやど)の夫婦は振り向いた。

「今日はどうしたの?」

「眠いけど遊びたい気持ちを表現しているようです」

 プニプニの(まい)とは、プニプニ勇者が手足をバタつかせているだけなのだが、(あま)りに真剣なので名前が付けられたのだった。



【忍 別れ】

 宿に現れた忍に、プニプニ勇者は大喜びで走り寄った。

「ちゅのぴ!」

「プニプニ殿、実は(それがし)…」

「あーそーぼー」

 間髪入(かんぱつい)れずに飛びつく。

「そろそろ別の地に…」

「あーそーんーでー」

(まあ良い也)

 遊んで欲しい勇者にくっつかれて、忍はもう少しこの街に(とど)まる事にした。

お読み頂き、ありがとうございます。


楽しんで頂けましたら、ブックマーク、評価、感想お願い致します。

少しでも反応があると励みになります。


こちらはツイッターでほぼ毎日更新しております。ご興味がありましたら、ツイッターで #プニプニ勇者 と検索すれば出てきますので、ご覧頂けると幸いです。


まだ続きますので、次回もよろしくお願いします。

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