#109 食べて、食べて...食べまくれ...!
~おとめtheルル~
20代くらいの青年。
イラスト、アニメ、ゲームが趣味。
文章は丁寧に書き込むけど遠回りな表現は苦手。
小説の腕はアマチュアなので、優しく見守ってね。
#109 食べて、食べて...食べまくれ...!
12月になった。
冬の厳しい寒さが本格的になってきた頃、僕たちはあるお店の前に来ていた...
「ここでいいんだよね、友?」
そう、今日は15日。美歩に誘われて特盛メニューを食べる約束をした日である。
「あ、みんなー!!久しぶりー!!」
佳穂姉が美歩を連れてやってきた。
「お疲れっす、3人とも。今日は来てくれてありがとうっす。」
僕たちは早速店内に入る。
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ここは、都心から少し離れた国立市にある海鮮丼のお店。
しかし、店の看板メニューは巨大穴子の天丼で、海鮮丼に負けないくらいの
インパクトを与えている。
10年ほど前から学生やサラリーマン向けに提供している
デカ盛りの定食が話題のお店で、
今もなお近隣住民や学生たちから愛されるお店だ。
カウンター席と宴会席とがあり、この日もお客さんで賑わっていた。
僕たち5人は宴会席に案内される。
「うわー!なんかいい感じの雰囲気ー!」
どうやら佳穂姉もはじめて来たようだ。
「うひょー!なんっすかこれ!!さすがデカ盛りの名店!!」
美歩のあとに僕と山村と幸佳もメニューを見せてもらうが、
どれもどんぶりいっぱいに海鮮が乗っていてボリューム感半端ない。
「ねえねえねえ!!今日は5人いるからさー!
海鮮丼と天丼両方食べようよー!!」
なんだ、そういうことか...
「んじゃまずこの穴子天丼は外せないっしょ?それとこのミックス天丼に....」
「おいおい...そんなに食べれないだろ...」
「いやいや、今日は幸佳もいるから大丈夫っす。」
おい、幸佳をなんだと思ってる....
すると山村と幸佳は別で注文するようで、
「すみません。この炙りサーモン丼とうにいくら丼をください。」
美歩と佳穂姉より先にオーダーするのであった...。
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「はいどうぞ。炙りサーモン丼ね。」
おおお、と運ばれてきたどんぶりに驚愕する。
思ったよりも大きい....
この大きさに段々不安になる僕。
なぜなら美歩は穴子天丼、佳穂姉は天ぷら定食、そして僕はミックス天丼と
全員一皿頼んでしまったからだ。
「さ、幸佳...食べきれなかったら自分がもらうっすから安心するっすよ....?」
幸佳のどんぶりを見て食べたそうにする美歩と佳穂姉。
いや、大丈夫か....これ....
「はい、うにいくら丼ね。」
続いて山村の頼んだうにいくら丼が登場する。
,,,と思ったら....
「幸佳。僕にも少し分けてほしい、な...」
小皿を取ってうにいくら丼と炙りサーモン丼を少しずつ乗せる。
まさかそれって...
「...?どうしたんだい、み、ん、な?」
2つのどんぶりを幸佳の前に並べて山村は問う。
「...ああ、みんなも幸佳から分けてもらうかい?
その代わり、みんなの分の天丼も少し幸佳に分けてあげて、ねぇ。」
...こうして2つのどんぶりをみんなで分け合う5人。
そうこうしているうちに残りの天丼系の料理もやってきた。
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「...うわっひゃあ!穴子でかっ!!」
隣の席の美歩が頼んだ穴子天丼を見て驚く佳穂姉。
...っていうか佳穂姉がいちばん無難だな。
天ぷら定食も確かに美味しそうであるが
量的には他の丼ものに比べればやや少ないのである。
「...穴子天、2本あるんで1本はみんなにあげるっす。」
なんだよおい!!
この店に誘った2人がいちばんやる気ないじゃないか....!
やれやれ、と苦笑いする僕。
そして僕もミックス天丼食べようとしたところ、
隣から視線を感じる。
「友....?ちょっといいかな。これとこれを交換してほしいみたいで....」
こうして僕たちはみんなで分け合いながら特盛のどんぶりを平らげていく。
サクッ...
「んまっ!!さすが看板メニューだけあるっすね!!」
美歩は穴子天を楽しむ。
あむっ...
「んー!サーモンの海鮮丼も美味しい!」
佳穂姉は幸佳からもらったサーモンを食べ、
ぱくっ...
「美味しいねぇ、友?」
山村は少しずついくらを口に運び、
ガツガツガツ!!
軽くなったどんぶりごとかきこむ幸佳なのであった。
「...って。友は食べないのかい?」
「いや、食べてる食べてる。」
自分の天丼から天ぷらを取って口に運ぶ。しかし...
げふっ...
も、もうお腹いっぱい....
いつも小食な僕はもう食べられないでいた。
「...や、ヤバい...もうお腹いっぱい...」
「実は私もなんだよねー、翔くーん...」
こうして僕と佳穂姉は自分の分を食べきったあと同時にギブアップした。
続いて、
「あ...自分ももう無理っす...お腹....いっぱい...zzzz」
お腹いっぱいすぎて幸せそうに眠る美歩。
なんとか自分の分は食べきったみたいだ。
「ごちそうさま、幸佳。とっても美味しかったよ。....え?」
山村は幸佳の様子を見ながら量を調整したようで、
「すみません。追加で海鮮丼ください。」
まだまだこれからの幸佳なのであった....。
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「いやー、食った食った!」
帰り。
駅に向かう途中で歩きながら雑談する。
「ごちそうさまです、佳穂姉...!」
山村は幸佳の頭を押さえながら佳穂姉に礼をする。
「いやあ!楽しんでくれたみたいでよかったよ!」
まさかあの1万円以上の金額を全部支払ってくれたのだからな。
今日の佳穂姉には頭が上がらない。
「そうだ、せっかくだから瑠香姉にお土産買って帰るっす。」
「そうだね!そうしよう!」
美歩と佳穂姉は駅のほうにあるショッピングセンターを指してから言う。
先ほど1万円以上使ったというのにお土産まで...
けれど僕も姉のために少し買い物をすることにした。
「あ、3人とお姉さんにも何か買ってあげるよ!明日の分のおやつとかさ....!」
とんでもないとんでもない、と手を振って謙遜する山村。
そりゃあそうだよな、既に数千円をお支払いいただいて....
「...あ。実は佳穂姉、宝くじで10万円当たったんっす...!!」
「ちょっと!美歩!!」
「ごちそうさまです!!」
それを聞いて人が変わったように
買い物かごに商品を入れはじめる山村と幸佳。
「はーあー、バレちゃったなら仕方ないか...
ということでお土産くらいなら奢ってあげるからどんどん持ってきてねー!?」
すごい...豪快な使い方だな...
なにはともあれ、佳穂姉が当てた10万円のうち
数万円が僕たちのために使われるのであった...。
続く....
はじめまして、おとめtheルルです。
クスッと笑える作品を作りたくて文章を書きはじめました。
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