2-6 SIZ0の錬丹術
最初に少し内容が被るところがありますが、ストーリーはきちんと進みます。
明後日、話の統合をするので話数が減り、オフラインリーダー等で読まれている方は更新ロックになる人もいると思います。文字数は変わらず、更新も続けていますので安心して更新してください。
「ふう、いろいろあったけどやっと落ち着いたな。」
「ご、ごめんね。ちょっと張り切ってて……。」
あのコンサートの事を気にしているのだろうか。
彼女のスキルは歌唱と鍛冶なのだが、俺が余計な余計な事を言ってしまい、見知らぬ人とお経を唱えるというコンサートが始まったのだ。いや、謎の儀式だと言った方が良いかな。
ここには、聞かされた犠牲者もとい、観客の皆さんが椅子にぐったりと座っている。
さすがに2時間聞きっぱなしはきつかったのだろう。
……本当にごめんなさい。余計な事に巻き込んで。
下を向いて恥ずかしがっているミサに、少し助言をしてみるか。
「今更、気がついたところでどうにもならないだろうし。
気持ちを切り替えるためにも、そこらへんでぐったりとしている人に謝って来たら?」
「それじゃあ、一人一人謝って来ますね。」
……全員の前でまとめて謝れば良いのにな。
でも、謝りたいと思う事は悪い事じゃないし、その思いに水を差す必要もないだろう。
そう思いながら、頭を下げているミサを片目に初心者生産キットを人の少ないところで取り出す。
「ミサがいない間、どうするかな?」
まだ出来ていないのは、【錬丹術】と、【木工】。
あと、ミサには隠しているが【鍛冶】もまだだったな。
あいにく、木材は捕まっているときに使いきったけど銅は少量残っているから、選ぶとしたら【錬丹術】か、【鍛冶】だ。まずは、【錬丹術】からしてみるか。
初心者生産キットを鍋の形に変形させ、強く火の大きさを小さくするように念じる。
同じ失敗は二度も繰り返さないようにしないと。
ここで1000℃にしようものなら、前以上の惨事になってしまう。
えっと、銅で作れる物は……緑青だけ。
ただの錆じゃないか。神社でよく見る色の元だが、今は絶対に必要ない。
「使いにくいな。ハズレスキルか?」
いや、もっとなにかあるだろう?なにかあると言ってくれ。
そんなことを強く思っていると。
『スキル【内丹術】《ないたんじゅつ》を獲得しました。』
アナウンスと共に、体の中から不思議な感覚がする。
「中に留まっているんじゃねえよ。さっさと現れてくれ!」
そう叫ぶと手から出てきた、黄色い『気』の塊が鍋の中に入っていく。
「やった……。」
そういって、黄色くなった鍋の中をひたすらに眺める。
周りに変な目で見られているのに気づく事も出来ないほど。
説明は次回にまとめて書かせて頂きます。




