第55話 3人で温泉へ
ツツジさんの家に戻りその日はゆっくり休み、翌日倒した魔獣の解体をした。
「これで少し魔獣の肉の在庫が増えたね、カルミア」
「そうね……サクラと居ると不思議ね、普通魔獣と会ったら生き残れるかが問題なのにサクラの場合は食材が増えて行くのって……」
「私だって魔獣と戦う時はそんなに余裕ないよ。一撃でも当たったら耐えられる自信無いから」
「そうだよね……何かいつも勝ってるから余裕なのかと思った」
「魔獣の強い力と爪で攻撃されたら多分無事では無いと思う」
「……多分?」
「レベルアップして私自身も強くなってるはずなのだけど数値としてわかる訳ではないから……どこまで耐えられるか分からない」
「私も強くなりたいな……それで要らない肉を減らすの」
「強くなりたいなら魔獣と戦ってみる?」
「魔獣?!魔獣相手は無理!」
「私が手伝っても?」
「多分精神的に耐えられない。もう少し弱い相手からでお願い」
「とりあえず魔法の練習からだね」
「水魔法と収納魔法は慣れてきたよ。次は攻撃に使えそうな火魔法とか覚えたいな」
「カルミアも複数属性使える事が常識になって来たね」
「サクラの常識は非常識だと思っていたけど私達の常識の方が間違っていたからね」
「まだ分からないよ。全ての人に試したわけではないから。それに魔力が本当に少ない人も居ると思うから」
「そうだね」
魔獣の解体も終わったのでツツジさんを呼んだ。
「ツツジさん、温泉に行きませんか?」
「今から?……この近くってあの子鹿の所か?」
「そうです。良かったら一緒に行きませんか?」
「行きたいけど今から行って何時に着く?」
「転移魔法で行くのですぐ着きますよ」
「……便利だな。では連れて行ってくれるか?」
「準備終わったら言ってください。すぐ行けますので」
その後数分で準備が終わった。
「転移魔法を使いますね。私に近付いてもらえますか」
3人で近付いて魔法を発動すると、すぐに現地に着いた。
到着するとすぐに驚いたツツジさんが言った
「何だこれは?……こんな所にこんな建物は無かったはずだが……」
「私がつくりました」
「……つくりましたってこんな建物建てるには日数もかかるだろ?」
「魔法みたいなものですぐにつくれましたよ」
「許可は貰えたのか?」
「魔獣から取り返したら私が死ぬまでここの土地は自由に使っても良いそうです」
「そうか……サクラと居ると私の常識が正しいのか自信が無くなる」
「私もそう思います」
「カルミアもツツジさんも私が非常識みたいに……」
「そんな事より温泉まで連れてきてくれたんだ……楽しもうか」
「そうですね」
私達は温泉に入りその後魔獣の肉で焼肉をして楽しんだ。
「楽しかったし美味しかったよ。ありがとうサクラとカルミア」
「私達は家族みたいなものですから気にしないで下さい」
「家族か……そうだな。家族旅行か」
「旅行というには少し近いですが」
「距離より内容では?楽しかったらそれで良くない?」
「サクラの言う通り今は楽しければいいと思う」
「ツツジさんがそう思ってくれるなら嬉しいです」
「ここはもう魔獣も出てこないと思いますが一応家に帰りますか?」
「そうだね。泊る準備はしてこなかったし……今度一緒に泊まりで来れるかな?」
「ではそれまでに他の建物も増やしておきますね」
「……なんだろう楽しみというより少し怖いのだが……わかった」
その後転移魔法で家に戻った。
「何かここに来ないと帰って来たって思えなくなってきた」
「ここはもう二人の家みたいなもんだ。いつ帰って来ても良いからな……それに私が居なくなってからも自由に使ってくれて構わない」
「……家か、多分実家は魔獣に壊されただろうな……」
「多分私もそうだと思う」
「二人とも大変だったんだな……」
「私はサクラが居たから大変では無かったですよ」
「私もカルミアが居たから精神的に楽でした」
今後の展開の参考にもなりますので評価、感想など頂けると助かります。
ここまで読んでいただきありがとうございます。




