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始まりの検定試験


少女型有機媒体“ヴィラルノイド”への意識(魂)の受け入れ試験・第二弾!

それは・・ESPテストなのだ。


ちなみに、この恒星間時代であってもESP(超能力)は、当然の如くオカルト扱い。

そう、ESPは・・非科学的なものなのだ。

一部のオカルトマニアにしか、見向きもされず、ファンタジー物語の題材になる程度のはずが・・・しかし!


超古代シズク(地球)文明由来の少女型”ヴィラルノイド”・・に内臓されているAIは、意外中の意外!

とんでもない試験を突きつけてきたのだ。

それがまさかの・・ESP能力試験!


「おいおいおい! まじかよ! そんなオカルト・・使えねぇよ」


そんな私の呟きに対して、"ヴィラルノイド"内蔵のAIシステムは軽いノリの文面で返答してきた。

ちなみに・・これは電脳表示、脳内に直接流れ込んでくるメッセージである。


【 << はいはい! マジですよ! がんばっていきましょう~ね << 】


それは命がけの試験・・生きるか、死ぬかの一世一代の勝負なのに・・このAIは、実に軽いノリだ!

私の悲壮感など・・全くわかっていない様子だった(AIですからね)



-- -- -- -- -- 


そして遂に、意識(魂)の受け入れ試験の幕が開けた。

ESPテスト、それはイメージの世界への旅路。


【 << さてそれでは・・テストです。あなたの思い浮かべる(シズク)・・地球の姿を心の中でイメージしてください << 】


そう、"ヴィラルノイド"内蔵AIからの問いかけが脳内に表示される。

私はその質問に、全力をあげて応じた。

何がなんでも合格しなければ・・・命がない! 後がない!


心を研ぎ澄ませ、一切の雑念を振り払い、ただひたすらに想像するのだ



シズク(地球)・・!? 

それは人類の故郷、人類発祥の地・・・もはや幻のなってしまった超古代文明。

いったいどの恒星系で人類は誕生したのか・・我々はどこからやって来たのか!? 

それすら文献から消えてしまっていた。


そんな人類の故郷を・・イメージする! はたして!?


私は目を閉じて・・・遠い遠い人類の過去を想像する。


そして、うん! 何かを感じる! 何かが私に降りそそいできている。

あれは水なのか!? 大量の水が頭上から・・ジャバ~ン!と流れ込み・・私は水中へと沈んでいく。そして、その中から見えてくる生命と光・・・


「おっおおおお」・・・何かが見えるぞ!


あれは・・・長く巨大な一匹の蛇が宇宙を漂い、その背に巨大な亀が乗っている。

さらに、その亀の背には複数の巨大な象が立ち、そしてその象たちの背に広がる人々の住まう大地!


そう、シズク(地球)は・・・巨大な象や亀、蛇たちによって支えられていたのだ!


なんと神々しく、なんと美しい地球だろうか!

象たちの唸り声が、今にも聞こえてきそうだ


「わ・・わたしは感動した!」


・・・・っておい! 違うだろ! なんてものを想像してしまったのだ。

(某古代インドの仏教的世界観の一つ?!)




すると脳内に・・けたたましいほどのチャイム音が鳴り響き・・電脳ウインドに文面が表示された。


【 << 素晴らしいです! ESPの能力は上級レベル、あなたほど・・シズク(地球)を理解した者はいません。

"シズクの後継者"として承認いたしましょう。

しかも! 彼女(ヴィラルノイド)との相性は、シンクロ率が100%を超え200%、完璧です << 】


大絶賛というべきメッセージに唖然!? または驚きとなる私・・・・「おっおおおおお~!!」

でも、なんでやねん!

完全にファンタジーというか、あれな地球を思い浮かべたというのに・・・



でも、嬉しいようで、半分な納得いかない!? 

いやいや、やっぱし嬉しいよ!

みごとに合格! 命の危険から救われたのだ。うん、嬉しい! 嬉しいよ!

などと思っていると・・私の意識が反転し、車酔いのような感覚に襲われた。


「うっ、ううう…」


身体が重い。身体がまるで鉛のようだ。

それでも、なんとか上半身を持ち上げ、周囲を見渡す。


すると、視界に入ってきたのは、床に倒れている鉄の塊・・・

それはどこかで見覚えのある"バイオマトン"の姿だった。

いや、待てよ・・それは紛れもなく、私自身の体ではないか!


・・・ということは?

今の私は・・まさか、あの少女型“ヴィラルノイド”になっている!? まじか!?


魂の入れ物・・意識モジュールを取り換えた記憶など無い。

無意識に取り換えたとでもいうのか!? それとも未知の転送システム!?



私は驚きと戸惑いが交錯し、唾を飲み込む。

そう、真実を確かめるには、鏡だ。

とにかく、自分の姿を見なければならない!


私は壁に手をつきながら、ふらふらとした足取りで艦橋へと向かった。

いままでの鉄の身体・・"バイオマトン"とは違い、有機媒体でもある"ヴィラルノイド"は、あまりにも勝手が違い過ぎた。

身体の動きに違和感を感じる。動作が遅い。慣れが必要だろう。




ちなみにこの輸送艦の内部は、生命体の生存に適した環境である。

空気も大気圧も整っているので、窒息の心配はない。

重力安定装置も完備されており、ガス惑星の厳しい重力に晒されてもいない。


しかし、今や私は・・人型有機媒体"ヴィラルノイド"の身体をもつ身、以前のような無茶はもうできやしないのだ。

生身の姿で船外に出るなどもってのほか。


「間違って外にでたら、THE-ENDだな!」



-- -- -- -- -- 


ふらつく足取りで、どうにか艦橋までたどり着いた私は、力を振り絞って椅子へと身を預けた。


すると、何かの違和感が・・・! そう、椅子がやけに大きく感じられるのだ。

いや、違う。その逆だ! 私が縮んでいる。


「なるほど、やはり・・そうか! 」


私は、ある種の期待を抱きつつモニターを覗き込んだ。

そこに映る姿は、監視カメラによって捉えられた自分・・


年齢は20歳未満!? いや、15歳以上だろうか!?

長い黒髪に垂れ目がちな表情、どことなく魅力的な雰囲気を纏った少女がそこにいる。


「誰なんだ、この子は!?」と一瞬よぎる疑問w (自分です♡)


モニター内の少女が片手を大きく振り上げ、おどけた笑みを浮かべた瞬間、その仕草に目を奪われた。(自分ですw)

そして、彼女の口元からチラリと覗く八重歯が、さらにその魅力を引き立てている。(自分だよなぁ)

・・・これは紛れもなく私自身・・・・あはっw


「ふむ・・こういうのも、悪くないかも。」


などと呟くと・・まるで返答するかのように輸送艦の運用AIの声が響いた。


主様(あるじさま)、新しき身体になられて、おめでとうございます』


「あ、ああ、ありがとう」


無生物AIとはいえ、そんなことを言われたので、私は・・なんとなく気恥ずかしかった。




--------------------  To Be Continued ヾ(^Д^ヾ)


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