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あなたの恋愛、成仏させます。~やっぱり悪いことをした人には、復讐が一番スッキリしますね~  作者: 来留美


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最初の恋愛、成仏させます。

ブックマーク登録や感想、いいねや評価など誠にありがとうございます。

執筆の励みになります。

「みかん、おかえり」


 私がカフェから家へ帰ると、聖野(せいの)さんが夜景を見ながらシャンパンを飲んでいた。

 初めてお酒を飲んでいる所を見た気がする。


「聖野さん、ただいまです」

「なんか嬉しそうだな?」

「そうなんです。私が恋愛成仏をしたんです」


 それから依頼人さんと上司さんのことを聖野さんへ説明をした。

 聖野さんは、ニコニコと聞いている。

 いつもの聖野さんとは大違いで調子狂うなぁ。


「シャンパンなんて、お金持ちみたいですね?」

「シャンパンくらい、お金持ちじゃなくても飲むよ。みかんも飲んでみる?」


 聖野さんは自分の飲みかけのグラスを、私に差し出す。


「私がお酒の弱い人だって忘れたんですか?」

「違うんだ。今日は、、、」

「聖野さん?」

「みっ、みかんのお祝いだよ。初めて恋愛成仏を一人でしたんだからな」

「それなら少しだけ」


 私がそう言ってシャンパンを飲んだところで、私の記憶はなくなった。

 私は酔っ払い、眠ってしまったから。


◇


 「みかん、お前はバカなのか?」


 ある日の夕方、私はお仕事から帰ってきた聖野さんに、聖野さんの部屋で怒られています。

 それは何故か。

 聖野さんが、私の恋愛成仏をする為に、元カレとの思い出を紙に書き出せって言ったの。


 私はちゃんと書いたのよ。

 詳しく丁寧に。

 それなのに聖野さんは怒っているの。


「どうして紙に書き出すのか、分かってんのかよ?」

「分かってます。紙に書くことで頭の中を整理できるんですよね?」

「そうだよ。それなのにみかんの思い出は、友達との思い出話のようにしか思えないんだよ」

「でも、これが私達の思い出です」

「どう考えても友達じゃん。みかんだけが恋愛していたみたいじゃん」

「そうなんです。それを、別れる時に言われたんです」

「何で付き合っている時に気付かないんだよ?」

「好きだからです」


「みかんは危ない恋愛をしそうだよな?」


 聖野さんは、私が書き出した、元カレとの思い出が書かれた紙を見ながら言った。


「そうですよね。一人で恋愛なんて痛すぎですよね?」

「そうじゃないんだ。相手が優しすぎるから、その優しさに甘えてしまうし、その優しさを断れないんだよ」

「でも彼の優しさに、救われることは何度もありましたよ?」

「優しすぎるのがダメなんだよ。だからみかんは一人で恋愛していることに気付かなかったんだよ」

「なるほどですね」


 聖野さんは恋愛マスターなのかな?

 沢山の恋愛をしてきたからこそ、私のことも分かるのかなぁ?


「聖野さん、今日の分の質問をしてもいいですか?」

「それって、まだ続いていた訳?」

「当たり前です。聖野さんは、まだ知らない人のままですよ?」

「最近ずっと、質問なんてされなかったから、なくなったのかと思っていたよ。それにしても、まだ知らない人のままなんて、みかんの知り合いになるには、どれだけの時間が必要なんだよ?」

「聖野さんは秘密が多すぎなんです」

「それで、質問はなんだよ?」

「聖野さんの恋愛のお話を聞かせて下さい」

「却下」


 聖野さんは、真顔で言った。

 そんなに話をしたくないのかな?


「それじゃあ、一番最初の恋愛成仏のお話を聞かせて下さい」

「それも却下」

「何でですか? 今の聖野さんがいるのは、その最初があるからですよね? 恋愛成仏をするきっかけになったんじゃないんですか?」

「みかんが思うような良い話じゃないんだ」

「良い話なんて無いですよ、恋愛成仏に」

「えっ」

「みんな苦しんで、最後の頼みで聖野さんの所へ来るんですよね?」

「まあ、そうだけど、、、」

「良い話だったら、聖野さんの所へ来ないですよ」

「その言い方はムカつくんだけど?」


 聖野さんにとっては、悔しい最初だったのかもしれない。

 恋愛を成仏できなかったのかもしれない。

 だから私に、話をしたくはないのかもしれない。


「お話中、申し訳ありません」


 メイドさんがそう言って、聖野さんへ耳打ちをした。

 聖野さんは険しい顔になり、動き出す。


「聖野さん?」

「みかんは、ここにいて」

「何かあったんですか?」

「何もないよ」


 聖野さんは、何もないような顔ではない。

 嘘つき。

 聖野さんは、玄関へと向かう。

 誰か訪問者のようだ。


 少しすると、言い争いが聞こえたかと思うと、ドタバタと走る足音が聞こえた。


「やっぱり、依頼者がいたのね?」


 部屋に入ってきたのは、可愛らしい女の子だった。

 私はこの女の子を知っている。

 彼女は人気アイドル歌手のニイナちゃんだ。


 ニイナちゃんは茶色の長い髪を、ポニーテールにして、運動神経が抜群のアイドル。

 大きな目と白いお肌は、お人形さんみたい。

 若い女性に大人気なんだよ。


「ニイナちゃん?」

「私のことを知っているの?」

「当たり前です。テレビで毎日見てますよ」

「それなら話は早いわよね?」

「何でしょうか?」

「この部屋から出ていってもらえるかしら? 私の恋愛成仏が先よ」

「あっ、はい。私の部屋ではないので、隣の部屋へ戻ります」


 私はすぐに腰を上げて歩き出す。


「みかん、待てよ」


 聖野さんに腕を掴まれ、私は聖野さんを見る。


「貴方はそうやって触れて、依頼者の心に入っていくのよね?」


 聖野さんは、ニイナちゃんに言われたからなのか、私の腕を離す。

 やっぱり、依頼の為なら触れることも仕方がないことなの?


「どれだけの人に触れてきたんですか?」

「みかん?」


 ずっと気にはなっていたの。

 聖野さんは、どんなことをして依頼人を救っているのか。

 でも本当は知っていたの。


 私は聖野さんにとっては依頼人。

 私にしていることを、全ての依頼人にもしているんでしょう?


 私は自分の部屋へ戻った。

 聖野さんは、私の部屋のインターフォンを鳴らすけど、私は出ない。


 今は、どうしても顔を見たくはない。

 ニイナちゃんにも触れたんでしょう?

 また触れるんでしょう?


 私、どうしてこんなに苦しいの?

 私の恋愛は成仏する気配がないのかな?

 あれ?

 私の恋愛は誰との恋愛なの?


◇◇


 聖野さんとは顔を合わせたくはなくて、次の日の朝、聖野さんがドアの外からいってきますと言っていたけど、返事すらしなかった。


 このままの状態だと、この部屋には住めないよ。

 早く、部屋を探そう。

 聖野さんから離れよう。


『ピンポーン』


 インターフォンが鳴った。

 聖野さんはお仕事へ行ったはず。

 それなら誰?

 メイドさんかな?


 私はドアを開けた。

 そしてドアを開けたことを後悔した。

 だって目の前に、ニイナちゃんがいたから。

 何故か怒っている。


「ちょっと、みかん。私は怒っているんだからね」

「呼び捨てですか? まあ、ニイナちゃんなら許しますが」

「私は許さないから。シン君は辞めたりさせないからね」

「辞める?」

「そうよ。恋愛を成仏させる仕事を辞めようとしているのよ」

「えっ、どうしてですか?」

「知らないわよ。みかんが聞いてよ」


 ニイナちゃんって、我が儘な女の子だったのね?

 テレビじゃそんなの分からないわよね?

 でもテレビより本物の方が可愛いよ。


「私、今から仕事だから、シン君にちゃんと聞いててよ?」

「えっ、でも、、、」

「みかんも恋愛成仏したいんでしょう?」

「まあ、はい」

「それなら決まりね」


 ニイナちゃんは、また来るねと言って帰っていった。

 私、聖野さんに辞める理由を訊いておくなんて、言っていないんだけどなぁ?


 でも、私だって辞めてほしくはない。

 あんなに依頼人さんの気持ちに立って、依頼人さんを救っている聖野さんは、凄いと思う。


 そんな才能を、困っている人に使ってほしいし、聖野さんは使いたいと思っているはず。

 でも、どうしていきなり、辞めるなんて言ったのだろう?


 もしかして、ニイナちゃんに関係するのかな?

 もしかして、ニイナちゃんが好きなの?

 でもニイナちゃんはアイドルだから、恋愛は禁止だと思うんだよな?


 自分の実らない恋愛は、成仏できないでいるから、辞めようとしているの?

 それなら私が成仏させてあげようかな?

 簡単じゃないだろうけど。




『ピンポーン』


 夕方、またインターフォンが鳴った。

 もしかして、ニイナちゃんが来たの?

 そう思いながら私はドアを開けた。


「あっ、ただいま」

「おかえりなさい。えっ、聖野さん? どうして?」

「みかんに伝えたいことがあったから、朝も来たんだけど寝ていたのか?」

「あっ、はい」


 いきなり聖野さんとご対面なんて、心の準備ができていない。

 朝は寝ていたなんて、嘘までついちゃった。

 昨日のこともあるし、気まずい。


「あのさ、俺が恋愛成仏を始めるきっかけの話をしてもいいかな?」

「でも、話をしたくはないんですよね? 無理はしなくてもいいんですよ?」

「みかんには知っていてほしいんだ」


 聖野さんのその言葉さえも、私には真実なのか分からない。

 私の恋愛成仏の為には必要な言葉なの?


 私は聖野さんを部屋へ入れた。

 玄関で話すようなことではないのは、聖野さんの目を見れば分かる。


 聖野さんはソファに座り、私は聖野さんの隣に座る勇気はなく、ソファを背もたれにして床に座った。

 聖野さんは何も言わなかったけど、気にしているのは雰囲気で分かった。


「俺がまだ小学生の高学年の頃、祖父と父が口喧嘩をしていた。その時に祖母の話を聞いたんだ。祖母は俺が産まれるずっと前に亡くなっていたから、俺は興味本位で盗み聞きをしたんだ」

「小学生の頃が始まりなんて、聖野さんは大人びた小学生だったんですね?」

「俺は小さな頃から、大人達の中で育ったから、大人の嫌な部分はたくさん見てきたよ」

「子供時代を満喫なんて、していないんでしょうね?」

「聖野財閥に産まれた者の、使命みたいなものなのかもな」


 聖野さんは自分の使命を、ちゃんと受け止めている。

 嫌だとか、逃げ出したいとか、そんなことも許されなかったのかな?


「祖父と祖母は政略結婚だった。祖父は祖母を一目見て好きになったが、祖母は他に好きな人がいた。祖母は何度も結婚はできないと言ったが、結婚を反対する者はおらず、二人は結婚をした」

「昔は、自分の意思さえ受け入れてもらえない時代なんですね」

「そうだよ。二人は結婚をしても祖母の心は祖父の隣にはなかった。祖母は祖父に心を開かなかったんだ」

「悲しい二人ですね」

「でもある日、祖母の耳に、祖母の想い人が結婚をしたという知らせが入ったんだ。それから祖母は人が変わったように、祖父を愛するようになった」

「想い人を諦めたんですかね?」

「それは分からないままなんだ。祖母は俺の父を産んで、すぐに亡くなったからな」


 おばあさんは、どんな想いだったのかな?


「そんな祖母の想いを知った俺の父は、祖父を責めたんだ。祖父のせいで祖母は早く亡くなったんだってな」

「おじいさんが悪い訳じゃないけど、誰が悪いのかも分からないですね?」

「そうだな。でも父は祖父を恨み、今では跡取り問題にまで発展しているんだよ」

「どうしてそこまで恨むんですか? おばあさんの想いは分からないままなんですよね?」

「それが、祖母が亡くなってから、遺品整理をした時に出てきたんだ」

「何が出てきたんですか?」


 私は答えを早く知りたくて、聖野さんを見上げた。


「祖母が書いた祖父への想いの紙だよ」

「紙?」

「その紙は、祖母が祖父を嫌いだという証拠だったんだ」

「そんな、あり得ないです。だって、おじいさんとの赤ちゃんを産んだんですよ?」

「そんなの昔は、赤ちゃんを産むのが当たり前だったから、世間体や両親に孫を見せてあげたかったとか、理由は色々あると思う」

「そこに、おじいさんへの愛は無いと思っているんですか? そんな風に思われているおばあさんが可哀想です」

「みかんが泣きそうになって、どうするんだよ?」


 聖野さんは、私の目に溜まった涙を拭おうとして手を出したけど、すぐに引っ込めた。

 昨日のことがあったからかな?


「おばあさんが書いた紙を、私にも見せてください。このままでは、おばあさんが可哀想です」

「それなら今度、見せてやるよ」

「お願いします。ところで、聖野さんもおじいさんとは仲が悪いんですか?」

「俺は祖父よりも父と仲が悪いよ」

「どうしてですか?」

「父は祖母の為に、祖母の想い人の孫を見つけて、その孫と俺を結婚させようとしているからな」

「それって、おじいさんとおばあさんと同じじゃないですか?」

「そう。でも父は祖母の為だと言って、息子の俺を犠牲にしようとしているんだよ。ニイナもな」


 どうしてここでニイナちゃんが出てくるの?

 もしかして、、。


「ニイナちゃんが、おばあさんの想い人のお孫さんですか?」

「そうだよ。そしてニイナが、一番最初の恋愛成仏の依頼人なんだ」

「でもニイナちゃんはアイドルですよ? 恋愛禁止では?」

「ニイナはストーカーに悩まされていたんだ」

「あっ、それって、聖野さんが救ってあげられなかった依頼ですよね?」

「うん。この話は、みかんには嫌なことを思い出させるから、話をしたくはなかったんだ」


 私の為に、最初の依頼の話を教えてはくれなかったんだ。


「最初から教えて下さい。私は聖野さんのことを知りたいんです」

「分かったよ。最初の俺は何も知らなかったから、お金も受け取らなかったし、ニイナが苦しんでいたから助けてあげたくて、俺は一人で動いたんだ」

「それって、聖野さんはおいくつの頃ですか?」

「中学一年生の頃かな?」

「お若いですね」

「だから俺は後先考えずに、ストーカーを見つけて、面と向かって止(や)めろと言ったんだよ」

「それでストーカーはどうなったんですか?」

「自殺未遂を起こして、手紙をニイナの元へ送ってきたんだ」


 聖野さんは後悔をしているみたい。

 でもストーカーも悪いのに。


「手紙には、『ニイナのせい』という言葉が、便箋にびっしりと書いてあったんだ。そして、このストーカーの件は、父がお金でもみ消したよ」

「お金ですか、、」

「そう。だからお金を貰って依頼を受けようと思ったんだ。生半可な気持ちで頼まれるのも嫌だし、生半可な気持ちで依頼に向き合いたくはないから」


 聖野さんの真面目な想いが伝わった。

 聖野さんだから、報酬をお金にしたんだ。

 お金で、何でも解決できることを知っている聖野さんだからこそ。


「初恋は実らないって言いますよね?」

「何だよ、いきなり?」

「何でも最初はうまくいかないんですよ?」

「そうだな。俺の最初の恋愛成仏はうまくいかなかったんだよな」

「それは聖野さんからすれば、うまくいっていないですが、ニイナちゃんからすれば、恋愛成仏はできたんです」

「ニイナからすれば、、、」

「そうじゃなければ、聖野さんに頼ることはしないですよ。そうじゃなければ、聖野さんに恋愛成仏のお仕事を、辞めてほしくないなんて言わないですよ?」

「えっ、それは、、」


 聖野さんは、私が知っていることに驚いている。


「迷っているんですよね?」

「そんなことは、、」

「はっきり言わないのは、迷っているからですよ。でも迷うほど聖野さんは、人を救いたいって思っているんですよね?」

「でも、みかんは嫌がるだろう?」

「私ですか? 私は聖野さんの助手を、これからも続けたいですよ。それに、まだ私の恋愛成仏はしていないんですよ?」

「みんなが、俺なんて必要ないような恋愛をしてほしいよ」


「それが一番ですね」


 聖野さんを下から覗き込むように見ながら言った。

 私も、聖野さんと同じ想いだということを伝えるように。


 誰も傷付かない恋愛をしてほしい。


◇◇◇


 それからニイナちゃんには、聖野さんが恋愛成仏のお仕事を辞めないことを伝えた。

 ニイナちゃんもホッとしていた。



「みかん、今日はパーティーがあるから、また前のドレスを着てくれないか?」


 毎日がのんびりと過ぎているある日、聖野さんが私に言った。


「どうしていきなり言うんですか?」

「ごめん。どうしてもみかんには言えなかったんだよ。断られたら困るし」

「分かりました。あのドレスは好きだから、今回は許します」

「あのドレスは、みかんにピッタリだろう?」

「聖野さんが選んでくれたんですよね? 夕陽に照らされて光る海のモチーフのドレスを」

「みかんは高価な物だったら、着てはくれないと思ったんだ」

「高価な物は失くしたり、壊したりしたら大変ですからね」


 聖野さんは笑っているけど、いつもとは違う。

 パーティーがそんなに苦手なら、無理して参加なんてしなくてもいいのに。


「パーティーが嫌なら、参加しなくてもいいと思いますよ?」

「それが、今日は絶対に出席しなければいけないんだよ」

「また依頼人がいるんですか?」

「今回はいないよ。純粋に、パーティーに出席しなければいけないんだ」

「メイドさんが言っていましたが、いつもは、パーティーに参加なんてしないんですよね?」

「うん。俺はあの雰囲気が嫌いなんだ。みんなが自分を見てほしいというように、着飾ったり、自慢話をしたりね」

「それと、色んな香水が混ざった匂いは嫌です」


「みかんも俺と同じみたいだな」


 聖野さんは嬉しそうに笑った。

 ベビーフェイスが幼さを際立たせた。


「あっ、みかん。あのメイドは俺の姉だからな」

「えっ、お姉さん? 待ってよ、お姉さんがどうしてメイドさんをしているんですか?」

「姉貴の趣味だよ」

「私、失礼なことを言ったりしていなかったですかね?」

「姉貴は、みかんのことを気に入っていたよ」

「本当ですか?」

「みかんは、お金目当てで近付いた訳ではないって言っていたよ」

「それって気に入っているって言うんですか?」

「姉貴は女を褒めることはないから、気に入っているんだよ」


 納得はしていないけど、聖野さんが言うなら、信じてみよう。

 もう、メイドさんの姿では会わないわよね?


「みかんちゃん、迎えに来たよ」


 そう言って顔を出したのは、メイド服姿のお姉さんだった。

 話し方は変わったけど、メイドとして私と一緒に、ドレスなどのお着替えへ行くみたい。


 私はお姉さんに腕を引っ張られながら、部屋を出る。

 そんな私達を見ながら、クスクスと笑っている聖野さん。


 今回のパーティーはその笑顔が見たいな。

 私はそんな聖野さんを見ることができて、嬉しくて私も笑ってしまった。

読んでいただき誠に、ありがとうございます。

楽しくお読みいただけましたら幸いです。

明日の朝6時頃に、次のお話を更新いたします。

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