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カルン王国記演義  作者: ユリシーズ
最初の英雄
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思惑

軍事面の出征援護のための援軍は諦めることにした。流石に強行してこの同盟を断られてしまったら困る。経済が滞るのが1番の痛手だからな。


「では、軍事面においてはそれぞれが攻められた際にその防衛に力を貸す。ということで進めてさせていただきます。それと、行軍は基本同盟国内なら自由にしていいとします。ただし、相手国の承認の上ではありますが」


文句は特にないようだった。


「続いて交易についてであります。まず、テレシアとしましては鉄、金、農作物の輸出をしてヴォロイ王国からの農作物、そして馬の輸入をさせていただきたいと思っております」


アンドレウスは

「それについては問題ない。では、我々とカルンの交易はいかがする?」


するとハバルトは

「それについては私から。我々カルンは農作物、技術提供をする代わりにそちらの農作物、および技術を共有したいと思っております」


「ふむ、よかろう。交易面についてはそれで大丈夫だな?」


「はっ!それでは、続いて経済面での協定であります。それぞれの国の主要道路の整備をし、その後この三国全てを一大経済圏として強化しようかと思っております」


「ほう。一大経済圏というのは具体的には?」


「ヴォロイ王国、テレシア、カルン王国の人の出入りを自由とし、それぞれの技術を使った、産業を使った経済発展を行い他国と経済的な格差をつけます。そうすれば、より人口の増加も可能になります」


「なるほど、3カ国どこも損がない協定だな。果たしてうまくいくのか?」


「もちろんです!」


「ふむ、では拒絶することもあるまい。我々ヴォロイ王国はその条件でこの三国同盟をのむ。卿らは?」


「我々テレシアもこの条件で三国同盟を結びたいと思います」


「我々カルンも同じく」


「では、この三国同盟のそれぞれ代表者が署名を」


それぞれの代表者は署名し、握手を交わした。


よかった。なんとか同盟が成功した。ヴォロイ王国の民衆も王が認めたならばと魔族を受け入れてくれればいいが。間違いなく反対はあるだろう。だが、それを知っていてアンドレウスは同盟を受けてくれた。ありがたいことだ。


しかし、思いの外アンドレウスには魔族に対する嫌悪はなさそうだったな。それのおかげで交渉を結べたのだ。なぜなのだろうな。


この同盟は問題がなければ半永久的に続く。このまま、三国とも大きくなっていけるだろう。


対アイン帝国の体制が出来上がった。アインも手を出してきにくくなった。この間に砦などを建設して防備を固め戦力強化に努めるとしよう。


ボルテが


「外交ですか、、、。なかなか難しいものですね。けれどいい経験になりました!」


と言っていた。連れてきたのは実を言うと勉強のためだ。外交の席などなかなか体験できるものではないからな。


シエナは少し疲れたようだった。そこでヴォロイで数泊することにした。テレシアに急いで戻る用事はない。政務は大量にあるが、、、。


せっかくヴォロイに来たのだ。いろいろ見て回りたいしな。


その件をヴォロイ王国の大臣のエルスハイマーに話すと、宿泊地を設定してくれた。ヴォロイ王国の中で一番良い宿だった。そういえば俺たち国賓だからな。


そこに宿泊し、何日かヴォロイ王国を見物することにした。

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