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女声の男子高校生

「うっす夢莉! 朝から目が死んでんなぁ!」


夢山先輩にメイド喫茶のキャストを頼まれた次の日。

緑夢に声を掛けられる。


「なぁ緑夢…僕がメイドコスさせられるって聞いたらどう思う…?」


「メイドコス? ………こんなのか?」


緑夢は手に持ったスマホに表示させた画像を見せてくる。「メイド 二次」という単語の検索結果のようだ。二次元の画像である理由はよく分からんが。


「……おう、こんなの」


「……そうか」


そりゃあ微妙な反応になるよなぁ。


「まぁでも似合うと思うぜ?」


「お前それは無用っつーか人を傷つける慰めだぞ…」


「いや俺慰めるつもりで言ったんじゃねぇけど。本心なんだけど」


揃いも揃って目腐ってんのか。ぶん殴っていいか。


「だよねぇ!! 絶対似合うよねぇ!!!」


さっきまでは黙っていられた優奈様のおしゃべりタイムの開幕である。


「絶対かと言われるとうーんって感じだけど、それなりにはなると思うぞ? 元が女子よりだしな」


「誰が女子よりだコラ」


「お前だお前」


言われんでも分かっとるわボケ。そーいうことを聞いてるんじゃねぇ。


僕…そんなに女子っぽい?



衣装は先輩方が用意してくれるらしい。そのせいでメジャー持った夢山先輩に追っかけ回されるハメになったが。



その日の放課後。

僕らは夢山先輩に呼び出されていた。


「そう言えば、段取りとか説明してなかったよね?」


「まぁ…はい」


「まぁ特に無いんだけど」


バカかな? バカなのかなこの人。

段取りのない文化祭の出し物なんてあってたまるか。


「いやまぁあるにはあるんだけど、お客さんに満足してもらおう! くらい?」


バカなのかなこの人。

それを世間一般じゃ段取りがないって言うんだぞ。


「まぁ君たち2人にはなんて言うんだろ。フロアスタッフ? やってもらおうと思って」


「まぁでしょうね。厨房役はいるんすか?」


「うんいるよ」


「チッ」


「今夢莉くん舌打ちしたよね、絶対したよね」


「気のせいっす」


「まぁいいや」


いいのか。それでいいのか。


それと、僕には1つ気になっていたことがある。


「僕声とか大丈夫っすか? もしあれだったら作った方がいいすか?」


「いや全然女子っぽいけど」


「えっ」


えっ。ほんと?

いやいやそんな訳。


「いやでもほんとに女子…そうだよね青貫くん」


「そーだなぁ。女装してりゃ少なくとも男子の声には聞こえねぇだろうよ」


「マジすか」


声変わり…したはずなのになぁ……。

どうでもいいですけど僕頑張ればキズ○アイの声出るんですよ。ほんとどうでもいい。

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