第11話:新ダンジョンの初陣
今日は時間があってもう1話書けたので投稿します。
最近は上げるたびブクマが付いてくれて嬉しいです。
さっきも1件付きました。
応援して下さる方、本当にありがとうございます。
3日目の朝がやって来た。
今日はダンジョンも広くなり、駆け出し冒険者を迎える準備も万端。
大量DPが手に入るという期待に自然と胸も高鳴る。
とりあえず俺は体を起こす。
体が痛くない。
そうだった。
昨日は布団を使ったんだ。
200DPと少々お高かったがこれでも安い部類に入る。
布団ってこんなにするんだな。
さて、まだ冒険者がやってくるまでには時間があるだろう。
とりあえず飯でも食うか。
俺はアイテムボックスから菓子パンを取り出す。
おっと、これで最後か。
まあ最近は菓子パンばっかだったし昼は別のものにするか。
そうだ、折角DPも大量に手に入ったんだしピザとか寿司とかもいいな。
俺はそんなことを考えながら菓子パンを咀嚼していく。
そして俺が食べ終わると狙ったかのように1組目の冒険者パーティーが現れた。
「お、見ろ! なんか通路があるぞ」
「ホントだ! 行ってみよう」
「あぁ、だが未知の領域だから慎重にな。ストーンゴーレムしかいないが罠とかがあるかもしれん」
昨日一番最後に来た3人組だ。
慎重なのはいいことだと思うが罠はない。
いや、隠し扉の小部屋は罠と言えるか?
まあいい。しばらく見守ろう。
通路には3体のミニストーンゴーレムを配置して置いた。
昨日も余裕で倒していたしこれぐらいは問題ないだろう。
とりあえず早く隠し扉の小部屋に入って欲しいなぁ。
冒険者1人を倒すとどれだけDPが入るのかも気になるし。
ちなみに小部屋には過剰かもしれないが20匹ほど詰め込んでおいた。
これだけいればこのぐらいの冒険者なら間違いなく討ち取れるだろう。
この冒険者たちが対応できるのはせいぜい1人当たり2匹ぐらいまでだ。
さて、早速1匹のミニストーンゴーレムを倒したか。
残る二匹も……やられたか。
まあここら辺はエサみたいなものだからな。
DPを消費してるわけじゃないしすぐに回復する程度の魔力しか使ってないから問題なし。
よし、早速休憩所に到達したか。
「3つ通路があるぞ」
「どうする?」
「うーん、とりあえず右に行ってみよう」
うんうん、いいねいいね。
3人組冒険者はこの通路にも配置しておいた3匹のミニストーンゴーレムを数分で撃破する。
「ん? いきどまりか?」
「いや、よく見ろ。若干他の壁と違う!」
「隠し扉ってことか。1階層ではあるが宝箱とかあるかもしれないな」
うんうん、あるよあるよ。
まあその前にあるのは自身の「死」だけどね。
リーダーが隠し扉をゆっくりと開く。
さぁ、一名様冥土へご案内。
「あれ? 何もいないぞ?」
「ホントだ! モンスターはいない」
「いや、よく見ろ! 宝箱だ」
3人組は喜んで駆け出す。
だが残念。
ちゃんとモンスターはいるんだよ。
20匹ほどね。
ただ、「手前の壁際」に配置してあるから死角になって入り口からは見えないけどね。
それに宝箱が目の前にあれば誰しも駆け出したくなるものだろう。
特に経験の浅い駆け出し冒険者は。
3人の冒険者が小部屋の中に入り切り扉が閉まる。
ミニストーンゴーレムが動き出した。
動くときにがしゃがしゃとうるさい音が鳴るから背後から行っても奇襲とはいかないが……。
「お、おい。ストーンゴーレムがいるぞ!」
「な、なんで!?」
「さっきまではいなかったのに!」
冒険者たちは慌てて得物を手にする。
だが遅い。
死肉に群がるハエのごとく。
20匹のミニストーンゴーレムが混乱する3人の冒険者に襲い掛かる。
「う、うわぁぁぁ!」
「た、助けてくれぇ!」
「こんなの聞いてねぇよ!」
3人の冒険者は必死に抵抗する。
だが……。
「グフッ!」
「ウガッ!」
「イッ!」
多方向から圧倒的物量で攻めてくるミニストーンゴーレムを前に、抵抗虚しく痛めつけられていく。
ついにガクッとひざを折った3人のうち1人の心臓を1体のミニストーンゴーレムが……。
「う、ウワァァァ!」
その後、2度の断末魔の悲鳴が聞こえたのは言うまでもない。




