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⑦ドリンクリバー

【前奏】

曲が流れ始めただけで、私がまだ歌っていないのに、体育会系の友達たちが体育会系のノリで騒ぎ始めて、少し歌いづらい雰囲気になってしまっていた。


【AメロBメロ】

女子の友達しかこの空間にはいないというのに、ものすごい大きめの手拍子がかなり鳴り響いていて、それがドラム音などを掻き消したりしていて、どれだけ力が強いんだよ、と思ったりしている。


【サビ】

一番盛り上がる場所であるサビに突入したのだが、体育会系の友達のなかでも、一番テンションの高い友達が、飲み物を音楽に乗りすぎてぶちまけてしまったせいで、全然歌どころではなくなってしまった。


【間奏】

あんなに悲惨な光景を目の当たりにしたというのに、2番突入に異常な盛り上がりを見せる友達が、ジュースの入ったグラスを持ったまま頭の上で手拍子をしていて、色々な意味の怖さが襲ってきた。


【AメロBメロ】

さっきお茶をぶちまけてしまった友達が、ぶちまけてしまったせいで、さらにさらに吹っ切れたのか、タンバリンを踊りながら高速で叩き始めてしまっていて、夢だと思いたくて、タンバリンのように自分の頬をぶっ叩きたくなった。


【サビ】

一番のサビで飲み物をこぼし、盛り上がり切れなくてエネルギーが溜まってるのか、友達が側転やらバク転やらを、こんな狭い室内でやり始めて、気付いたら私の心臓も高難度のアクロバットをしていた。


【後奏】

私が歌っていたので、本来なら私が主役なのだが、可もなく不可もない普通の歌声だったので、華麗にアクロバットをしている友達と、華麗にタンバリンを振り回しながら叩いている友達と、可憐に腕立てをしているもう一人の友達が、主役ということで、もういいだろう。

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