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トツカの騎士
その戦場は乱戦だった、血飛沫、砂埃、鉄と鉄がぶつかる鈍い音に続く断末魔が響く。 馬の嘶き、兵士達は敵も味方もわからない程に入り乱れて殺し合いを繰り広げている。
血と泥にまみれた顔には皆、恐怖と憎悪を宿し、言葉にはならない怒声をあげる姿は修羅や鬼神のようだ。
突然、戦場を縦断するように炎の筋が走った。
「トツカの騎士だ!」
「炎のトツカだ!」
歓喜の叫びは剣を掲げて騎士を迎え、恐怖の叫びは動揺と混乱、絶望をおびていた。
一騎の馬上の騎士が白銀に輝く剣を振る度に刀身から炎が吹き出し、敵を焼き払う。
トツカの騎士……炎のトツカ……
と呼ばれた騎士の名は、フォルボス、茜色の甲冑を身に纏い、金色の髪をなびかせ戦場を駆け巡る。
フォルボスは瞬く間に乱戦の戦場を蹂躙し、味方を勝利に導いた。




