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【書籍化】貞操逆転学園で男友達が近すぎる  作者: マイヨ@貞操逆転男友達2【8/31発売】
第3章 お前……女の子だったの⁉

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第35話 今日も一緒に入る?

※本日は2話更新です。(本話は2話目)

「ん~、歯ブラシとヘアブラシにヘアドライヤー。あ、シャンプーとヘアトリートメントはこの銘柄がいいんだよね。後は~」


 女の子の服を装備してからというもの、晴飛は日用品をショッピングモールで買い漁っている。


 おかげで、俺は完全に荷物持ちだが、まぁ橘知己の頑強な肉体なら平気である。


 しかし、女性の買い物に付き合う時の疲労って、スポーツよりキツイんだよなー、不思議ぃー。


「しかし随分と買い込むな~」


「そうだね。思い付く物は一通り買っておこうかなと思って。あ、そうだ」


 何やら思いついたとばかりに、ポンと手のひら同士を叩くと、晴飛が生活用品コーナーから寝具コーナーへ向かっていく。


「あとナイトウエアも欲しいよね。知己くんに毎回ワイシャツを借りるのも悪いから」

「うんうん……ん?」


 毎回ワイシャツを借りるのが悪い?

 なぜ、家で使う物に対して、俺が登場するのか?


「よし、買い物はこんな物かな。あ、当日配送できますか? まとめて、他店で買った物も。ほら、知己くん。店員さんに家の住所を伝えて」


「え~と、中区の……って、え⁉ これ、全部俺の家に送るの⁉ なんで⁉」

「それは、そうだよ。知己くんの家にお泊りする用のだもん」


 さも当然とばかりに、晴飛がキョトン顔を晒す。

 カワイイなおい……。


「まぁ、また俺の家に泊まりに来るならあった方がいいか……って、ちょっと待て! 女の子がそう軽々に男の家に泊まろうとすんな!」

「え~、今更だよ~。一緒にお風呂も入ったし、一緒に寝たし」


「そ、それは、その……」

「あと、ボクが肩の力を抜けるのって、知己くんの前でだけだし……」


「う……」

「……ダメ?」


 そう言われると、実は裏で晴飛を見守る役目を負っている俺としては、突き放すこともできない。

 護衛する上では、晴飛が俺の家に居るのは防犯上、とても都合がいいからだ。


 それに、友人として、ホッと力を抜ける居場所という物は晴飛の精神安定のためにもあった方が良いというのは、今回の誘拐騒動を受けて痛感した。


 となると、俺の答えとしては……。


「分かったよ」

「ヤッタ~♪」


 なし崩しでの俺への家への入り浸りが決まった瞬間であった。


 これは、1組の子達に恨まれるな……。


「しかし、こんなに俺の家に置いとくのかよ」


 何やかんや、買い物袋が5袋くらいになってて相当な量なんだけど。


「女の子ならこんなもんだよ。それに、ちゃんとマーキングしとかないと危ないし……」

「マーキング? そんな、おしっこネタを自虐ネタで披露しなくても……」


「そういう所が危ないからマーキングが必要なんだよ。まったく、知己くんったら……」


 何やら溜息をつく晴飛。

 どうやら買い物で疲れたようなので早く家に帰るかと、俺は急いで店員さんに荷物の配送先自宅住所を伝えるのであった。



 ◇◇◇◆◇◇◇




「え~と。タオルに歯ブラシは化粧台で」

「ヘアドライヤーはリビングがいい。普段から知己くんが使っていいよ」


 あの後、少しショッピングモール内を散策してから帰宅すると、ちょうど先ほど宅配を頼んだ品々が到着したので、絶賛荷解き中である。


「おう、あんがと。しかし、こうして見ると部屋の雰囲気が一変するな」

「もう。知己くんったら、部屋散らかして。私、昨日もちょっとお片付けしたんだよ」


 元の橘知己の部屋は酷く殺風景だったが、最近は前世アラサー独身一人暮らしの俺のおかげで、着々と汚部屋寄りになっていたのが、小綺麗な生活感がにじみ出ている部屋になった。


 何て言うかその……。

 自分の家というパーソナルエリアに女性物のアイテムがあるのって、想像以上に胸が弾むもんなんですね。


「何かキッチン用品には、知己くんの趣味じゃない可愛らしい猫を模したピーラーとかがあるね……」

「いやー。何か適当に買った奴だったかなー」


 ──やべぇ……。それって多分、エッちゃん先生が置いて行った奴だ。


「じゃあ、今度新しいの買って来るから、今あるのは捨てようね」

「え? あ、うーん……でも、お金がもったいないし、普通に使えるから」


「捨てようね?」

「はい……」


 ニッコリ笑う晴飛に取り敢えず頷くしかない俺。

 しかし、エッちゃん先生のモノなんだから、後日に退避しておこう。


 なんだか、複数の女性と付き合っていて、自宅デートの度に彼女たちの私物セットを入れ替える浮気野郎みたいなムーブだな……。


「ふぅ。じゃあ、こんなもんかな。結構疲れたね」

「汗もかいたろうし、先に風呂入ってきな」


「うん。あ、そうだお風呂と言えば」


 そう言って、晴飛が買い物袋を漁る。

 まだ買ってる物があったのか。


 どんだけ浮かれてるんだ晴飛は。


「これ。お揃いのルームウェアだよ」


 ──もっと浮かれてるアイテムが出てきちゃったよ……。


 晴飛が取り出したのは、おそろいコーデのペアルームウェアだった。

 タオル地で肌触りの良い高級品である。


「これ、同棲が決まったカップルが浮かれて買う奴じゃん……」


「ど、同棲って…。それは高校生では流石に早いよ。これは、あくまでリカバリーウェアとしての機能もあって着心地が良いし、よく寝不足気味で欠伸ばっかりしてる知己くんにも良いかなって思ったから、ついでに買っただけなんだからね!」


 めっちゃ長文の弁明を早口でまくし立てる晴飛。

 まぁ、寝不足気味だったのはたしかだしな。


 ゴールデンウィークも飛び回ってて疲れがたまってるだろうし。


「じゃあ、ありがたくいただくかね」

「ヤッタ! じゃあ、先にお風呂貰うね」


 そう言って、晴飛はいそいそとお風呂に入って行った。


 ──歯ブラシもパジャマも置くって……。これ、通い妻になる気満々ってことだよな。


「今日も一緒に入る?」


「──ば⁉ はよ入って来い!」


 女子カミングアウトをしてからの晴飛の、思った以上のアグレッシブさに、俺の方はただただ振り回されるばかりだった。

3章完結まであと2話です。

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― 新着の感想 ―
こんにちは。 晴飛くんちゃん、女バレしてからここぞとばかりにガンガン来ますなぁ…。
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