18話 その女神、ウザイ。2
なんだか書く気がわりと出てきたので投稿します。
久しぶりにこの世界の名前が出ましたね。
あとタイトル回収をやっとしました。……無理やりかな?
ちょこっとだけタイトル変えました。
「《戦の代行者》? それが俺のこの世界での役割ってことですか?」
[そうそう。正確には君たちだね。他の神の《戦の代行者》もいるしね。……まぁ仁ちゃんが私の代行者になったのは殆ど事故みたいなものだね〜」
《戦の代行者》。それは神々が事ある毎に起きる意見の食い違いや、意地の衝突、はたまた神同士の争い。それらを穏便に解決するために神たちはーー自分の担当する種族達を競わせて最終的に勝った種族の神にその争いの決定権が行く。そのための、聖戦。
と、この駄女神はドヤ顔でそう説明されたが……。
いや、いい迷惑だよ絶対。なんで神同士の争いに下々の種族が争わなきゃいけんのだ。クソどうでもいいわ。 ……ちなみに、勝った神に決定権がいくように、その種族の代表者ーー《戦の代行者》にも褒美があるみたいだ。それがどうしたって感じだが。それを得るまでにかなりの犠牲者が出ているみたいだし、なんとも言えないのがちょっと。
けど、 本来は六道さんがその《戦の代行者》になってたってことか。そして俺がその役割を奪ってしまったと……。多分六道さんはその褒美目当てで《戦の代行者》になったんだと思う。そう思うと六道さんには申し訳ないな……。
[あ、ちなみに〜今は《戦の代行者》なんて呼ばれてるけど、昔は神の使徒、悪魔、天使……はたまた勇者とか魔王とか色んな呼び名があったみたいなのよね]
「そりゃまた……」
その手の話じゃ定番になりそうな呼び名だな。そういえば俺の友達がその手の小説やアニメが好きだったから、俺にも多少は知識があるし、抵抗はないな。
「ん……?」
そこで一つ引っかかった。
なんだ今の……あったみたい? って言ったのか?まるで他人事みたいな言い方だが……もしかして。
その駄女神の言い方に違和感を覚えた俺は訊いてみることにした。
「……一つ訊いてもいいですか?」
[おっ、なになに? 答えれることならなんでも答えて〜 ――]
「ーー女神様はいつから神になったんですか?」
[……!]
俺のその問いに女神は一瞬だけ驚きの顔を浮かべたが、直ぐに微笑に変わりクスリと笑いを零した。
[……口がすべちゃったね〜!……うん、大丈夫そうかな。これくらいならまぁ教えてもいいってことかな ]
「…………」
[うんうん! 仁ちゃんが御察しの通り、私は神になってまだ五千年なのよ]
なるほど。俺の予想は当たってたか。確かに、アシストAIが作られたのも五千年前とか言ってた気がするな。
……あれ?
「女神様も一緒にこの世界を作ったんですよね?」
そう。確か、メアリーは六神がこの世界ーーカバルーンを作ったって言ってたな。けど、女神の言い方からすると、五千年前からこの世界はあったということになるんだが……。
[んー? 私がこの星に来た時からこの世界は既に創られてたから、あったよ?]
「なる、ほど……ん?」
[どしたの? そんな珍妙な顔しちゃって、あはは面白〜い]
なんか今、とても大事なことを言ってなかったか? 俺の聞き間違えじゃないよな……。
……よし! 聞きたいことが山ほどあるな! 訊けるうちに全部きいてーー
「……!? な、なんだぁ!?」
[あっ! 忘れてた]
突然部屋の中で『ビー!ビー!』というけただましい音が鳴り響き、俺はおもわず体を強張らせた。
[ごめん仁ちゃん! そろそろメイヴル☆パワーが尽きそうだから、大事なことだけ伝えるね!]
「えっ?」
「第1機人研究室……ここだな」
白いスライド式の扉の前で俺はそう呟き、扉の前に立つ。
「えーっと、たしか……」
『マスター。よろしければ私が認証フェーズをスキップさせますが?』
「そんなこともできるのか。じゃあやってくれ」
『はい……認証完了です。開きます』
何事もなくスライドしていく扉。
流石メアリーだ、仕事が早い。
そう感心しながら俺は第1機人研究室に入っていく。
なぜ俺がこんなところに用があるのか? ーーそれはメアリーのための肉体を手に入れるためだ。
と、いうのも。ついさっき女神から早口で聞かされたことの一つに、[メアリーをアシストプログラムからアシストアンドロイドにさせる方法]とやらを教えてもらったからだ。
女神が言うには、
[目に見える仲間がいるって素晴らしい事なんだよ? ……え? 他の機人族の仲間は?……んと、 仁ちゃん合わせて……3人くらいじゃない? あっ! しかも他二人はほぼ機能停止しかけてるね。ってこんなことはどうでもいいから、メアリーちゃんをまずは……]
おい!!!
かなり重要な情報を軽く流していくな! と言いたかったが、俺の口から出たのは「はっ!? えぇ?! 俺、伝説の種族だったの!?」と絶叫のような声が響き渡った。
その言葉のあとに[そうだよ〜☆]と軽く肯定していた女神を俺は許さん。
……まぁいい。今更味方がほぼいないなんて言われてもどうでもいい。聞いた限りだと俺の機人としての体のスペックは他の機人に比べるとかなり高いみたいだ。色んな機人としての機能と、俺だけが持つ能力も早口だったが教えてもらった。ただ、他の種族の《戦の代行者》もそれなりに能力が神に与えられているらしい。それに仲間も。
……俺のその仲間不足を解消するためにここにきているわけだけど。
「……あの女神が言ってたのはこれのことか?」
今俺の目の前には黒い棺のようなものがいくつも設置されている。その一つに『battle android:《type_メアリー》』と棺の中央にある液晶らしき画面にはそう映っていた。
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