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うちの寺の墓地にダンジョンができたので大変です  作者: 海水


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50.入学式と佐渡島スタンピード⑭

 午後3時。お昼を食べていないのでお腹がすいてる。

 俺たちは佐渡空港に移動した。ここが自衛隊の拠点になってるからだ。

 現在のところ民間航路はないらしく、自衛隊が自由に使えるんだとか。

 空港としては小さいので、俺たちは持ってきたハイエースを居場所として周りに椅子とかを置いてる。

 Aチームの5人は自衛隊のところに行って力仕事の手伝いをしてる。動いてた方が落ち着くんだって。

 精神的にまいっちゃってるんだろう。すまない。寺に戻ったら休んでもらおう。


「死者行方不明者32人。家屋の焼失154棟。焼けた畑15ヘクタール。空港の管制設備も火災で損壊。自衛隊が仮の管制システムで運用、か」


 ニュースで得た情報だ。そこにダンジョン消滅も加わるはず。

 畑が多い土地柄としても、魔物の災害としてはかなりの規模だ。


「ダンジョンに対する見方も厳しくなりますね」


 SNSでダンジョン反対派が騒いでるみたいだ。彼らが騒いだところでダンジョンは無くならないんだけどね。地震とか自然災害と一緒だよ。

 で、騒ぐだけ騒いで後は知らんぷりだもんなぁ。無責任すぎる。


「うちへの誹謗中傷も増えそうだね」

「無知が騒ぎますからね。スタンピードを管理できるダンジョンとは知られていませんので、いっそ全世界に広報しますか? あの手の人々は国外には遠吠えすらもできないチキンですし」

「辛辣だ」


 まぁ言いたくもなるか。


「寺はどうなってるんだろ」


 忙しそうだから連絡とってないんだよね。


「今のところは抑えているそうです。こちらが終わったので、向こうも終わるかとは思います」


 無事そうならいいけど。


「智も入学式のあいさつは終えたと連絡が来ました。在校生につかまって学校を出られてないみたいです」

「智も頑張ったね」


 帰ったら褒めちぎろう。


「それよりも、我々がいつ解放されるかですね」

「それねー」


 佐渡島から出るすべがないのでここにいるんだけど。

 実のところ、やばそうなスキル書とかあって鑑定してもらいたいんだ。ここで京香さんと相談すると目立つからやれないわけで。

 それに、ダンジョンがなくなってしまってギルドはどうするのかとか、うちに飛び火しそうなんだよね。

 できる協力はするつもりだけど、無理なことを強いられてもご期待には沿えない。

 はっきり言うと、ギルドを管理する総務省とは仲が悪いからさ、俺。

 スライムダンジョンはそれなりに有用なドロップが多いって話なので、またここにおいてもいいんだけどさ。それもこちらから提案する話ではない。ダンジョン反対派が嗅ぎつけたら面倒だし。

 それと、俺が収納してるギルドの残骸とかの処理とか。

 問題がチリツモで大問題になってるしさー。もっとも、うち以外は解決のための話し合いをする余裕もないのはある。


「ネットでは、配信された内容が内容だったので大騒ぎです」


 ——防衛省もインチキに加担した

 ——死者も出てるのに反獄楽寺勢は無責任だな

 ——鉄のドアが剣で切れるわけねえだろ!

 ——斬れとるがな!

 ——何でもっと早く助けないんだ!

 ——そうだそうだ!

 ——発生した翌日の朝に現地にヘリから降りるってのはクッソ早いと思うぞ

 ——報道ヘリが撃墜されてるなかだしな

 ——作務衣は悪くねえだろ

 ——アイツめっちゃ項垂れてたやん

 ——そもそもあいつが現地に着く前に死んでたろ

 ——うるさいうるさい!

 ——うるせえのはてめえだ

 ——壊れたw

 ——魔物があふれたのだってあいつらの仕業だ!

 ——これでも信じられないのはさすがにSAN値チェックを勧める

 ——働いてないんだろ

 ——作務衣すげえ

 ——嫁に行きたい

 ——満員です

 ——有能なハンターには無限の嫁を!

 ——だが断る!

 ——Aチームとかいう男子もすげえぞ

 ——服装が黒で統一されてるのにヘルメットだけ迷彩ってセンスない

 ——自衛隊があげたらしいぞ

 ——あいつら自衛隊に交じって作業してるのな

 ——踏破ってあーなるんだ

 ——死体にはモザイク処理が欲しかったな

 ——準備もなしに無理だろ

 ——千葉きゅん素敵!

 ——NTRは無理ゲー

 ——秋のハン祭見たらなー

 ——スカウトしたい

 ——それな

 ——うちにもほしいぞ

 ——佐倉とかを連れて行かないのはなんでー?

 ——裏番長は市船の入学式の来賓席にいたぞ

 ——どこ情報よそれ

 ——弟が市船に入学した

 ——つ[写真]

 ——佐倉ちゃん、制服?

 ——作務衣が佐渡に飛んだから急遽だったらしく礼服が間に合わなかったと

 ——なお、卒業して籍を入れたから坂場になったぞ

 ——なんだってぇぇぇ!?

 ——ダンジョンボスのドロップって何だろう

 ——それな

 ——まだ報告はないな

 ——獄楽寺に佐渡島ダンジョンが増えたりする?

 ——ありうるな


「まーた好き勝手言ってるなぁ」


 でも、詐欺だなんだって声はだいぶ減ったな。無くなることはないんだろうけど。


「おや、三条司令がこっちに来ますね。Aチームもいます」


 三条司令が歩いてきた。ピリピリした空気を纏ってて、軍人って感じだ。


「休んでるところ申し訳ない。獄楽寺一行を新潟空港まで送ることに決定された。ここからヘリ(チヌーク)で新潟空港まで送る」

「ありがとうございます。助かります」


 俺たちはとりあえずお役御免でいいらしい。


「復旧対応は自治体と協力してやっていく。相談したいこともある。後日防衛省から連絡が行くと思うので、ご対応を願いたい」

「わかりました」


 防衛省なら話し合いになりそうだ。


「時間が時間なので新潟で宿泊しますか?」


 京香さんが提案してきた。Aチームの顔をちらっと見て、やっぱり疲れてるのがわかるな。


「新幹線で帰ろう。慣れた場所で休むのがいいと思う」


 寺に戻ればポニーもいるし零士くんもいる。こぼしたいこともあるでしょ。

 なにより、智と瀬奈さんをよしよししなければ!

 ということで、新幹線で帰ることとなった。


「ありがとな!」

「家に帰るまでが遠足だぞ!」


 ヘリに乗り込む俺たちに、陸自の人たちから声がかかる。


「あの、ヘルメットはどうすればいいっすか!」

「土産だ、持って帰れ!」

「おおお、司令の許可が出たぞ!」

「あざっす!」

「今度は遊びに来いよ!」

「彼女連れて来ます!」

「クソー、来なくていいぞ!」

「あははは!」


 Aチームはすっかり仲良くなったようだ。いいことだよ


「良い空の旅を!」

「皆様に仏のご加護がありますように」


 敬礼と合掌をかわす。

 ヘリが上昇するなか、地上ではずっと手を振ってくれていた。

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― 新着の感想 ―
帰りも同じルートで送られるのが良いかと
退くに退けなくなったアンチざまぁ過ぎるw 開示請求からの訴訟コースご案内ー♪
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