人物紹介、あとがき、設定資料
この作品で登場したキャラクターの紹介と、折角なんであとがき、ちょっと補足的な資料も書いてみました。
>芦屋鏡子、あしやきょうこ
CM、テレビ、舞台の脚本家、原作者として一時代を築いた女流作家。六十歳の頃、別荘に移り住んでからは表舞台には姿を現さず、晩年まで執筆を続ける。二月永眠、享年九十一歳。代表作は“青紫色の鎮魂歌”シリーズなど
>丸元省三、まるもとしょうぞう
四十七歳。大釜出版の元担当編集者。新卒で大釜出版に入社後、芦屋鏡子の担当になる。現在はアウトドア&キャンプ専門誌“ベース”編集長。芦屋鏡子お別れ会の幹事、財団の外部顧問を務める。
芦屋鏡子が鳥鳴篤輝に憑依したことを知る数少ない人物の一人。
>鳥鳴篤輝、とりなきあつき
四十五歳。大学生時代にWEB小説で“長命照記”として作家デビュー。初投稿した“異世界転生したら魔王に幽閉されちゃったけど、最強スキルでちゃっかり奪取、魔王城で優雅に生活する美少女アールの日常”が書籍化され、その後スピンオフ作品を出したが、人気が出ず実家で細々と作家を続けていた。
鳥鳴篤輝として執筆した“刑事コープス・ベテラー”がスターシン社の文学賞金賞を受賞し、注目を浴びる。“巡る流星”が大ヒットして人気作家として時の人となる。
幼い頃から霊感体質で今回、芦屋鏡子に二年近く体を乗っ取られる。
>三羽しずく、みわしずく
二十歳。ロボット工業大学デザイン科に通う女子大生。コスプレが趣味。本屋で偶然、鳥鳴篤輝と出会い交流が始まる。長命照記作品のファン。
>ドルフィン山田、どるふぃんやまだ
三十九歳。長命照記の作品キャラクター原案担当。CGクリエイター。「ござります」「シッシッシ」など独特のしゃべり方や行動をする。アニメ大好き。推しキャラは魔獣戦士キメンドールの“キャットめぐみ”
>ミキ、アーヤ、アカネ、ノリカ
秋葉原のメイド喫茶“透明館”に務めるアルバイト店員。ノリカだけちょっと年が離れている。
>芦屋轍、あしやてつ
芦屋鏡子の夫、元建築士。鏡子が他界した二年後の一月永眠。享年九十五歳。
>大釜春夫、茂夫、おおがまはるお、しげお
大釜出版創設者と二代目社長。茂夫は次男坊。
>葦辺米蔵、あしべよねぞう
鳥前印刷所の所長。大釜出版とは取引が長く、創業当時からのつきあい。連絡会のメンバー。
>奥野理恵、おくのりえ
芦屋鏡子ファン歴五十年。連絡会のメンバー。
>間島陸夫、まじまりくお
大釜出版、小説評論“WAKU”編集長。
>飯富アセル、いいとみあせる
芦屋鏡子財団、主任研究員。連絡会のメンバー。
>マスター
喫茶店“森の楽園”のマスター。口ひげがダンディー。黒髪のオールバックだが部分的に白髪を見せている。
>吉田文吉楼、よしだぶんきちろう
長命照記の作品のコミカライズ担当。若いデジタル漫画家。ちょっとエッチな作風が話題。代表作は“水色ウィザード”、“褐色のサーガ”
>犬口 愛梨花、いぬくちまりか
鳥鳴篤輝引退報道の時、家までやってきたファンの一人。過度な妄想癖がある。今回の作品には登場していないが、今後問題を起こしそうな気がする。
この作品に登場する人物、作品、場所、名称などあらゆる全ての事象は架空、またはパラレルワールドという設定で、筆者の想像によるものです。実際の職業、場所等には一切関係ございません。
■あとがき
この度は転生作家~芦屋鏡子と編集者M~を読んでくださりありがとうございます。著者の歌井雅天です。この作品についてちょっとした思いを書かせて頂きます。
このストーリーのきっかけは長年活躍されていた女流作家が死去したニュースを見たことでした。人の生死に関わる考えは、人それぞれあると思いますが、私の場合、どんな形であれ長い周期で輪廻していると考えています。
もしそんなことが仮にあったとして、前世の記憶を持ったまま蘇ることができたらそれは本人にとって良かったのか、悪かったのか。
そんなことを思いながら文を繋げていくうちに、作家というくくりを、私のような素人が自由に投稿している人まで拡大解釈して、大先生とも呼ばれた文豪の知識を持ったら、その人も大成するのかどうか。そんなことを考えてでてきた作品です。
話の結末は大体最初に思いつくんですが、今回はなろうらしくWEB小説家というワードや自作品のコミカライズ、アニメ化、映画化のような一度は憧れるシチュエーションを小説の中で叶えることができました。
別に私自身が鳥鳴篤輝と同じ境遇という訳ではありませんし、芦屋鏡子をメインで考えたストーリーなので篤輝が大成しなくたって関係ない、と思っている方もいると思いますが辛い過去を持った中年男、篤輝の今後の人生も応援してやって欲しいです。私が勝手に辛い設定を追加したんですけどね。
小説を書く準備として、一人称、三人称、神目線などあるそうですが、私はどうしても心情を書いてしまうようで、一人称+三人称みたいになって読みづらいと思います。どうやって書けば良いのか、そんな状態で作品として公開していることをここにお詫び申し上げます。
話の流れで出したキャラも、なるべく面白くするために必要ない設定まで考えたり、変な特徴を付けたりしたんですが、うまく演出できたでしょうか。設定を細かくしたことで思いがけない方向へ話しが進んだり、接点が見つかったりして話が膨らんだところもありました。劇中劇みたいな説明が増えて、別の作品になりかける場面もありましたが、最終的に芦屋鏡子が成仏できて良かったと思います。
成仏と言っても、話の最後に横文字を付けてしまったんでしたね。意味ありげな文章を付け加えて。
本当に不思議なことですが、この物語を書いていたときに、急に思いついた事がありまして、本当はここで終わった物語なんですが、続編を今書いています。今までは完結して何度も添削した上で、投稿していたんですが本当に怖いことです。あとがきとしてこの文章を書いている今でさえ、最後の文章を残すか、消すか迷っています。
それはもちろんこの続編を結末まで書き切れるか、ということです。中途半端は私の性分。飽きたら最後、ほったらかし。
本当に書き切れなかったら、尻つぼみでも支離滅裂でもエンディングを書き足して発表します。この作品を気に入ってくれた方、この文章を読んでくれている方、新作は忘れた頃にやって来ます。それまで期待せずにお待ちください。それでは次回作でお目にかかりましょう。ありがとうございました。
■舞台年表
〇年二月、芦屋鏡子、永眠(九十一歳)
○年八月、鳥鳴篤輝(四十五歳)、文学賞金賞受賞
一年四月、“巡る流星”発売
一年七月、丸元省三、鳥鳴邸に初訪問
一年八月、鳥鳴篤輝、秋葉原へ
一年十月、“巡る流星”アニメ放送開始
同月、三羽しずくと出会う
同月、“転生美少女アール”コミカライズ発表
一年十一月、“転生美少女アール”フィギュア完成
二年一月、芦屋轍、永眠(九十五歳)
同月、鳥鳴篤輝、引退宣言
二年二月、大釜出版に芦屋鏡子の手紙が届く
二年三月、???(ここら辺で何か事件を起こしたいと考えてます)
二年四月、鳥鳴篤輝、再始動?
二年八月、“巡る流星”映画版上映予定
■メイド喫茶“透明館”料金表
席料 一時間七〇〇円(特別会員価格:一〇〇円)
じゃんけんゲーム 一回五〇〇円
応援ゲーム 一巡五〇〇円
振付ゲーム 一回五〇〇円
オムライス 九八〇円
唐揚げ 八〇〇円
ソーセージ 六〇〇円
ポテトフライ 五〇〇円
ケーキ 五五〇円
プリン 五〇〇円
アイス 四〇〇円
コーヒー 三〇〇円
メロンソーダ 二五〇円
コーラ 二五〇円
冷茶 一五〇円
軟水 二〇円
硬水 三十円
*じゃんけんゲームは一人指名できます。勝ち:当店オリジナル商品、あいこ、負け:割引クーポン券をプレゼント!
*応援・振付ゲームは三人まで指名できます。六種類の中から選んでね!
■歌井雅天のイメージ解説
>マキの一言(若者言葉ってホントわかりません)
「この制服着てないと秒でがんなえするし、あたおか? しょんどいっしょ」
解釈:この制服着てないとすぐにめちゃくちゃ気力なくしてぐったりする。だって頭おかしいって思われない? 正直しんどいよ
>編集者
企画・運営に携わり入稿した記事を校正、推敲、添削したり、時にはライターとして記事を書いたり、繋いだりする人達。
>フィニッシャー
フィギュアに着色する専門職
>芦屋鏡子
九十一歳の婆様。鳥鳴篤輝に憑依したことで男口調になっている、ということにします。
>ロボット工業大学
私小説“異世界で会いましょう”(Nコード:N2777GV)で主人公の橘賢人が通っている大学。何かコラボできないか考えていたが、何も思いつかなかった。
何度も書きますが、これらは筆者の勝手な想像です。実際の職業、場所等には一切関係ございません。だから怒らないでください。
ではまた