真の…
この日から本当に美香と和人の施設での暮ら
しが始まったのだ。
今、和人と美香がいるのは特別保護室と言う
名の、保育室だった。
そう本当に赤ちゃんから体を小さく、しかし
記憶はそのままに育てなおすのだ。
これから、成長するまでずっと…。
勿論、体はだんだん大きくなっていく。
和人と美香の二人は、部屋に到着して直ぐに
着替えさせられた。
そこで気づいた。
「え…。
周りの人が施設の人が皆んな巨人みたいにで
かい。
なんだこれは?」
そこで初めて和人は実感した。
「あぁ…小さくなったのはどうやら本当のこ
とらしい」と。
そして、着せられたのは赤ちゃんが着る服。
そしてオムツ。
ここでは二人は新生児つまり産まれたての赤
ちゃんから成長していく。
その段階でオムツがあるのは当然のことなの
だがこれは、二人にとってはとても屈辱的な
出来事だった。
普通に考えれば当然のことである。
ついこの間まで普通にトイレをしていた。
オムツなどとうの昔のものであると思ってい
た二人だから。
その感覚は一般人と大きくは変わらない感覚
だった。
二人は抵抗しようとした、しかし小さくなっ
てるいるので抵抗することはできない。
心の中で和人は「止めてくれ!
恥ずかしくてたまらない。
こんなの友達に見られたらもう顔を合わすこ
とができない」しかし実際に言葉は赤ちゃん
になっている以上喋れない。
職員にはこう聞こえていた。
「ウェーン、ウェーン」と。
これは泣き声だ。
そのため自分の中では暴れていても「どうし
たのかな?
ちょっと気持ち悪いのかなー?」と言われて
おしまいだった。
和人は天井を見ると驚愕した。
和人自身の予想を遥かに上回っていたのであ
る。
和人は天井には少し絵が書いてあるだけだと
思っていた。
しかし実際には、絵が前面に書かれていた。
塗り方はまるで、保育所のようだった。
驚いていると突然持ち上げられて、下に降ろ
された。
正面を見ると、美香もいた。
和人と美香の前には若い女が一人立っていた
女は
「今日から、私があなたたちのお母さんにな
るのよ。
いっぱい遊んで大きくなりましょうね!」
と言った。
話し終えた直後に、施設の職員豊田が入って
来て、女に話しかけた。
「小林さん、加藤所長が今後のことで話した
いことがあるそうなので、すぐに所長室まで
行ってください」
「わかりました。
豊田さん少しあの子達を見ておいてくれませ
んか?」
「分かりました。
私も急用が入ったら、違う職員と交代するの
でそこはよろしくお願いします」
この会話から和人は女の名前が、小林だと分
かった。
しかし下の名前は分からなかった。
その後は何もなく、暫くすると小林と思われ
る人が入って来た。
「豊田さんありがとうございました。
何か変わったことはありましたか?」
「いえ特にかになることもありませんでした
二人とも大人しかったですね
それでは私は仕事に戻りますので」
「ありがとうございました」
こう小林は言うと豊田は出て行った。
豊田が出て行くと小林は部屋の奥に消えて行
った。
そのまま五分くらいして戻ってくるとその手には、哺乳瓶が握られていた。
そして「は〜い。
和人くん、美香ちゃん。
ご飯の時間ですよ。
さぁ〜美味しいよ〜」た言って、哺乳瓶を口
の中に突っ込んだ。
和人は絶対に飲むものかと思っていた。
しかし和人は暫く飲まず食わずの状態ですご
い空腹状態にあった。
人間は空腹に逆らえない。
目の前に食料になるものがあると飛び込んで
しまうのかもしれない。
突っ込まれて、一分程でミルクを飲身始めた
美香はと言うと、彼女も空腹状態だったので
おとなしく飲んでいた。
和人は感じた。
「美味しくない」と。
これから二週間(二話分)は忙しくて書けないので更新できません…。
本当にごめんなさい。
二週間後には時間ができているはずですので更新します。
よろしくお願いします。