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異世界侵略13日目


私は、次の異世界にやってきた。



その異世界では、その星の天気が悪い支配者に好き放題にコントロールされていた。



黒い雲が立ち込め、あちこちで、大雨で土砂崩れが頻発している。



その黒い雲の中には、宇宙船のような乗り物が隠れていた。



中にいるのは、悪い支配者たちだった。



その星の地上に生きている者たちを、彼らはその宇宙船から望遠鏡のようなもので観察していた。



そして、好き放題に大雨を降らしたり、雷を落としたりして、右往左往する人々を見て、楽しんでいた。



あー、悪い奴見っけ。



私は、いつものように、悪い奴を特定する。



ゴロゴロと雷を鳴らして威嚇しているが、意識体である私には通用しない。


彼らは、地上の人々の通信網にもハッキングして、その通信をすべてのぞき見したりもしていた。


つまり、その星の人々は、そうした悪い支配者の好き放題の玩具のようにされていたのだ。


哀れなことに、その星の人々は、そんな酷い状態に置かれているとも知らず、ただただ天災におびえ、通信装置が原因不明で故障することに悩んでいた。



悪い支配者たちは、そうやって自分たちがいじめる対象の人々を探しては、いじめ続けて、そうしたことを楽しんでいたのだ。



その星の過去を調べると、なんと数千年も前からずっとそうしたことをつづけていたことがわかった。


私は、この罪状を新世界の裁判官たちにテレパシーで送信する。


間髪入れず、時空を超えて、新世界の裁判官たちがやってくる。


彼らは、いつでも出動できるように、スタンバイしているのだ。となりのラーメン屋からの出前よりも早い。



私が直接体験操作能力を使ってとっちめることもできるのだが、自己中心的な支配者が異世界中にどんどん湧いてきて増えるので、忙しくて、明らかに罪が確定しているような場合は、新世界の裁判官にまかせたりもするようになってきた。



異世界調査員は、いろいろ隠密技術などの特殊スキルが必要にもなるので、圧倒的に人員が不足しているのだ。



悪い支配者に正体がばれたら、ちゃんとした調査にならないので、そうした特殊スキル持ちでなければつとまらない。



調査員は、自分の人格そのものをまるっきり別人に入れ替える能力を持っている。

この能力を獲得するには、いろいろ訓練が必要で結構習得するのが難しいのだ。



自分の記憶を消したり、必要ならよみがえらせたりする特殊能力も習得している。



つまり、悪い支配者がいくら人の心を読めても、通信を覗き見できても、空から監視できても、調査員を見つけることはできないのだ。


ただ、調査員側から身元を明かさないかぎりは・・・


そして、調査員が自分の身元を明かす時は、その支配者たちの罪が確定した時なのだ。


だから、それは、最終通告であり、悔い改める最後のチャンスとして通知される。



つまり、これで悪い支配行為が完全に確認されたけども、その罪がもう後戻りできない形で断罪される前に、自発的に自分たちの犯した罪を悔い改める気があるかどうか?という問いになる。



多くの悪い支配者たちは、たいていはそこで逆切れして罪の上塗りをしてしまうが、稀に、反省して悔い改めて、償いを自発的にはじめる支配者もいる。



その最後のチャンスの応答を確認すれば、だから調査員の仕事は完了する。



まあ、そういうわけで、調査員の数が不足しているので、断罪確定後には、しゅくしゅくと裁きを行う仕事をするだけの裁判官たちにまかせるのだ。



異世界はとほうもなくたくさんあるので、調査員はすぐに次の仕事場へ直行しなければならないからだ。



私は、そそくさとその異世界での記憶と人格を消して、次の異世界に向かう準備をする。



すでに体験操作能力の腕輪と首輪が、彼らに取り付けられたようだ。



背後で叫び声が聞こえる。



まあ、仕方がない・・・・自動自得なのだから。



あー、どうやら、厳重な調査の結果、彼らはわざと不幸や不運や苦しみを地上の人々に強制的にあたえていたらしい。

天気や通信を不当に支配するだけではなかったようだ。


私の意識の中に、彼らの罪状が示される。


裁判官たちと意識リンクしているので、彼らの知りえたことがリアルタイムですべて私の意識の中にも示されるのだ。


どうやら、人々の肉体や精神にまで介入して酷いことをしていたらしい。



その遠隔支配能力を使って、わざと人々に大ケガをさせたり、病気にしたりもしていたらしい。


そして、拷問級の苦しみを強制的に与えていたようだ。


なるほど、だから、悪い支配者たちの絶叫のような叫びが聞こえるわけだ。


ある支配者は、うつになっているようだ。人々にうつ病を強制的に与えてきたのでそうなってしまう。


ある支配者は、何度も自殺を試み始めたようだ。その支配能力を駆使して、今まで何人もの人々を自殺に追い込んできたのだろう。


だが、死んでもまた輪廻ちゃんのところで、強制的に再誕生してしまうことになっている・・・


因果応報君も手ぐすねを引いて、いろいろなキャラに化けて、次の獲物を待っている。


まあ、しょうがない。必要な愛を学ぶための教育なのだから。


文句を言いたいなら、自分自身の心に言うとよかろう。


なぜなら、因果輪廻ちゃんのところで、体験することは、すべて今まで自分がしてきたことなのだから。


因果応報君は、ただ、やられたこと以外はやり返さないのだから。だだし、倍返しとかは平気であるけど。まあ、それは学びを促進させるためだから、早く学べるだけありがたいことなのだ。


ぐずぐずと何万年かけて学ぶより、数千年で学んで卒業して自由になるほうがいいだろうというわけだ。



だから、積極的に故意に悪いことをする支配者たちには、倍返しなどのペナルティが課される場合がある。そういうのは、実は早く学べるようにという思いやりなのだ。

また、能動的に悪いことをすることへのペナルティという意味もある。

だって、わざわざ悪いことをするのだから、やった分だけしか罰を受けないというのでは、手ぬるいだろう?


わざわざ積極的に悪いことをする者には、実行した悪い行為以上の罰が与えられるようでなければ、悪いことをやめておこうと思う気持ちになかなかなれないだろうというわけだ。


そういう配慮もあって、積極的に故意に悪いことをする魂たちには、倍返しや最悪無限倍返しという措置が取られることもある。


なぜなら、中には自分がした悪いことを自分が受ける場合に備えて、防御能力を鍛えて獲得しているような場合もあるからだ。



例えば、生身の人の顔を殴る悪い奴がいるとして、その悪い奴は、体をロボット化させていて、鋼鉄の顔面しかもっていないような場合も広い異世界にはあったりする。



そうなると、いくら同じ程度に顔面を殴られても、痛くもかゆくもない、、、ということになってしまう。



そこで、新世界システムは、そうしたずるができないように、ちゃんと相手の痛みや苦しみと同じ程度以上の痛みや苦しみが確実に発生するまで、その自業自得のリターンのレベルを無限に上げることができるようになっている。



つまり、そうしたずるはできないってことをはっきりわかってもらうための仕組みなんだよ。



だから、この仕組みは魂全体の安全を守るために必要な仕組みなんだ。



そして、ね、最悪いつまでも反省しない魂には、いくらでもその苦しみが続いたり、増えたりするようにもなっている。



だから、みんな最終的には反省するようになっているんだよ。


だから、さっさと反省させてあげないと、かわいそうなんだよ。


どのみち反省しなければならないのなら、早めに反省したほうがいいってことだね。



確信犯で悪いことをする魂には、そうした学びが提供されるんだ。



もちろん、確信犯ではなくて、うっかりミスとか、本当に勘違いして他の魂にひどいことをしてしまったとかの過失とか事故のような場合は、そんな学習はそもそも必要ないんで、罪に問われることもなく、倍返しとかの心配はいらないんだよ。



だから、新世界では、くれぐれも確信犯で悪いことはしないようにすることだね。



じゃあ、ボクは、次の異世界にゆかなくちゃいけないから、またね。



今日の教訓:確信犯で悪いことをしないようにしよう!





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