第2章2ー2
アリウスはしばらく歩いていくと、このように思った。前世は昨日のようであり、今世は今日というより、今、来世は明日のようであると。それから、すじ雲や薔薇色に染まる空を見上げながら、もうすぐ、夜が呼んでもいないのにやってくると、思った。愛する夜が来れば、ひいきする、月や星々の歌が聴こえてくる、と。そう思っているうちに、近くにぶどうの木が見えたので、そこまで、心を弾ませ歩み、そのぶどうの木から、永久のたそがれを、歌ってみたくなったのだった。アリウスは、ハープのような弦楽器をもちいながら、とうとうと、歌い出した。
『ひとつだった』
静かな囀ずり
流れる白い風
永久の黄昏に
寄り添う青い花
深淵の泉が
僕らを優しく包む
Ah… ゆだねる
転がればいい
泣けばいい
愛は絶えず
ボクハアナタノナカ
アナタハボクノナカ
ボクラハヒトツダッタ
ナミダハアイノシラベ
生命の息吹き
限りなくいきわたる
目にはみえない
世界に光がある
Ah… ゆだねる
意味のないものは
なにひとつなく
ドレカヒトツデモ
カケタララナリタタナイ
ボクノカワリハイナイ
アナタノカワリハイナイ
愛と光の
言葉を織り成して
空に歌えば
鳥達がしあわせを運ぶ
Ah… ゆだねる
はじまりもおわりもない
ひとつのせかい
アイトイノチノウタ
タオヤカニワキアガル
スガオノフルサトヘ
スベテノミナモトヘ
Ah…
ボクハアナタノナカ
アナタハボクノナカ
ボクラハヒトツダッタ
ナミダハアイノシラベ




