第2章2ー1
第二章2ー1
アミューの男性側の魂であるアメオは14回目の転生を迎えた。その名はアリウス。アミの時代から約1000年後の時代をアリウスは、生きていた。30歳になり、産まれ育ったレキアという街から、旅に出ることになった。この一人旅には明確な目的があった。その明確な目的とは、「生きながら天国の心を有すること」アリウスはこの時代を詩人として生きていた。アリウスは、乖離しているものを繋ぎ合わせ、調整し、豊かにしていく言葉を知っていた。その為、人々に求められるとき、自然と言葉が心に湧くようになり、その言葉を人々に授けていた。レキアから野道を東に向かって歩いていった。遠くにはホウネ山などの山々が見渡せた。アリウスとしては、これからの道のりに何が待ち受けているのか、期待と不安で胸がいっぱいであった。
アリウスは思わず詩を口ずさんだ。
「旅」
さよならも言わずに
愛する故郷をあとにして
志一つ
一人この道
草枕
果てしない変容と
あますことのない融合から
本来の自分に出逢い
本来の世界に出逢う
時が来るのでしょう
ざくんとざくんと
この一歩一歩
ざくんとざくんと
この砂利や雑草を踏む
一音一音が
有終を飾り
今、この生を彩る
福音となるのでしょう
内界と外界の神様どうか
往く先の道を照らす光を
お授けください
内界と外界の神様どうか
往く先の道を歩く力を
その気魄を
お授けください
もう、愛する故郷は
こんなにも遠いのですから
*
サラの実体をもつ、カサが今世のマーシャ、アミタオスの実体をもつ、ルタンが今世のラダン、マカエルの実体をもつ、ラキエルと共に、井戸に水を汲みにいった。ラキエルはマーシャとラダンの息子である。井戸はナリカという村の北側の外れにあった。マーシャやラダンが住む家からは、少し、歩かなければ辿り着けないところではあるが、骨折りまでとは、言わない距離感であった。但し、井戸の水は、夜に汲まなければならなかった。陽が出ている間は、スルメルという蛇に似た毒をもつ生き物が、活発に活動する時間であったから。夜には虫達の奏楽が心地良く、月もそれをやさしく演出している。たとえば、このような空間や原風景は、2020年の現代には、失われてしまっているものである。現代では決して、蘇えらないものであるが、知るごとに、それらが融和していく。「足るを知る」という諺があるが、、きみやぼくの先々の黄金時代とやらには、どうやら、インターネットという媒体も憑きものらしい。知識や知恵に勝るものは、もはや、わたしたちが有することのできる、かの、ものしか、、ない。大事な決定権まで委ねるようなことをしては、元も子もないだろう…。わたしたちの輝かしい生を創造していく、その力は、わたしたちの、なか、に、あるのでは、ないだろうか。




