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第03話 ドラゴン・オリジンズ - 13 - VSドラゴン02

第03話 ドラゴン・オリジンズ - 13 - VSドラゴン02


 気砲を放つ俺や、エネルギーボルトを放つドラゴンには、余波が届くようなことはないが、それ以外の方向へは満遍なく広がりありとあらゆる物質を破壊していく。

 当然のことながら、その余波の影響を一番受けることになったのは、最も近くにある惑星である。

 なんといっても、この闘いをその惑星の大気圏内で始めたのだから当然である。

 森林に覆われていた大地の上に無数の亀裂が走ったと思ったら、そこからマグマが吹き出す間もなくさらに細かく砕けながら、吹き飛ばされていく。

 ここから見えているのはすでに地表ではなくマントルだ。

 距離があまりに近いためにわかりづらいが、惑星全体のおよそ六分の一程度が消し飛んだ状態だろうか。

 直接攻撃を打ち込んだわけではないのでこの程度ですんでいるが……。

 地上にいた生命体にとってはあまり違いはないだろう。

 俺の放つ気砲によって己の放つ攻撃を阻まれているドラゴンは、さらなる咆哮と共にエネルギーボルトの出力を上げてくる。

 俺もそれに応じて上げていくが、まだまだ限界までは遠い。

 やはりこのドラゴン……。

 俺がかつて闘ったことのあるドラゴンに比べて、全長が小さいだけでなくパワーも小さい。

 徐々にパワーを上げてきてはいるが、どうもここらが限界のようであった。

 俺は、時間がないようだし、そろそろ決着をつけることにする。

 ドラゴンの限界パワーを見切り、それをわずかに上回る力をぶつける。

 こらえきれなくなったドラゴンが、それまでのどの咆哮よりも高い咆哮を上げながら、俺の放った気砲の中に飲み込まれていった。

 もう一度、ドラゴンが咆哮を上げる。

 それこそは、まさに断末魔の咆哮であった。

 俺の気砲によって、その巨体のほぼ半分くらいが消失したが、それでも後の半分は残っている。

 完全に活動を停止したドラゴンの残骸は自由落下を開始した。

 すでに、この惑星にはかつてのような地表はなくなっており、まるで小惑星のような歪な形をした星へと変貌してしまっている。

 ここには大気もなくなっており、なんらかの生命が存在したのだという形跡すら見出すことは困難である。

 俺の目には、懐かしい……というにも、反吐が出そうになるくらいには見慣れた光景であった。

 ただ、残骸とはいっても重力が存在するのであれば、まだ惑星として存在はしているということなので、かつてのそれよりはだいぶマシな状態ではあると言える。


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