第03話 ドラゴン・オリジンズ - 14 - 決着
第03話 ドラゴン・オリジンズ - 14 - 決着
俺は惑星の残骸に向かって落下を続ける活動を停止したドラゴンに追いつき、チロに指で合図を送る。
大気が存在していないので会話は不自由であるが、意味は十分伝わるはずだ。
なにしろ、これが目的でこんなところにきたのだから。
チロはなぜか遠慮しているようで、イヤイヤをするように首を振っている。
俺は、手間のかかるペットだなと思いながら、半分になったドラゴンの体に自分の体を寄せた。
背中に抱きついているチロの体を、ドラゴンの体に埋もれるように押し込んでやってしばらくすると、急速にチロの気が膨れ上がってくるのを感じた。
遠慮せずに好きなだけドラゴンの血液……というか体液を貪り飲ませた後、俺はフェーズを1に落とす。
今のチロ気はこれとほぼ同レベルにまで高まっている。
かつて俺と闘った時に比べても、比較にならないほどの力を手に入れたのだ。
これならチロも、しばらくは元気でいることができるだろう。
もうこれで、すべての目的は達した。
フェーズ1に落としたことで、チロは概ね悟ったことだろうが、俺は指で円を描いて帰還するためのゲートを開くように合図を送る。
果たして、大気を失った惑星の残骸の中で帰還ゲートを開くことが可能なのか俺には分からないが、今のチロならどうにかするだろうと楽観している。
俺は音速の何十倍かの速度でこっちに向かってくる残骸を気砲で消滅させながら、チロが召喚ゲートを開くのを待つ。
しかし、それも限界がある。
というのも、大気が存在しない中での自由落下は制限なく加速していくからだ。
やがては、惑星のコアがむき出しになって、灼熱の状態になっているあの場所に行き着くことになる。マグマよりも遥かに高温の場所だ。
さすがに、そんな所で帰還ゲートを開くことが可能だとは思えないので、できればそこにつくまでになんとかしてもらいたいものである。
などと考えている間に、進行方向に白色の光で作られた円形陣が出現する。
帰還ゲートだった。
俺とチロは帰還ゲートに向かって落下した。




