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源光(みなもとひかり)物語  作者: 西村 圭
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二十二、玉鬘

長い月日が経ちましたが、夕顔の人のことを忘れたことはありません。また会うことができたら、と思うこともありました。夕顔の人の世話をしていた右近は、今は紫のもとにいます。


夕顔の人はその後亡くなったそうですが、忘れ形見となった夕顔の人の息子はどうなったか、気がかりでした。この子供の世話をしていた者とともに遠方に向かったとか。


やがて、この夕顔の人の息子の世話をしていた者が亡くなり、成長した夕顔の人の息子は、その地の者との縁談の申し入れも断り、私の住む六条に程近い九条の地に移り住み、かつて夕顔の人のもとにいた右近と再会しました。


右近から、瑠璃という名の夕顔の人の息子の話を聞き、私は自分の家に迎え入れたいと伝えました。実母の葵の姉君のもとでは、夕顔の人以外の男性との子が多くいるので、気兼ねするだろうと思ったのです。


夕顔の人の息子は、見ず知らずの私のもとに来ることに気後れしたようですが、周囲の者からのすすめで従うことにしたようです。


私は、六条の家の中でも、東北を使ってもらおうと考え、紫にも夕顔の人のことを話しました。


十月になって、夕顔の人の息子は、私の家に移り住みました。花散里の人に世話を頼みました。


実際会ってみると、この夕顔の人の息子は、やはり夕顔の人に似ていました。玉のように美しい鬘が、持ち主の意に関わらず伸びていくように、ままならない人生を送ってきたのだろうと思いました。


夕霧にも、この夕顔の人の息子が住むことになったことを話しました。夕霧は、早速あいさつに向かったようです。


正月に向け、私は紫や明石の人、花散里の人、また夕顔の人の息子や末摘花の人、空蝉の人の衣装を新しく用意しました。

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