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 私は、この感覚を知っている。

 私は、また戻ってきたのだ。

 私は、覚えている。

 私は、喋れる。


「気分はどうだい? 僕の声が聞こえるなら目を開けていいよ」


 久しぶりに聴く声だった。

 何度も、何度も聞いた声だった。

               

 私は、目を開けた。

                  

「僕の事が分かるかい?」

                  

 ――もちろん覚えている。

                           

 生まれたときのことも。

 町の女の子に紹介してもらった時も。

 彼と好きな本の話をしたことも。

 町の女の子や男の子と隣町に出かけたことも。

 彼を好きだと気付いたことも。

 彼に告白した事も。


 ――すべて覚えている。


「ただいま。ウィル」


 私がそう言うと、彼は微笑む。


「おかえり――」


 そして彼は私の名前を――

                  Fin


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