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三流土魔法使いだしメイドゴーレム召喚して楽々生活送りたいと思う  作者: 天近嘉人


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20/25

緊急クエストの始まり

 俺達は街中で放送されていた緊急警報に何か胸騒ぎを起こしつつも冒険者ギルド向かった。


 ギルド内は何時もより冒険者の数が多く、それでいて騒がしい、この召集の意味がどれだけ重要かは一目でわかる。


 「なんだろう、ドキドキするね」


 隣にいるティナがそわそわと身体を動かしている。


 俺だってティナと同じ気持ちだ。


 これから一体何が始まるんだろう。


 しかし、恐らくは悪い知らせの筈だ、でなきゃこんな召集はかからないだろう。


 そして、これは俺の悪い癖だがこれから自分が怒られるんじゃないかとドキドキしてしまう。


 例えば、学校の先生が急に自分の家に来ただとか、近所に騎士隊がやってきた時に俺は何もしていない筈なのにもしかしたら何かしたんじゃあないかと急に不安になったりするのだ。


 まぁ、そういう時に限って何も起こらないし、今回だってきっとそうだろう。


 無駄にそわそわしたって駄目だ、ここは余裕を持たなくては。


 俺は深呼吸をして異様にドキドキする鼓動を落ち着かせる、大丈夫大丈夫。


 すると、群がる雑多の中からノイズががった音が聞こえてくる。


 注目してみると、何時もの受付嬢が緊迫した趣でスピーカーを持っているのが見えた。


 「えぇー冒険者の皆さん、ただ今から国指定の緊急クエストを開始します。今回のクエストは命を落とす危険性もあるので強制ではありません。ここで降りてもらっても構いません」


 おいおい、命を落とすだって?そんなに危険なクエストなのか?


 これは俺達の出る幕じゃないな、何せまだ駆け出しの冒険者だし。


 クエスト内容だけ聞いて帰るとするか。


 「今回のクエスト内容は十二の災厄の一匹、白羊王、アリエスの討伐です」


 受付嬢を一声にギルド内は一斉にどよめく。


 十二の災厄、この世を滅ぼす程の力を秘めている正に存在自体が災厄をモンスターの討伐……。


 これは無理だ、降りよう。


 だって考えても見て欲しい、十二の災厄だぜ?俺には到底勝てると思えない。


 しっかし御伽噺な昔の人が考えたような化け物が一体何故このタイミングで。


 アリエスならこの間クエストで行った遺跡に封印されていた筈じゃあ。


 ここまで考えて俺の思考が一旦止まる。


 そう、アリエスは、封印されていたのだ、そして俺達は遺跡につい先日行ったばかり。


 もしかして……。


 嫌な汗が身体中から滲み出てきて新調したばかりの服に染みを作る。


 どっぷりと蓄えられた大粒の汗が額から零れた。


 いやぁ、まさか偶然だよな、きっと、だって伝承じゃあ数百年封印されていたんだぜ?こんな俺達が何かしたからといって簡単に解ける訳がないじゃあないか。


 そうそう、まぐれだよな、きっと。


 「先にオルアレンの森へ行った先行隊の話によりますと、何者かが封印されていた遺跡内で騒ぎを起こし、それで封印が解けたっと、封印されていた場所を汚されて怒っているとの情報が……」


 受付嬢の視線が俺にぶつかる。


 いや、いやいや、俺悪くねぇし?なんにも罰当たりな事してねぇし。


 受付嬢が俺を凝視することで周りの視線も俺に集まる。


 俺は周りの痛い視線を受け、また汗が滝のように流れてくる、心臓が一気に加速しはちきれんばかりに全身に血液を送る。


 「俺達は悪い事してませんっ!本当ですっ!そうだろっ?お前らっ!?」


 俺は耐え切れなく、声をあげ、仲間達にそう言い放つ。


 しかし、ゴム娘は俯き神妙な顔つきをするだけで何も応えず、ティナは状況を理解していないのか不思議そうに回りをキョロキョロと見渡しているだけ。


 「マンシー、お前からも何か言ってくれっ!俺達は無実だとっ!」


 残ったマンシーに言うも、彼女は。


 「ふ、ふへ、ふひひ……わ、私は何もしていないぞ?ただアンデットちゃんを召喚しまくってただけで、なにも……」


 「おいっ!何自白してんだっ!?ああもうっ!この根暗女っ!」


 マンシーの失言でより一層ギルド内はざわつき始める。


 「すいませんっしたっ!ウチの馬鹿が本当馬鹿ですいまっせんしたっ!」


 俺は地面に這い蹲り全身全霊で土下座して謝る。


 ちくしょう……なんで俺がこんな目に……。


 「まぁ原因はどうであれ、アリエスを討伐しないと、この街おろか、世界が壊滅してしまいます。冒険者皆さんはこれからオルアレンの森に急行してなんとか、十二に災厄を食い止めてください」


 こうして、この場はお開きになり、冒険者達は次々に森へと向かっていく。


 俺達も行かなきゃならねぇよなぁ……だって俺達が悪いんだし。


 「マスター、私達も急ぎましょう」


 「ああ、分かってるよ、ちくしょう。こうなったらやってやるっ!」


 こうしてこの街初めての大クエストが幕をあけるのであった。

ここまでご観覧いただきありがとうございますっ!

さてさて一章もここから折り返しとなりました。

果たしてミスト達は十二の災厄アリエスから街を守れるのでしょうかっ!?

乞うご期待です。

よろしければ評価や感想、アドバイス等頂けますと今後活動していく上での動力源になりますので宜しくお願いしますっ!

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