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海軍
海軍
Kriegsmarine
戦争末期、ドイツ海軍は大型水上艦艇の大半を失い、潜水艦隊と小型艇部隊が細々と活動しているのみであった。乗り組む艦艇が無く余剰となった海軍将兵は陸に上がり陸軍・武装親衛隊の部隊へ補充兵力として編入されるか、あるいは海軍地上部隊としてまとめられ地上戦に投入された。
戦争末期に編成された海軍地上部隊は当初中隊・大隊規模の歩兵部隊の集団であったが、45年には海軍歩兵師団《Marine-Infanterie-Division》が6個編成される程に拡大された(注1) 。
ベルリン戦にも海軍陸上部隊は投入された。海軍陸上部隊としてまずベルリン防衛隊に組み込まれたのは、海軍省等に勤務する在ベルリンの海軍将兵であろう。包囲後は空港を失う27日まで空輸によって増強され、編入された部隊の指揮の下で市街戦を戦っている。
筆者の資料にはベルリン市街戦に投入された海軍陸上部隊の兵力は約8000名と記されている。
注1 うち2個はダミー師団であり実体はない