前編:AI小説にストレスを感じる原因の考察
現状(2026年5月現在)の小説家になろうには、AIで生成されたと思われる小説(以下「AI小説」と書きます)が大量に投稿されています。
最初は「何だこれ……」と思ったものです。
ランキングに並んでいる、同じ文体、同じリズム、同じパターンの、作者は違うのにクローンのようにそっくりな小説の群れに。
無味無臭で淡々としている、平坦な文章。
キャラクターはセリフ棒読みで演技力ゼロの大根。
おかしな日本語、リズミックな体言止め、いちいちポエム。
機械的なワンパターンで画一的な構成。
やがてAIで生成された文章だと気付きました。
AI小説の特徴について言及しているエッセイが、エッセイのジャンルにいくつもありますが、大体そのとおりだと思います。
私はAI小説を読んでしまうとストレスを感じるので、気付いたものは全てミュートしています。
ちなみにミュートとは、特定の作者を非表示にする便利機能です。
ミュートについて詳しくは、小説家になろうヘルプセンター「ミュートユーザ設定」をご参照ください。
さて。
ミュートするほど、私はAI小説が嫌いなわけですが。
以下は、AI小説を読むとネガティブな感情が湧く原因の考察です。
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AI小説を不快に感じる原因。
それは三つの要素から成り立っていると考えます。
人間の脳の機能、AIがプログラムであること、AI小説の作者の手抜き。
この三つの要素です。
AI小説には同一のパターンがあります。
そして人間の脳には「飽きる」という機能があります。
なろうに大量投稿されているAI小説は、作者が手抜きをして、AIで生成した文章を読まずにそのままコピペして投稿している雰囲気があります。
そうとしか思えないAIの特徴的パターンが丸出しの文章が多いです。
AIが生成する小説の特徴なので、AI小説に共通する同一のパターンです。
そのため投稿者の作者名が違っても、AI小説は同じ作者が書いているかのような同一感覚があります。
AI小説のその同一パターンを脳が認識すると。
再度その同一パターンに遭遇したときに、脳は「またか……」とウンザリしてストレス物質を出し始めます。
ネタが違う別の話でも、AI小説には同じリズム、同じパターン、同じクセがあるので、脳は早々に飽きてウンザリします。
同じことが繰り返されると、脳はその情報を重要ではないと判別して「飽きた」という状態になり、注意力が下がります。
脳は、新しい情報には注目しますが、飽きている情報はスルーするのです。
そのため何作かAI小説を読んだ読者は、「内容スカスカ」「中身がない」「薄い」「つまらない」「うざい」という類のネガティブな感想を持ちます。
AI小説を何作か読んだ読者が、AI小説に嫌悪感を覚えるのは、人間の脳の当たり前の反応です。
正常な脳の機能です。
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既出のなろうテンプレを機械的なワンパターンで綴るAI小説は、すぐに脳に飽きられて、不要な情報だと判断されます。
すると脳からは「楽しい」「面白い」などのポジティブな感情を起こす快楽物質ドーパミンが分泌されなくなります。
それが「つまらない」「退屈」という感情になります。
つまらないものに何度も関わってしまうとストレス物質が分泌されます。
それがAI小説を読んでしまったときのイライラと不快の原因です。
AI小説にストレスを感じるようになると、次にAI小説の特徴に出会ったときに「もう見たくない」と嫌悪感が走るようになり読めなくなります。
それがさらに進むと、AI小説に頻出している特定の単語を見ただけで、AI小説の不快感がフラッシュバックして条件反射的にウンザリするようになります。
AI小説を1~2作しか読んでいない段階なら、まだ脳がパターンを認識していなくて、テンプレの話でも面白いと思うかもしれません。
しかし何作か読めば脳がパターンを認識して確実に気持ち悪くなるでしょう。
記憶力が良い人や、脳の働きが活発な人ほど、AI小説に対する拒否感が強くなると思います。
脳が素早くAI小説のパターンを認識した人ほど、素早く気持ち悪くなります。
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なろうで見かけるAI小説には、特定の単語が頻出しているため、その単語が気持ち悪く思えてきます。
しかしその気持ち悪さの原因は、単語そのものではなく、その単語の使われ方のおかしさや、その使われ方のパターンの画一性に原因があると思います。
AI小説では特定の単語がおかしな使われ方をしているので、そのおかしな日本語にモゾモゾします。
変な使われ方をしている単語が悪目立ちしています。
たまに文章が支離滅裂なこともあります。
その異質な日本語の同一パターンを認識した脳は、やがて条件反射で拒否反応をするに至ります。
特定の単語が目に入っただけで素早く「キモイ!」と判断するようになります。
何度も見て訓練されると、判断が早くなるのです。
特定の単語や文章の特徴が、AI小説の特徴として有名になり、特定の特徴で拒否する人が増えた場合。
AI小説の作者は使用する単語や表現を変えてくることが予想されます。
しかしキモイ原因は、ワンパターンや同一リズムや言語感覚のおかしさにあるので、単語や表現を変えてもまたすぐに発見され、悪いゴブリンのように嫌われることでしょう。
人間に成りすましている異物なので、まあ、違和感ありますね……。
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前述の違和感に関連することですが。
AI小説の文章の気持ち悪さの一つに、翻訳ミスかと思うような妙な違和感があります。
単語のチョイスがおかしくて引っかかります。
変な日本語を淡々と棒読みする感情のないキャラクターが不気味なピエロみたいでキモイです(※個人の感想です。映画『IT』はまだ見ていません)。
AI小説の、単語の使われ方の歪さ、モゾモゾする居心地の悪さは、誤字や翻訳ミスに似ています。
AIで誤字チェックができるくらいですから、誤字はないと思うので、おそらく翻訳ミスでしょう。
AIの会社は米国にあるのでAIの言語は英語で、AIが出力する日本語の文章は英語を日本語に翻訳していると、どこかで読んだ覚えがあります(うろ覚え情報)。
翻訳ミスのような違和感はそれが原因でしょうか。
AI小説の気持ち悪いリズムの体言止めやポエム文も、元は英語だとすると、なるほどと思える部分があります。




