ポータリィム防衛戦2
日毎にポータリィムの街に飛来する蜂の魔物にピリピリした空気の漂う中、マサルは1人まったりと蜂の観察をしていた。
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【マダラグンタイバチ】
黄色と黒の斑模様の巨大な肉食の蜂。麻痺毒を尾の針から打ち込み生きたまま相手を捕らえて巣に持ち帰る習性がある。条件が揃うと爆発的に増え分布域を増やす。
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「やっぱり蜂蜜を集めたりするタイプの蜂じゃないか…しかし、攻撃的なクセに毒は麻痺性のもので可能な限り生きたまま餌を集めるとか…数も多いし面倒でヤバい魔物だな。」
一度蜂に刺されたロバが10匹程の群で生きたまま空を持っていかれるのを見た時には流石に唖然としたものだ。群れて固まり飛んでいく蜂たちはヘリコプターのローター音並の羽音で周囲を威嚇しながら空を飛んでいくのだ。
「強靭な顎に強くしなやかな羽…麻痺毒に鋭い針か…。素材としてもなかなか悪くないし分蜂で出てきた女王を本気で狙ってみるかな。」
そうしてポータリィムの街の人混みの中に消えていった。
「おい!次が来たぞ!数は9…迎撃に出る班は準備しろ!続けて監視役は警戒を緩めるな!」
「そっち!飛ばすに壁を這って来てるぞ!監視何をしてんだよ!」
「オレのお尻刺したの誰だよ!槍で刺さなくても血が出てるんだから止めてくれよ!」
「盾に穴あいた!?ちょっと下がるから誰かっ…いや、来ないでっ!!」
「矢が刺さったのに何で落ちないんだよ!」
「全員落ち着け!まだまだ何日も続くんだから交代しながら休みながら戦え!」
と大騒ぎの防衛戦は続いている。勿論ここでも…。
「おい、マサルは何処に行ったんだ!!」
「気にするだけ無駄ですよ。朝から蜂の観察をするんだとか言って絵具を持ってウキウキ出ていきましたしね。今頃は島に行って巣の中で絵でも描いてるんじゃないですか?」
「誰かアレの上司か部下の人いないんッスか?仮にも新しい街の代表してんじゃないんスか?」
「それこそ気にするだけ無駄ですね。いても可哀想なだけですし、うちの司令と違って彼は1人で大抵の事はしてしまいますよ。」
「あんなのと比べるな!あれは特殊過ぎるんだ…魔獣も単独狩りしたりしたらしいし、本格的に英雄とでも呼んでやれば良いんだ。」
指令室でも慌ただしい空気の中を縫って軽口を叩いたりしながら、各所に指示を出していた。
…戦火は始まったばかりなのだ。




