第四十話 一瞬の出来事
「確かこの辺のはず......」
あの後、俺とリアンは鏡牙の代わりに墓参りに行くことにした。
場所はフェナ聞いたが、どうやら町の外れに墓所はあるらしい。
「あっ、もしかしてあそこじゃない?」
リアンがそう言った先には、石で作られた大きな門があった。
しかも石の壁で覆ってあるところからして、間違いないだろう。
俺達は、木製のドアを開けて中に入った。
すると、辺りには名前が刻まれた十字架がいくつか立っていた。
「さてと、この中から探すのか」
俺達は鏡牙の婚約者の十字架を探し始めた。
しかし、本当に鏡牙の奴は死んだのか?
実際に見たわけじゃないから、全てが夢なんじゃないかと、たまにそう考えてしまう時がある。
俺は、いつの間にか現実逃避するようになっていた。
疲れているのかな、俺は......
しばらくして、俺達はリアナと書かれた十字架を見つけた。
「ここか、鏡牙の婚約者の墓は」
本来なら俺達じゃなくて鏡牙がここに来るはずだったんだろうな。
俺達は花束を供えて、その場を離れた。
辺りを見ると日が暮れていた。
「しかし、何だこの嫌な予感は......」
「何か感じるの?」
「ああ、何かまた面倒事に巻き込まれそうな気がするんだ」
早くレイズニアに戻ろう。
またユーリの手先に狙われると面倒だしな。
俺は懐中時計を見た。
すると、針は十八時を指していた。
「早く戻らないと、夜になるとこの辺りは気味が悪いのよ」
確かにリアンの言う通り、町外れで人の気配もないし何より、場所が墓所なら確かに夜は怖いな。
俺達は急いで、レイズニアへ帰った。
「何とか着いたわね......」
「そうだね」
俺は時計を見ると、針は二十時を指していた。
久々にエレアの手料理が食べられるかと思ったけど、もう流石に無理かな?
取りあえず地下に行くか。
その後俺達は、はしごで地下に潜り、エレア達の居る家に向かった。
次回「 北の地へ 」




