第三十六話 別れた先に
「くっ......」
俺は何もできなかった。
眼の前の光景をただ見ていることしかできなかった。
俺がもっと気を付けていれば、鏡牙は死なずに済んだんだ。
俺はその後、気が付くと部屋のベッドに入っていた。
そして、俺はゆっくりと眠りについた。
「ん? また夢の中か......」
俺は辺りを警戒したが、辺りにユーリの姿は無かった。
だが前を向いた時、目の前には鏡牙がいた。
「鏡牙!?」
そういうと鏡牙は、ふっと笑い後ろを向いて歩き始めた。
「待ってくれ! 鏡牙」
「はっ......」
俺は、目を覚ました。
そうか、やっぱりただの夢だったのか......
ユーリが見せていた夢の世界ではなかったのか。
「あっ!」
そうえばあの血を吹き忘れた、もし誰かに見られると別の意味で大問題になってしまう。
俺は急いであの通路に向かった。
「あれっ?」
昨日の血の跡は一切残ってはいなかった。
窓ガラスも元に戻っていた。
まるで昨日の事など無かったかのように。
「一体何が......」
ここは別の通路?
いや、確かにここで合っているはず。
もしや他の誰かが、あの場所の後始末を?
とすればこんな事が出来る奴は一人しかいない。
おそらく、犯人はユーリだろう。
どんな方法かは、わからないけどユーリが犯人なのは間違いないだろう。
「くそっ、早くレイズニアに向かわなければ」
しかし何故、鏡牙はレイズニアへ行こうとしたのだろう?
向こうで何か手掛かりがあるかもしれない。
俺はとにかく、リアンと一緒に外に出た。
「ねぇシン、鏡牙は?」
「あー、実は......」
俺は、昨日の事をリアンに説明した
「そんな......鏡牙が」
リアンはそういい、ただ呆然としていた。
効いてるリアンも辛いかもしれないが、話しているこっちも辛いんだ。
あの時、俺がもっと気を付けていればと思うと......
「シン、早くレイズニアに向かいましょ」
「ああ、アイツのためにも一刻も早くユーリを止めなければ」
俺達は港を後にして、レイズニアへ向かった。
道中に何度もユーリの手先と戦ったが、昨日のようなスライムは現れなかった。
アイツはユーリとは無関係なのか?
昨日のスライムの事を考えていると、見覚えのある門が見えてきた。
次回「 変わり果てた街 」
どうも、黒密Ξです。
テスト対策のため、また投稿が遅れるかも知れませんが長い目で見ていただければ幸いです。




