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第十五話 過去

 眠たいな......

 ってあれ? 

 今、俺は夢の中にいるのか。

 だとしたらユーリが近くにいるはず......

 なのに今いる空間はいつもとは少し違う、何か邪気を感じる。

 しばらくすると、後ろから黒いフードをかぶった男が現れた。


「ぐっ、お前は誰だ......」


 すると男は恨みを込めてつぶやいた。


「お前のせいで俺の計画が台無しになったんだ、いずれ報いを受けてもらうぞ」


 俺はその言葉を聞き終えると、一気に目が覚めた。


「何だったんだよ......一体」


 少なくともあの夢を見せてきたのが、あの時の奴だということは間違いないだろう。

 そろそろ別の大陸にでも行ってみるかな?

 そう思いながら朝食を摂りに行き、食べ終えた後リアンに聞いてみた。


「そろそろ別の大陸に行こうかと思っているんだけど次は何処に行く?」


 そう聞くと、リアンは考え込んだ。

 そして数分すると、リアンは口を開いた。


「次は東のナテールにあるテイロニアとかどうかな?」


 テイロニアか、あそこは何が有名なのかな?

 俺は少し記憶の中でテイロニアの有名所を探した。

 するとどうやら、テイロニアには大きな市場があるらしい。

 もしかしたら掘り出し物があるかもしれないな。

 俺はリアンの案に乗り、テイロニアに向かうことにした。

 となるとまあ、準備しなければならないので待ち合わせ場所を十一時に門の前に決めて、一旦俺はリアンと別れて必要なものを買いに行った。


「とすると、何かまた港まで歩くのか......」


 トラリィアから港まで二時間くらいは距離があるから何か軽食でも買っておくかな?

 そう思い、俺は近くのパン屋でおいしそうなパンを四つ仕入れた。

 後は特に用は無いし、魔道具屋でも見に行ってみるかな?

 時計は十時を指していたので、まだ時間に少し余裕があったので、俺は魔道具屋に行くことにした。


「何かないかな~?」


 俺は色々よくわからない小物の魔道具を見ていた。

 すると、変わった袋を見つけて手に取った。


「何だこれ?」


 そう思っていると、近くの店員が説明しに来た。


「それは説明する前に中を見た方が早いと思います」


 ん? 中を見た方が早いだと。

 俺は店員の言った通りに袋の中を見た、すると中は部屋一つ分ぐらいのスペースがあった。


「それは素材などを入れたりするときは便利ですよ」


 うーん、どうしようか......

 正直、鞄もそろそろいっぱいになってきているし、一つ買っておくかな。

 俺はその袋を金貨一枚で購入した。


「さて、時間的にもう行くかな」


 俺は時計を見て、門の前に向かった。

 すると、リアンが先に門の前に立っていた。


「ごめん、魔道具屋に行ってたんだ」

「何かめぼしいものでもあったの?」


 そう聞かれると、俺はさっき買った袋を見せた。


「これがさっき魔道具屋で買ってものだよ」

「なにこれ? ただの袋じゃない」

「中を見てくれ」

「中を?」


 リアンは首を傾げ、袋の中をのぞいた。


「ああ、空間を拡張した袋ね、でもシンは似たような感じの魔道具を持ってなかったっけ?」

「確かに持っているけどあれは荷物を入れるための物じゃないからね、鞄もだいぶいっぱいになっていたからちょうどいいかなって思ってさ」


 そういうとリアンは、ふーんっと興味なさげに言った。

 まあ、とにかくそろそろ行こうかな。

 俺達はトラリィアを後にして、港に向かった。


「しかし、なんでリアンは旅をしているんだ?」


 俺はふと気になって、リアンに聞いてみた。

 すると、リアンは小さい声で喋りだした。


「昔私は、小さい村に住んでいてそこで家族と楽しく暮らしていたの、だけどある日に誰かが村に火をつけて火事を起こしたの」


 やっぱりあの夢は、リアンの夢だったのか。

 でも、あの夢の中にあった村はどこにあったんだろう?


「そして私はその火災で一人になって辺りをずっとさまよったわ、頼れる宛てなんて無かったからね」


 何か今聞くことではなかったような気がするなコレは。


「そうしてさまよっている内にある家を見つけたの、そしてしばらくしたらその家からティーカップを持った人が現れたの」


 うん? ティーカップ? 

 俺はその言葉に対して反応してしまった。

 何故なら俺はその男を知っているからだ。

 おそらくその時にリアンが会った男は、ユーリの事だろう。

 少なくともこっちの世界で、ティーカップ片手に話しかけてくる奴はおそらくアイツぐらいだろう。


「それで、その男の人にある事を言われたの、何かなりたい職業はあるかなってね」


 もしかしてリアンが凄腕の魔法使いなのってもしかしてユーリから貰った能力?


「少なくともその時覚えていたのはそこまでで、目が覚めて辺りを見渡したら私はシベロニアのすぐ近くにいたわ」

「ちなみにその事は何歳の時に起きたんだ?」

「確か七歳の頃かしら? 今でもよく覚えているわ」


 でも何でそんな大事なことを話してくれたんだろう?

 自分で聞いてて何だけど。


どうも、黒密Ξです。

最近ネタ切れ気味で投稿が遅くなっていますが出来るだけ早く投稿しますので何とぞ宜しくお願いします。

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