残酷に、ただ残酷に・・・。
ビルの雑踏の路地裏、セイファは十数人の武装した集団が、ビルの合間を縫うように通るのを確認した。武装した集団の本拠地はもう掴んでいる。
しかし、ここでこの集団を見逃すわけには行かない。
セイファはビルの屋根と屋根を飛び越しながら、その集団の真上に到達し、そこからいっきに飛び降りた。
(おそらくこいつらが先方部隊、ここを潰せば問題はない。)
そう、冷静に分析しながら、セイファは落下していく、普通の人間から見れば自殺志願者を見ている気分だろう、だが、セイファにそれは当てはまらない、彼の体はそういうふうに出来ているのだから。
突如上から落ちてきた物体に、ラグナロクの武装集団はぎょっとした。
セイファは、その機会を逃さず、刀を抜き放ち、一人目に上段から切りかかった。
桜色の刀身が、簡単に人間の体を真っ二つにする。
狭い路地で戦っている以上、セイファの武器の長さは致命的であるはずだった。
しかし、セイファの刀は、壁に突き刺さっても、スピードを落とさず、ラグナロクのメンバーを的確に切り捨てていく。
(十、十一、十二、十三)、セイファは、切り捨てていった数を心の中で数え上げていく。
剣が振り回されるたびに血しぶきが舞う、向かう敵を何の躊躇もなく、鬼のように斬って捨てるセイファの姿は壮絶だった。(十七、そして、十八・・・。)
セイファは数え上げた最後のひとりの喉下に剣を突きつけた。
最後の一人が、銃を取り落とし、後ずさりしながら、地面にへたりこんだ。
「言え、これが先方部隊か。」
コクコクと、首を縦に振り、恐れおののいた顔で最後の一人が刀の切っ先を凝視する。
「後どれくらい、兵士が残っている?」
「あと、百人くらい・・・です。」
「そうか、ご苦労。」
その言葉と共に、安堵の表情をしたテロリストは、次の瞬間体を斜め一閃に斬られていた。
血しぶきを受けながら、セイファは呟いた。
「済まないな、生かしておくことなど出来ない。私はそういう生き物なのだから。」
セイファは、そのまま築いた死体の山を一瞥することもなく走っていった。
目指すは敵の本拠地、セイファは、ただ、死体の山を築くだけだ、それがsinであろうと人間であろうと、エリアに、如月総司の計画に支障をきたす確率があるならば、容赦はしない。
それが例え、罪の無い、未成熟な子供でもだ。




