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0130 下半身デブの肉堕ち闇エルフは好きですか?

 「クックックッ、こう見えても私・・・・・・ダークエルフなのデス!」ドンッ


 ダークエルフ!

 こんなデカ尻の下半身デブが言うにことかいて妖精のエルフだとぉ!?

 ないわー。

 どこにもエルフ要素ないわー。


 俺の中でダークエルフといったら、ロードス島戦記のピロテースなんだよ!

 スラッとしたモデル体型であって決してお前みたいな究極ポチャじゃない。


 それになんで淡い金髪の縦ロールなんだよ!

 ダークエルフならレイラちゃんみたいな銀髪ロングストレートでしょが。


 しかもなんでピーチ姫みたいなピンクのドレスを着てるんだよ!

 どうせ突っ込み待ちなんだろ? 絶対に触れてやらないからな。


 あと言っちゃ悪いが顔に緊張感がまるでないんだよ!

 闇エルフだったら暗殺者のような殺気をまとうべきだろ。


 もうとにかく各要素がバラバラで統一感がないんだよ!

 一体なにを目指してるんだお前は。

 そもそもだな、俺はお前のトンデモ主張なんか一言で論破できるんだぞ。


 「でもローラさん、耳が尖ってなくて丸いですよね?」ズバッ


 「そ、それはですネ、今日は体調が悪いだけなのデスよ」

 体調で耳の形が変わるわけあるかー。

 「そんなバカな!」

 「たまたま今日はお婿様のジュニアのようにタチが悪いだけですケド」

 下ネタ!

 そんなところだけダークにならんでええやろ。

 それに俺の息子は今日もビンビンに元気だったわ。エマさんに訊いてみろ。

 俺がお願いしますと熱のこもった視線を送るとエマさんは顔を赤くしながらも援護射撃をしてくれた。

 「ローラ、アレー様のお珍宝はとてもご立派でしたわ」ポッ

 卑語のご褒美ありがとうございます!

 そういえば、この可愛く身悶えしてるエマさんも可変式魔乳だったな。

 たしか魔力の流れが滞ってるとかで。

 耳が重要ポイントのエルフにもそういうことが起こっても不思議じゃないか。

 うーん、困った。俺では判断できん。おしえてエマ先生!

 「エマさん、そんなことある訳ないですよね?」


 「ローラがダークエルフなのは事実ですわ」


 マジかー。

 でも本当にこんな駄肉のデパートがダークエルフなの?

 嘘だと言ってよ・・・俺の夢を壊さないでよ!

 そんな思いの丈をフル装備した顔をエマさんに向けたのだが、彼女は申し訳なさそうに首を振るだけだった。

 ふぅ、ダークエルフが嫁候補の一人なんて最高のシチュエーションの筈なのに、この湧き上がる無念は一体何なのか?

 あのイカサマ天使め、ほんまシナリオ凝り過ぎだろ。普通でええねん普通で。

 あーあ、これだと普通のエルフのほうもあまり期待しちゃダメか。

 この世界でディードリットに逢いたかったんだけどなぁ・・・

 とにかく、残念ながらローラがダークエルフなのは間違いないようだ。

 しかし、それならちょっと気になることがある。


 「ダークエルフのローラがどうして人間社会で生活してるのですか?」


 「私がエルフ族の禁忌を犯してしまったのデス」

 ほぅ、エルフ族の禁忌ときたか。

 一体どんな恐ろしい過ちを犯してきたというんだ?

 天然キャラと思わせといて実はトラウマ鬱キャラ設定なのか・・・ゴクリ

 「肉を食べまシタ」

 「は?」

 「肉墜ちしたエルフは二度と里に帰れないのデス」

 なるほど。ローラはローラだった。

 そんなアホな理由で追放だと同情も共感もできんな。

 「それじゃあ仕方ないですね」

 「むぅ、冷たいですネ。ここはお婿様として慰めるところなのデス」

 「そんな体になるまで肉を食べ続けるなんてフォローしようがありませんよ」

 俺がローラの太ましい部分をジロジロ見ながら言うと何か勘違いさせたようだ。

 上機嫌になって、してやったりというドヤ顔をしている。

 「では、お婿様が尻たがっている乙女の秘密を明かしますネ」

 尻と乙女の秘密とやらで何を言うかピンと来たが大して興味ないぞ俺は。


 「私のスリーサイズは上から94・76・120なのデス」


 4シャーク!

 デカ尻だとは思っちゃいたが、まさかエマさんの乳と拮抗する戦闘力だったか!

 エ魔乳Lと同サイズだと知ったら急にドギマギしてきたぞ。

 改めて椅子のうえにドカッと乗せられたローラの尻を観察してみる。

 本来なら尻や太ももの形を隠せるドレスが全く役に立っていない。

 可愛いはずの白いヒラヒラの飾りが肉圧で押し広げられているフォルムは暴力的にエロかった。

 クソ、悔しいけどメチャクチャそそられる。

 俺ってば尻も大きいほうが好きだったんだなぁ。今ごろ目覚めさせられた。

 お陰でさっきまでは単なるネタ要員だったのに一気に嫁候補3位に格上げだわ。

 「やっと魔尻の魅力に気付いたようですネ」

 くぅ、だがその通りだ。男らしく認めよう。

 「決して嫌いではありません」

 ローラは満足そうに頷いてから闇堕ちしたピーチ姫のようにニタリと笑った。

 「私の虜になったお婿様にここで残念なお知らせがあるのデス」

 断じて虜じゃないけどひとまずスルーしてやるから続きどうぞ。


 「私はお婿様の子供を産んであげられないのデス」


 「えっ!? 一体どういうことですか?」

 突然なにを言い出すんだこいつ。

 あ、人間とエルフの異種交配だと子供ができないのか?

 「ダークエルフと性交した人間は死んでしまうのデス」

 ハニー・デストラップ!

 「だから最後の一線だけは守るのデス」

 エッチもできないんじゃ結婚なんて無理じゃないか?

 「他の穴なら大丈夫なのデス」

 言い方ぁ。

 「たぶんですケド」

 そんな穴狙いの賭けは嫌だ!

 

 いやこれ冗談抜きでシャレになってないよ。

 申し訳ないけど、ローラは嫁候補に入れてたらダメだったんじゃないの?

 「もし僕がローラさんを選んだ場合はどうなるのですか?」

 「ローラとは愛人として共に暮らすことになりますわ」

 「愛人ですか・・・」

 ちょっとどんな生活になるのかイメージできないな。

 でも、お堅い聖職者のエマさんから愛人という言葉が出ると妙に興奮する。ムフ

 「その点についてはアレー様が伴侶をお選びになった際に最後のルールを説明させて頂きますわ。現時点では伴侶選びのノイズとなってしまいますので伏せさせて頂いておりますの」

 うーん、何かまだ腹案があるみたいだな。

 ま、教えられないということを気にしても仕方ないか。

 ここは天使に言われた通り流れに身を任せよう。イカサマに注意しながら。


 「ローラの正体はワタクシたちだけの秘密にして下さいませ」

 エマさんがちょっと深刻そうな顔でお願いしてきた。

 「やはり社会的に差し障りがあるのですか?」

 「ええ、無知や偏見によるパニックが起こり兼ねませんので」

 「フン、そんな心配なんて必要ないわ」

 「どうしてですか?」 

 「このローラを見てダークエルフと信じる人なんている訳ないでしょ!」

 それだっ!!

 確かにその通りだった。俺だってエマさんに言われなきゃ全否定してたわ。

 ふふふ、ヴィーもたまには良いこと言うじゃないか。

 「そうなのデス。そのために私は肉を食べ続けているのデスよ」ドンッ

 しかし、誰もローラの言葉に反応しなかったそうな・・・


 「家では警備を担当してますネ。ネズミ一匹通しません。肉は私が守りマス」

 自宅警備員!

 お前にピッタリの任務だな。怖いぐらいハマってるわ。

 「お婿様、何か私に聞きたいことがありますよネ?」

 あるの前提かよ。

 まぁピロテースみたいな闇エルフがいるかは訊きたいけど、さすがに追放された故郷のことを話題にするのは酷だろう。

 あ、そういえば言い出しっぺのお前がまだ言ってないぞ。


 「年はおいくつなんですか?」


 「女性に年齢を訊くなんて鬼畜なのデス」

 えー、それをお前が言うのぉ?

 「でも命令には逆らえないですネ。その答えは大還暦デスよ」

 大還暦ってたしか還暦2周目だったよな。

 てことは、120歳!

 ここでも120とかお前どんだけ俺を揺さぶれば気が済むんだよ。

 いや待て、この世界と地球の常識は違うと悟ったばかりじゃないか。

 「大還暦とは何年になるのですか?」

 「還暦が36年ですので、72年になりますわ」

 ローラは72歳かぁ。

 ダークエルフとはいえ、全然そう見えないからメッチャ違和感あるわー。

 あと、還暦が36年てのも気になるな。

 その辺も早く学習してここの生活に支障が出ない様にしないと。

 ホントやる事が山盛りだ。


 「それでは、最後にヴィーに自己紹介してもらって歓迎会はお開きとしましょう」

 エマさんはそう言いながら目でヴィーにどうぞと告げる。

 ついに小悪魔ヴィーのターンが来たか。

 こいつの意地の悪さと毒舌にはずっと辟易させられてるんだが、とある理由でどうしても嫌いになり切れないでいる。

 だが、この自己紹介次第でそれも変わるかもしれない。

 俺とエマさんの障害になるようなキャラだったら、徹底的に嫌悪して闘わなければならないのだ。

 それを見定める為に一言も聞き漏らさずチェックしないとな。

 よし、覚悟完了。

 さあ、ドンと来いヴィー!


 「私の名前は、ヴィンヴィン。呼ぶときは、さんを付けなさいよこのエロ助!」

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