5/36
感染
和田が呪われた。
本当かどうかは知らないが、皆がそう言っていた。心霊スポットで悪ふざけして呪われたのだと楢崎は言っていた。
何だか気に入らなかった。
それまではお調子者の和田を中心にワイワイやっていたのに、手のひらを返した様に皆が遠ざけるのが気に入らなかった。
別に仲良かった訳じゃない。特に絡みはなかった。だが皆の態度が気に入らなかった俺は、楢崎が止めるのを無視して和田の家に届け物をした。
「……大丈夫か?」
和田を見て俺は眉を顰めた。これでは「呪われた」と言われても無理もない。無鉄砲なお調子者は今や見る影もなかった。
「……ずっと見られてる……どこに逃げても……ずっと見てるんだ……。」
ゾワッとした。和田の背後から得体の知れない視線を感じた気がした。
……あれは何だったのだろう?
考えても仕方のない事が頭に浮かぶ。
寝ようとした時、ふと、誰かに見られているような気がした。




