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6:裏切り
「一樹!!お前何をしているか分かってるのか?!」
茶髪の少年が叫んだ。
「分かってるよ。」
「だったらなんでや?!」
関西弁の少年が、顔を歪めながら、悲痛な思いで言った。
「…一樹…お前は裏切るんだな…」
龍が真剣な眼差しで、一樹に聞いた。
「…あぁ。…俺は四季神を抜ける。」
一樹はその瞬間、左腕についていた腕輪を、思いっきり屋上から投げ捨てた。
それと同時に、瑠奈の腕は離された。
龍たちのほうに投げ飛ばされた瑠奈は、バランスを崩して倒れそうになったが、龍に抱きとめられ、なんとか倒れずにすんだ。