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町の入口

 頭が粉砕された狼の体は直ぐ様に液体となり、蒸発した。残ったのは草花は狼の体の風で刈り取れていた平原だった。さらには先ほどの戦闘により地面も抉られていた。


 やっぱ、魔法を使う敵はきついな……


 制服も腹の所が削られていて、腹が丸出しになっていた。腕の所も袖が形を失っていて、ズボンもほぼ半ズボンになっていた。

 

 そういや、服とかどうしようか……どちらにせよ、町にいけば、服はあるだろう。


 前向きな考えに切り替え、歩き始めたが先ほどの狼を倒したお陰なのか、歩く度にモンスターと遭遇していたが、モンスターが怯えたのか1匹も遭遇せずにいた。


 モンスターと遭わないな。まぁやっと運が向いてきたか。そういや、ステータスどうなんだろうな。


「ステータス」


沢谷 光治

年齢16歳

性別男?

職業高校生

レベル10

HP200000/200000

MP20/20

STR:200000

DEX:200000

INT:1

AGI:200000

MND:1

LUK:1

SKILL:HP再生、武器スキル(鎚、槍、剣、弓)[10]、格闘技術[10]、ステータス隠蔽、言語理解、性転換魔法

装備;学生服


やっぱ上がってるけど、ステータスは極端すぎる。INT、MND,LUKは1のままかよ………女の方はどうなんだろうな。確認してみるか。


「TS」




女の方になってみると、俺は服の事を失念していた。服はどうやら破損が反映されていて、スカートは膝上より更に短くなっており、ちょっとした動きで下着が見えそうだった。腹の所の服も無くなっていて、くびれが存在感を出していた。上は袖が無くなっており、脇が若干が見えている。


あ、毛がないんだな………じゃなくて!これは痴女じゃん。恥ずかしすぎる………さっさとステータス確認して戻ろう。


沢谷 光

年齢16歳

性別女?

職業高校生

レベル10

HP20/20

MP200000/200000

STR:1

DEX:1

INT:200000

AGI:1

MND:200000

LUK:200000

SKILL:mp再生、全属性魔法[10]、魔法耐性[10]、詠唱技術[10]ステータス隠蔽、言語理解、性転換魔法

装備;学生服


 こっちも同じの成長か。

 確認した後さっさと男に戻った。男に戻った後、町に行くためにさっさと歩を進めた。


 暫くして、町へたどり着いたのだが、町は数十mくらいのレンガが露骨に積まれていた外壁に囲まれていた。その外壁は所々、破損していて、レンガが高熱で溶かされている部分や、抉られている部分があり、壁として機能出来ない事は明白だった。

 また、壁を超えると、そこには立てていた布を挟んで怒鳴り声、呻き声、叫び声の声。または、脂肪がやけてような鼻にくっ付くような匂い、血の臭いが混ざっており、音と匂いを当てられて、町に着いた高揚がなくなり、吐けずにはいられなかった。


 なんだ?……さっきの狼の戦闘跡より数倍ひどい。この音なんだこれ?


 その場で崩れて、手で口を押さえていたが、胃から逆流をしたものを抑えきれなかった。それは地面を汚した。気分が悪い中、自分は荷車を引き連れた馬が近づく音、俺の方に近づく慌てて歩いている音に気付かなかった。


「ヒール」


 その声、肩から感じる手の感触と手から発する青白い光で、一気に悪くなっていた気分や吐き気が無くなった。頭を上げると、女性は蒼い瞳で心配そうに此方をみていて、深青色のローブを来て、頭には同じ色のヴェール ヴェールから銀色の髪が見えていた。首には何やら円の中に模様がついた銀色の物をぶら下げていたネックレスをしていた。


「大丈夫ですか?服もそんなにぼろぼろで。先ほどのドラゴンにやられたのですか?」

「・・・ええ、大丈夫です」


 助かった。それにしてもドラゴンか・・・・襲ってきたのか。


「ドラゴンとはいったい「おい!さっさと着いたら、そんな軽傷者はいいからこっちを診ろ」・・・」

「はい。分かりました。ただ今、行きます」


 女性に質問しようとしたら、布をめくりながら、男が女性に呼びかけた。所々傷が走っている鎧をきたガタイのいい男が近寄ってきた。男は頭が剥げていて、ひげを蓄えていた。男は俺を睨み付けながら来て、女性の近くに来たら、右手を胸に当て、お辞儀した。


「ユスラン教会の方が来てくれて助かりました。重傷者が大勢います。そんな軽傷者を無視して俺の仲間を観てください」

「はい。分かりました」


 女性は男のセリフに眉を少し動かしていた。女性はこちらを男の代わりに少しお辞儀した後、布の向うにいった。女性が行った後、男もそっちに行くのかなと思っていたら、こちらに近づいてきた


「男のくせに体の線が細いな。・・・・もしや、お前は回復魔法は使えるのか?猫の手でも借りたい状況なんだ」


 反応に困った。今は女になるとあの姿だ。流石にあれは恥ずかしい。俺は沈黙していると男は見下した様子でこちらを見ていた。


「どうやら、その様子では回復魔法は使えないらしいな。ただでさえ来てくれたユスラン教会の方しかいないのに。邪魔だ。さっさといけ」


 男はそういうとさっさと布のむこう側へと消えてしまった。その時、俺は見てしまった。

 大勢の人が地面に敷かれていた布に寝かされていて、ある人は腕、ある人は足が失っていて、ある人は肌を焼かれて、ある人は自分の血で体を赤黒く染めていた。

 そして、より一層、俺の方に五感の3つに刺激を与えた。魔法のおかげで気分は悪くなくなったが、思考は刺激に浸食されていた。


 目の前の死に俺はただ立ちつくしてしまった。

 ここはゲームではない。ファンタジーではない。

 現実だ・・・・


 呆然としていると、布をめくり、女性が俺の方に呼びかけた。


「あの、すみません。荷車にある回復薬、沈静剤、包帯を持ってきてくれませんか?」

「・・・・あ、はい」


 俺はその言う通りに荷車の中に入った。荷物の中はいろいろな物があり、包帯や沈静剤、回復薬等が入っていた。それを布の外側に運ぶことしか出来なかった。

 荷物は運んだらさっさとさっきの男や傷だらけだが辛うじて動いている人も荷物を布の向こう側に運び、治療に当たっていた。

 しかし、俺は布の向う側には入れずにいた。荷物を大体運び終わると、また俺は立ちつくしてしまった。その中、女性は近寄ってきて


「目の前にある死が怖いですか?」


 返事が出来なかった。返したのは沈黙の答だけだった。


「そうですよね。確かに怖いです。しかし、救える命があるのならば、私は救います。貴方も救ったはずです。荷物を運びました。それも救いとなりました。だから、貴方はこの人達を救ったのです。死から救ったのです。・・・・では戻ります」


 服が破けて女になることが恥ずかしいと思った事が恥ずかしかった。荷物を運んだことで救えた?俺はもっと救える。女になれば、救える。


 「TS」


 自然と言葉を言っていた。そして、布の向こう側へと言った。一番と匂いと音が増したが関係ない。突然の服が破けた俺(女)が登場したことにより、禿げた男の髭の男とユスラン教会の女性は驚いたが、俺は


「俺は回復魔法が使えます」


 俺は空に手を上げ、自然と呪文が頭をよぎった。その呪文を俺は唱えた。全体回復魔法を。


「エクストラヒール」


 青白い光が手から発する。その光は布を揺らし、俺の髪を揺らした。布に寝かされていた人達の体を包み、呻き声をあげていた人は静かな寝息をたてて、肌が焼けただれていた人は肌が再生していく。体が血だらけで顔が白くなっていた人は傷が塞がり、段々と血相が良くなっていく。

 たった一つの呪文で布に寝かされていた人達は救われた。

 



章追加しましたが 慣れてない部分もあるので変えるかもしれません

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