初めての強敵
勇者ディンが去った後、直ぐ様に沢谷光治は男に戻っていた。男になった沢谷光治は目が死んでいた。
「次から次からイケメンの男に会うよりはモンスターに会う方がまだましだな」
沢谷光治はコンパスで町があるであろう西の方角を確めて、足を体の前に出した。その瞬間、遠くから遠吠えが聞こえた。遠吠えは草原の草花を沢谷光治が進もうとする方向に一斉に靡いた。
沢谷光治が先ほど倒した狼や引き連れていた大きな狼よりも威圧感があるのだろうか。沢谷光治は背中を震えていた。
沢谷光治は後ろを振り返ってみると王者の風格を感じられる狼がいた。
狼は沢谷光治の伸長くらいの高さで、2足で立つと沢谷光治の身長と同じくらいだ。さらに狼の顔と体は、歴戦の戦士を感じられる傷がいくつもあり、狼はゆくりと足を進め、沢谷光治を睨み付けている。
沢谷光治は冷や汗をかいていた。自然と足が狼との距離を離していた。
・・なんだこれは?今までの狼とは違う。
狼は立ち止まり、顔を空に向けて、口を開け、遠吠えをした。戦闘の開始の合図らしい。
狼は先ほどの狼と比べ程にならない程の速さで飛びかかり、喉元に食らいついた。しかし、沢谷光治は辛うじて反応出来たのか、腕を前に出して、狼は喉ではなく、腕に噛みついた。腕は口深くに入り、腕はほぼ狼の中に入っていた。
狼は犬歯をたてて、口をさらに力を入れて、千切ろうとした。しかし、沢谷光治のステータスが高いせいなのか、なかなか腕は千切れない。沢谷光治は顔の側面を殴ろうとした。
しかし、狼は反応が早く、腕から口を放し、前足の力を入れ、後方に飛び跳ねた。狼は腕が千切れなかったのが不満なのだろうか。腹が鳴った時の音を口から出していた。
・・HPは40くらいしか減っていない。攻撃はほぼ食らわないな。さすがはチート並のステータス
沢谷光治はステータスの高さに胸をなで下ろしていた。
その安堵を裏切るかのように狼は開始の合図としていた遠吠えを吠えた。
違っていたのは、狼の体に風が纏わりついたことだ。周りの草花も風のおかげで刈り取られていた。風は狼の体を中心にして吹いており、まるで狼が台風の目になっており、狼の体が見えなかった。ただ見えているのは鋭い眼光だけだ。
狼は一瞬で姿を消すと、沢谷光治に向かって突進を仕掛けていた。沢谷光治は衝撃で後ろにふっ飛ばされた。しかし、体は地面につかなかった。足をちゃんと地につけ、地面に跡を残しながら、吹っ飛ばされていた。
今のは効いたな・・・・hpが8000も下がってるな。魔法攻撃らしいな
[hp:92000/100000]
沢谷光治の腕は制服が風のせいでナイフで切られたかのようにボロボロで若干だが、体の所の制服も若干だが切られている。幸運だったのはスキルの格闘技術のおがけなのか、自然に体が動き、腕をクロスしたおかげで腕でガートしたおかげだろう。もし体で当たったら大ダメージはまず間違いないだろう。
狼は効果ありと踏んで、さらに猛攻してきた。すれ違いさまに狼の風の衣や爪を当てて、沢谷光治の体を傷付けて、沢谷光治の周囲を回ってとおもえば、死角をつき突進をしてきたり、足の爪を降り下ろせば風の刃が沢谷光治を切る。狼は自慢の歯を使おうとはせず、着実にダメージを与えていくつもりだ。
もうhpが5万下回りそうだ。やばいな……
[HP:47892/100000]
沢谷光治も反撃しようとするが、スレ違いの際、殴ろうとするが、拳は空を切り、狼が死角をついて狼の攻撃はついていけず、なすがままになっている。風の刃は距離を保ちながら、攻撃をしてくるので反撃は出来ずに回避するのみだった。
強さに喜んでいたけど、どうやったら倒せるんだ……ステータスはおそらくこっちの方が上じゃないのか……
狼は息切れしたのか、それとも、戦闘時間はかなり経っており、なかなか相手が倒れない事に疑問に思ったのか、攻撃をやめて、此方を見ていた。hp回復があるせいで助かっているが、狼は決定打を与えられずにいた。
また、沢谷光治も今までの戦闘は戦闘ではない為に今までより素早く圧倒的に戦闘経験がある狼には攻撃が与えられずにいた。両者が巾着状態だった。
何か良い手はないだろうか?相手が素早いのなら、動きを止めるだけだ。そういや、今使えるのは格闘技術だけしかないしな
……そういや、格闘技術の中に………
すると、沢谷光治は何やら閃いたようだ。沢谷光治は足をあげた。狼はそれに気づいたのか。姿勢を低くし、身構えている。沢谷光治は足を地面に思いきっり叩き、地面を揺らす。
ー震脚ー
揺れた地面は狼の姿勢を崩す。沢谷光治はそれを見逃せない。一気に近づき、いままでの御返しとばかりに拳を頭に降り下ろす。
その拳は狼の風の衣を突き破り、狼の頭蓋骨を粉砕し、さらには頭も木っ端微塵にさせた。
制服はぼろぼろになったが、沢谷光治は勝った。
これが私の戦闘描写の限界です。
上手くなりたい




