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ダブルイメージ  作者: ナメゐクジ
第2章
27/29

第27話「MISSION COMPLETE」

前回までのあらすじ


「年内には更新したい」


よく言うよ…。


【P.S】

ドラゴンスレイヤーの兵器の名称を変更しました。


装甲車 スレイプス→スレイプニル

狼型ロボット ネリンガー→ケルベロス

操縦型ロボット ビルザーマ→ゴーレム

400年前のロボット(今回の敵) モルダカーシュ→タローン


アルゴラは面倒だし語呂も良いんでそのままにします。

「ラーリー隊長! ゴーレムを私に操縦させてください!」


「駄目だ! そう簡単にゴーレムを操縦させる訳にはいかない!」


ドラゴンスレイヤー本部内で俺、マーカスはファイルを片手に保管庫に向かっていた。

さっきから俺に話してくる金髪のポニーテールの女性の名前は、エレナ・クラタス。

ドラゴンスレイヤー第一防衛部隊の隊員で、俺の部下だ。


彼女はずっとゴーレムの操縦士を志願しているが、ゴーレムは戦いの最前線に立つ戦闘ロボットだ。それに操作がかなり難しい。

そんな危険な役目を、こいつに任せる訳にはいかない。


そうだ。そんな役目は隊長になった俺が…


「緊急事態発生。緊急事態発生。パーフェクム市の郊外でドラゴンとロボットが戦闘中。第四防衛部隊出動を願います。繰り返す…」


突然、サイレンと共に連絡が入った。

俺達第一防衛部隊の出番では無いが、ドラゴンとロボットが戦闘中ってどういう事だ?


俺は本部にある大型モニターへと目を向ける。

そこには、空中カメラから撮ったパーフェクム市郊外の様子が映されていた。


確かに、郊外にある廃工場の近くでドラゴンとロボットが戦っている。

ドラゴンの体色は黒。多分バニッシュだ。何であいつがいるのか分からんが、問題は暴れてるロボットだ。


あのロボットは…ゴーレムか? いや、でも少し違う気も…。


「タ、タローンじゃないですか!?」


「え? タローン?」


いつの間にか俺の隣にいたエレナが声を上げた。

俺は彼女の言葉を思わず復唱してしまう。


「えぇ! 厳密に言えばタローン87型! 2187年に製造されたものの僅か四日で破棄された伝説のロボットで、この機体を元に現在のゴーレムが造られたんです! 所謂、ゴーレムのご先祖様! この機体の凄いところは…」


そう、彼女は自他共に認めるロボットオタク。

普段は真面目なんだが、ロボットの話になると人が変わったかの様に熱くなっちまう。

俺が、彼女がゴーレムの操縦士になるという話を断った理由の一つもこれ。

多分彼女は、ゴーレムを操縦したいという思いで、操縦士になると言っているんだと思う。


「彼の電子頭脳はなんとレベル7! しかし何と言っても魅力的なのがあの体のラインで…」


あぁもう駄目だ。話すのに夢中になってやがる。というか、大体何で2187年のロボットが……ん?


「お、おいちょっと待て! さっき何て言った!?」


「え? 製造チームの一人が後のスーパースターの…」


「違う違う! それ気になるけど違う! 今、電子頭脳のレベルがどうのって…!」


「あ、はい。タローン87型の電子頭脳はレベル7で…」


「レベル7!? 電子頭脳のレベルはレベル6までと法律で決まってるんじゃ…!」


そうだ。電子頭脳のレベルは理論的にはレベル10まで存在すると言われているが、法律上製造が許されるのはレベル6までとされている。

因みに、そのレベル6の製造さえも政府の容認が必要で、レベル6の電子頭脳を持つロボットもそれほどいない。それこそ、ドラゴンスレイヤーが牽制用に使用するロボットぐらいだ。


「だ、だから言ったじゃないですか。2187年に製造されたけど、四日で破棄されたって」


「2187年…? まさか…電子頭脳制限の年か?」


「その通りです。しかし凄いですね。電子頭脳はレベル7から自己進化し続けるんですよ!? 私、レベル7のロボットが動くのを生で見れるなんて思ってもいませんでした!」


「感激してる場合か! まぁ…こればかりは第四部隊に頼るしかねぇけど…」


約400年前のロボットとはいえ、レベル7の電子頭脳を放って置く訳にはいかない。

バニッシュが何であそこにいるのか気になるが、何とかあのロボットを破壊してくれる事を祈るしかないか…。


「緊急事態発生。緊急事態発生。アンブル市にドラゴン出現。第一防衛部隊出動を願います。繰り返す…」


おっと、そんな事考えてるとドラゴンか。


「エレナ! ロボットもいいが仕事だ!」


「あ、は、はい!」


モルなんちゃらとかいうロボットも気になるが、まずはドラゴンだ。



ーーーーーーーーーーーーーーーー



タローンの右腕のチェーンソーが俺に迫る。


俺、バニッシュはそれをテレポートで後ろに回り込む形で避け、奴の背中に豆粒サイズの圧縮弾を放つ。

それは見事に命中し倒れるが、何事も無かったかの様にすぐに立ち上がり振り返る。


おいおいマジかよ。あの圧縮弾くらってもまだ平気とか。


こいつ、思った以上に厄介だ。


400年前の機械だから楽勝だろうと思っていたが、400年前から既にニーべニウムは生産されている。つまり、俺はこいつに触れ続けると意識を失ってしまう。

だから、できる限りこいつに触れちゃいけない。


それに、現代で使われているゴーレムは人間が操縦してるから、その人間に衝撃を与えれば多少はゴーレム自体の動きも鈍った。

だがこのタローンは、完全自動操縦の為にそんな方法が通用しない。

曲がりなりにも、ゴーレムは人間との戦いだった。しかし、タローンは完全に機械との戦いだ。どうにも、生き物との戦いとは訳が違う。


畜生…大体、ダン・ノーマックはどうやってこんなもん持って来やがった。それに、どうやって起動させたんだよこんなもん。

何だ? あいつのところにはソーサラーが沢山いるから、そんな事も楽勝ですってか? クソ、何だよその便利使用。


おっと、そんな事を愚痴ってるとあいつが左手をこっちに向けやがった。


奴の左手にはレーザー銃が内蔵されている。

なるほど、近距離は諦めて遠距離戦に専念しようって訳か。


だが、それは俺にとっちゃ好都合。

俺だって、こいつとはあまり触れたくねぇ。寧ろ遠距離戦はウェルカムだ。


ロボットだからそんな反応を示さないだけで、圧縮弾自体は効いている筈だ。

奴のレーザーを避け、ちょこちょこと圧縮弾を放てば良い。


よし、流れは完璧だ。触れなきゃどうって事は無い。


さぁ来い!


俺は勝利を確信し、戦闘態勢を取る。


奴は思っていた通り、俺に一発のレーザーを放つ。


俺はそれを適当にテレポートして避け、圧縮弾を…ん?


俺が奴に圧縮弾を放とうとした瞬間、俺は思わず固まった。


何故なら、奴は体のバーニアを起動させ、いきなり俺に背を向けて走って行ってしまったのだ。


……え? 逃げんの!?



ーーーーーーーーーーーーーーーー



「あら…」


私、クリスタナはタローンの予想外の行動に驚いた。

タローンの動きは、タブレットを通せば簡単に分かる。

彼に搭載されたGPSが、真っ直ぐ都心部に向かっている。


「おや? タローンはバニッシュを倒したのかい?」


突然、ダンが私の隣に顔を出してそう言った。


「いえ。バニッシュより、例のミッションを優先したみたい」


「それはおかしいな。奴にはバニッシュ討伐を優先して欲しかったのに。あれほど厄介な敵はいないからね」


「多分、自分で考えたのよ。バニッシュに勝利するよりも、もう一つのミッションを遂行する方が効率が良いって」


「なるほど。予想外の事態が続くな」


ダンはそう言って、インカムを取り出す。

今日は中々忙しいわね。中止になったばかりの計画が、また動き出すんだもの。


「予定変更だ。やはり今日、例の計画を実行する。悪いね。中止と言った矢先に」


ダンが、準備をしていた仲間に連絡を取っている。

やっぱり、色々と問題があったのかダンは彼等とインカム越しで軽く揉み合っていた。

でも、すぐに相手の方が折れたらしく、彼は「すまない。ありがとう」と言って通信を切る。


「しかし、レベル7の電子頭脳は違うね。そこまで自分で考えるなんて」


「えぇ、本当にね。でも良いの? それってつまり、タローンを使ってもあのドラゴンを倒すのは難しいって事だけど」


私は、少し嬉しそうなダンにそう言ってみせる。

彼は、一体何を考えているんだろう。


「あぁ、そうだね。だから突き止めるさ。彼の弱点。そして…」


彼は私の横を通り過ぎる。

その時、はっきりと分かった。彼のあの嬉しそうな顔は、別に電子頭脳に対しての賞賛だけではない。

他にもある。彼の心を滾らせるものが。


そして、きっとそれは…


「バニッシュ、彼の秘密をね…」


彼の笑い声が、私の背中から微かに聞こえた。



ーーーーーーーーーーーーーーーー



おいおい。あいつ、何処に向かってやがる。


俺は背中を向けながら走るタローンを、翼を広げて追いかけていた。


何なんだあいつ? 何で急に走りやがった?


っていうか、こいつ追って分かったけど、ここパーフェクム市じゃねぇか。

ここに送られた時は周りに何も無かったから気が付かなかったけど、標識からして間違いない。今はまだ外れの方だから、人もそんなにいないが、このまま進められると市街地に来ちまうだろうな。


パーフェクム市は、人間とドラゴンの陣地を隔てる壁と密接した都市の一つで、壁と近い都市の中では最も発展した都市だ。


僕も海外に旅行しに行った時は、ここに来て海外に行ったっけなぁ…。


おおっと、小さい頃を懐かしんでる場合じゃねぇ。

とにかく、街で暴れられちゃ困る。こんな大きな場所なら尚更だ。

今までは様子見として飛んで追ってたが、ここは市街地に入る前に食い止めてしまおう。


俺は奴の進行方向に目を向け、その場所へテレポートした。


馬鹿正直に受け止めようなんて考えねぇ。俺は奴の足に圧縮弾ぶちかましてやった。

機械といえど、流石に足壊されちゃ何もできねぇだろうからな。


だが、奴はその俺の考えを読んでいたのか、背中の複数のバーニアを下に向けて一斉噴射させた。

空を飛んだ奴は、俺の圧縮弾を簡単に避けて俺の頭上を通り過ぎる。


マジかよ! こいつ、飛ぶ事もできるのか!


俺が奴の飛行機能に驚いていると、奴は俺に向かって幾つものレーザーを放ってきた。

俺はそれを幾つか避けるが、最後の一発だけ右足に命中してしまう。


「ガァ!」


俺は右足を抑え、奴を睨む。


しかしあいつは、俺がレーザーに意識が向いている内にどんどん先に進んでいて、ドラゴンの視力でも豆粒みたいに小さく見えるほど遠くへ行っていた。


クソッ、これじゃあ市街地に先に来ちまう。

なら、俺がテレポートで先に市街地に行って待ち伏せでもするか?

でもそうなると、人間かなりびっくりするよなぁ。いや流石に何か来てる事は人間も重々承知だと思うけど……あぁもういい! 考えたって埒があかん! 市街地まで転送だ! 悪く思うなよ人間共!!!


決心した俺は、ここから近い適当な市街地を思い出し、その空中にテレポートした。


「うわぁ!」

「ドラゴンだあ!!!」


突然の俺の出現に、人間共はパニックを起こす。


………うん。予想通りの反応で。


しかし、まだ人間がわんさかいやがんな。念の為空中にテレポートして良かった。下手したら何人か踏み潰してたぞ。


そして…おっと、数機の装甲車がこっち来てる。丁度ドラゴンスレイヤーのお出ましか。


全ての装甲車が一斉に止まり、何人かがそこから降りて俺を見上げる。

ラーリーさんがいないって事は、第一防衛部隊じゃねぇのな。まぁいい。状況を少し説明するか。先に撃たれちゃ困る。


【あっちの方角からロボットが来る。中古品だが、中々手強そうだぞ】


「あぁ知ってる。ここに来るまでにそのロボットを調べておいた。タローン87型、ガラテリアン反乱事件の数日前に造られた思考型ロボットだ」


恐らくこの部隊の隊長だろう金髪の男がそう言った。

ガラ…えっと何だ? 何か本で読んだ気がするんだよな。確か…そいつの所為で電子頭脳やロボットの製造に制限が付けられたとか…。


「バニッシュと言ったか」


俺がガラなんとかについて思い出していると、その隊長さんは俺の名前を呼んだ。

俺は、出来る限り敵意が無さそうにそいつを見る。


「お前の事は調べておいた。ジオはお前を信頼していた様だが、俺はそう簡単にお前を信頼などしない」


【まぁ、そう答えるのが当然だな】


「だが、タローン87型に確実に勝利するには、キミの手を借りるというのが最善のやり方だ。今回は見逃そう」


【できればずっと見逃してくれよ】


俺はそう隊長さんに言った後、姿が見えたタローンを確認する。


【いたぞ。お前らは人間共の避難を】


「言われなくても」


隊長さんのぶっきらぼうな返事を、俺は心を広くして受け止め、翼を広げてタローンへと向かった。


飛んだ際の勢いをそのままに、俺はタローンに体当たりをする。

タローンはその衝撃で、アスファルトの地面に派手に落っこちた。

俺は受け身を取って地上に降り、奴を睨む。


しかしこいつ、何でいきなり街に来やがった。

まぁ考えても仕方がない。こいつに尋問とかしてもするだけ無駄そうだし。


すると、タローンは上半身だけをぐるぐると回転させ、そのままレーザーを放ってきた。

奴の放った無差別のレーザーの雨は、俺や周りの建物に当たる。


クソッ! ふざけんなよ、ここ市街地だぞ! お構い無しかよこのロボット野郎!


隊長さんに避難させる様に言ったが、こりゃ放って置けば避難したしないに関わらず、死者が出ちまってもおかしくねぇ。さっさと片付けねぇとな。


俺は隙を見て、奴に小さな圧縮弾を放ってみる。

だが、奴はそれを見通して、その小さな弾さえ左に避けてしまう。


キュイィィン…


そして、奴の左手からそんな音が聞こえながら光が集まる。


あ、これやべっ。


俺がそう感じた時、俺の腹には奴の特大レーザーが炸裂した。

途轍もない轟音を響かせ、俺はいくつかの建物にぶつかりながら吹き飛ばされる。


クソッ! 何でこいつ、こんなに俺の攻撃避けちまうんだ!


まるで、先読みでもされてるみてぇに……ん? ちょっと待て。それってガチであり得るんじゃね?


俺は傷だらけの体に鞭打って立ち上がり、目の前の敵…ロボットのタローンを睨む。


確か、ノーマックの野郎が言ってたな。こいつは「電子頭脳を搭載した自動操縦システム」って。

そんでこいつは、その電子頭脳の制限がかけられる前に製造されたもの…。


って事は…俺と戦い続けて、俺の行動パターンを熟知したって事はあり得る。

畜生。逃げてたと思ってたら、あれパターンを分析する為の時間稼ぎかよ。やられたぜ。


でもどうする? そんな事されちゃあ、何やっても無駄じゃ…。


ん? 待てよ…?


タローンが分析したのは、俺の行動パターンなんだよな? 俺の行動パターンって事は…。


俺が考えていると、奴はバーニアを起動して一気に俺との距離を詰めて来た。


やべっ! だが、一か八かだ!


タローンは右腕のチェーンソーを大きく横に振った。

チェーンソーは頰のすぐ側にまで迫ったが、何とか体を屈める事でそれを避けた。

そして、ガラ空きになったタローンの腹部に、二発パンチを当てた後に今度は両手で同時にパンチを繰り出し、その機械仕掛けの体を吹っ飛ばす。


よし、アクション映画の動きを見様見真似でしただけだけど、上手くいった!

それに、パンチ程度の触れ具合ならニーベニウムに意識は奪われないみたいだ。


上手くいった事に静かに喜んでいると、タローンは起き上がって今度はレーザーを放って来た。

なら今度は、魔法を使ってやる。


は魔法を発動させ、タローンの背後にテレポートする事でレーザーを避けた。


だけど、流石にその動きは予想通りだったみたいで、奴はすぐに上半身を一周させながらチェーンソーで僕の体を切り裂こうとした。


僕は突然の攻撃に驚き、必死に屈んだ。

その時偶然、足を滑らせて僕もその場でくるりと回ってしまった。

でも、それが良かった。おかげで僕の尻尾が奴の足に命中し、彼はバランスを崩し僕の方へ倒れてくる。


このチャンス、逃しはしない!


「グオォォォォォォォ!!!」


僕は倒れてくるタローンに向かって、豆粒サイズの圧縮弾を放った。

もちろん、バランスを崩していたタローンにそれを避ける術などある筈もなく、奴はそれを受けて派手に吹っ飛んでいった。


「ジ…ジジ…」


初めて、タローンから音が聞こえた。


所々火花が飛び、タローン自身何が起きたのか分からない様に首を傾げている。


まぁ、無理もないよね。いきなり動きが他人のものになったんなら。


奴が分析したのは、あくまで「俺」の行動パターン。

俺の動きが全て読まれるのなら、「僕」の方で戦えばいい話だ。


僕の意識100%で俺の体を動かすのは少し違和感あるけど、それでもこの体は僕の体だ。すぐに慣れる。


「ジジ…ジー…ジィーーーーー!!!」


タローンから今までに聞いた事のない様な音が鳴った。

そして奴は、僕に対してレーザーを放つ。


避けても良いけど、どうせだからちょっと実験だ。


僕は前方へ両手を向け、大きな大きな圧縮弾を作る。

こんな大きな圧縮弾、攻撃に使う事は出来ないけど、別の使い方ならできる筈。


タローンの放ったレーザーは、僕の目の前に現れた大きな圧縮弾に命中する。

その瞬間、大きな圧縮弾は破裂した。そして、その破裂した圧縮弾を、今度は豆粒サイズの物に再び固める。


「!」


予想外の僕の行動に、タローンは驚愕した様に足を一歩前に出した。


盾代わりにした大きな圧縮弾…圧縮盾を受けたレーザーを、その圧縮盾ごと一緒に圧縮弾として固めてしまったんだから、例えロボットと言えど驚くのも無理はないかもしれない。

僕は、その小さな隙を突いてレーザーのエネルギー入り圧縮弾を、さっき至近距離で圧縮弾を受けた腹部目掛けてタローンに放った。


「ジッ!」


放たれた圧縮弾に気付いたタローンだったけど、気付いた時には遅すぎた。

今までより強力な圧縮弾により、命中した腹部からタローンは大爆発を起こした。


周りに、タローンの残骸が落ちていく。


ふぅ…一時はどうなるかと思ったけど、なんとかなったみたいだ。


さて、今日は色々と疲れたし、もう帰って…


「ジィーーーーー!!!!」


え?


異様な機械音に振り返ると、上半身だけのタローンが僕に飛びかかろうとしていた。


そ、そうだった! こいつ、ロボットだからそう簡単には機能停止しな…


ズドンッ!


突然、何かがタローンの首を切った。


僕は恐る恐るその切ったものを見る。

それは、タローンの後継機と言えるドラゴンスレイヤーの使うロボット・ゴーレムだった。


「全く、油断し過ぎだ」


そのゴーレムのコックピットから出てきたのは、僕が人間の避難を頼んでおいたドラゴンスレイヤーの隊長だった。


隊長は、金色の髪を揺らし僕を見つめる。


「……だが、タローン87型の相手をしてくれた事には感謝する」


【貶すのか褒めるのかどっちかにしてくれよ…】


俺はすぐにアピアスモードからバニッシュモードに切り替えて、そうテレパシーで愚痴った。

だが隊長さんは、全然反省する気配が無い。


「悪いな、俺は正直者なんだ。だが、感謝しているのは本当だ」


そう言うと、隊長さんは俺に手を差し伸ばしてきた。

え? これって…握手?


「ドラゴンスレイヤー第四防衛部隊隊長、ライト・クラタスだ」


……どうやら、マジで握手みたいだな。

何か完全にドラゴンとして見られてんのに、ここまで認めてくれるなんて何か不思議…。


まぁいいか。認められて、悪い気はしねぇ。


俺はライトが怪我をしない様に、その一回り小さな手を軽く握る。


【バニッシュだ。よろしくな、ライト・クラタス】


俺は、人間にも分かる様に意識しながら笑みを浮かべた。



ーーーーーーーーーーーーーーーー



いやぁ…タローンには感心したんだけどなぁ…。


まさか、バニッシュの行動パターンを分析してたなんて予想外だったよ。しかも、それでいてちゃんと計画も遂行するんだからもうびっくり!

まぁ、壊されちゃったんだけどね。


「ダン」


ケンゴに呼ばれ、僕は振り返る。


「何だい?」


「作戦完了だ。予定通り、仲間達が街中に放たれた」


「そうか。ご苦労」


しかし、僕らの仲間も優秀で良かった。

ドタキャンしたと思ったら、また作戦開始って無茶な事を言っちゃったのに、ちゃんと成功させてくれた。


それじゃあ…後は僕の番かな。


アピアス・ファーナー、そしてバニッシュ。


君たちの繋がりは、まだ分からない。


だけど、僕は必ず突き止めるよ。


そして僕は、僕らの夢を実現させる。


邪魔をするなら、容赦はしない。

遅くなって申し訳ありません。


リアルとかリアルとかリアルとかデジタルとかが忙しくて…。

あ、はい。展開思いつかなかったってのもあります。


次こそは! 次こそは!


でもあんまり期待しないでください←

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