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POWER 05
虚しい
僕はただ、ただただ虚しかった。
父が死んだあの日から、僕はただ誰かを助けたかった。
誰かの命を救いたかった。
純粋にそれだけを思って、それだけを願って、それだけを糧にして生きてきた。
たったそれだけの、簡単で、純粋で、当たり前の欲求だった。
――僕はリベットガンから、空になった弾薬のカートリッジを外し、新しい物に替える。
僕は人を殺してしまった。
八人もの無実の人間を殺めてしまった。
父を救うつもりで、父と似た人々を、大勢殺めてしまった。
――ボルトストックを引き、薬室に弾丸を装填する。
僕は、僕は何故
僕は何の為に生きてきたのだろう
――右腕でバレルを握り、銃口を自分に向けた。
涙が頬つたう。
全てが、自分の全てが虚しく
全てが悲しかった
――左手で、引き金を引く。
躊躇は無かった




