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私の娘の婚約者を襲うなんて……

緊急事態発生!

「私の娘の婚約者を襲うなんて……」


 そう。

 普通の子爵なら泣き寝入りだが今回は、その子爵家の婚約者が公爵のリアンベルさんだ。


 結果、あのストーカー野郎は爵位を失い平民となった後に、子爵の俺を襲った罰として奴隷に堕として、鉱山労働送りにした。

 ……本当に、学園時代はウザかった。


 こうして、お披露目会はお土産を渡して無事に成功した。

 勿論、学園時代の友人達は、全員来てくれたし、ルーシュやレインも来てくれて、レイは喜んでいた。

 学園時代の友人ルティやパティに、リラにラディに、そしてダリアは一泊する事になり、夜遅くまでワイワイガヤガヤと過ごした。


 翌日、帰り際にパティから手紙を渡された。


「後で読んでね」

「分かった」

「またね、レイにライ」

「ええ。またね、パティ」

「ああ。またな、パティ」


 お披露目会の後片付けの指示を出して昼食を取って一段落した所で、パティから渡された手紙をレイ達が居る中で読む。


「……直ぐに旅の準備だ! ミカル、俺の不在時の管理を任せる」

「は!」

「どういう事、ライ」


 俺はレイにパティからの手紙を渡す。


「……直ぐに行くわよ、ライ!」

「当然だ!」

「ライ、オレにも見せてくれ」


 レイは、ガイに手紙を渡す。


「……」


 手紙には、最初は普通の挨拶から始まったが、途中からは、パティの両親が治める領地に存在する森の奥に深い谷が有るのだが、最近異常が発生していて、かなり緊迫した状態みたいだ。

 そして、「万が一が有るかもしれないから」と、最期・・の別れの挨拶で締め括られていた。


 直ぐに旅の準備が終わった俺達は、馬車の中で話し合った。


「確か、パティの領地は、2ヶ月前に大嵐でかなりの被害を受けていたよな?」

「そうよ」


 子爵になって、挨拶代わりを兼ねて、招待状を送った際に、近況報告の催促をしたのだが、パティからの手紙には、その被害の事が書かれていて、人材、住居に多大な被害を受けて、復興に大忙しだと書かれていた。

 勿論、俺達やリアンベルさんからの救援物資に人材や現金を送った。

 いや、俺は俺で、お披露目会の準備とか貴族達の挨拶廻りに忙しかったんだ。


 それに、パティの領地には古代遺跡もある。

 もしかしたら……


 周りの配慮を無視して飛ばした為に、パティの両親が居る街「ディムヤール」の正門に到着したのだが、パティの馬車を発見した。


「パティ!」

「え!?」

「手紙を読んだわよ。私達のあいだで遠慮しないで!」

「そういう事だ、パティ」

「……ありがとう。レイ、ライ」


 俺達は場所を変え、領主館の応接室で、当主のディムヤール伯爵を交えて話し合った。


「……と、言う訳だ」

「なる程。あの被害の時に、優秀な私兵を多数失い、最近になって、冒険者ギルドからの報告を受けて改めて調査したら、遺跡が荒らされていて、その遺跡の場所から奥にある深い谷が何らかの異常が発生していると。

 そして、その異常の中にアンデッドが発見され増加中か。」

「……そうだ」

「レイにライは、この街の者じゃないから無理する必要は無いわ! だから……」

「そうだ。それは、領主である私が背負う責任だから、若い君達が背負う必要は無い」

「パティにディムヤール伯爵。その言葉に対する返答は……」

「「友達を助けるのに、理由は必要無い!」」


 そう俺とレイが言うと、パティは涙を流しながら笑顔で言った。


「……ありがとう」


 因みに、伯爵位なのに、数時間で王都から到着する場所に領地がある理由は、パティから見て祖父の父親が当時の引退して気軽に動ける様になった前国王をモンスターから命懸けで助けた功績から、現国王が「忠義篤く武に優れた者は、直ぐに駆け付ける場所にいるべきだ」となり、現在の領地を拝領された。

 まあ、その後から今日までに、そう言った美談が無いから、王都近くの領地を拝領した貴族は居ない。


 俺は、ディムヤール伯爵に、遺跡と奥にある谷を調べる許可を認めた証書を書いて貰い、明日から調べる事にした。


 ……パティにレイが奴隷に堕とされていた事がバレたが、俺が白金貨900枚でオークションで買った事で救った辺りから恋バナになり、俺は逃げた。


 翌日、俺を見てニマニマするパティを無視して遺跡調査に乗り出した。


 遺跡に到着すると、冒険者ギルドから警護の依頼を受けた冒険者達が居たが、俺が預かった証書を遺跡の管理責任者として居るギルド職員の「ラドン」に見せると通された。


「証書は本物みたいだな。入って良いぞ」


 遺跡に入ると、至る所に破壊跡が有るが、1番奥の部屋には隠し扉が存在していて、特に破壊の跡が激しかったが、何とか、隠し扉の向こうに行けた。

 最後まで奥に進むと部屋が有り、祭壇みたいな印象を受ける場所だが、床に水晶球が床に叩き付けられて破壊されていた。

 万が一を考えて、現場保存しているのだろうが、まあ、水晶球の欠片ぐらいは調査用に回収しているだろうな。


 ……この水晶球が、奥にる深い谷の異常を封印していたんじゃね?


 そして、アンデッドが増加中か。

 普通に考えても、第三者の介入だよな。

 しかも、戦略的悪意を持って。


「とりあえず、谷に行って増加中のアンデッドの駆除をするか」



厳しくも温かいメッセージを待っています!

そして、星の加点をお願いします。


位置関係は、街の西側に森が在り、森と谷の境目に遺跡があります。

その奥に谷が在りますが、谷と森を見比べると、森が草原に感じる程に、谷が高層ビル群に感じる外観になります。

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