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そうでしょう!

まあ、領地持ちになれば……

 歩きながら自己紹介を少女「サーニャ=ナバルフ」と移動する。


「何処まで行くんだ、サーニャ?」

「大丈夫よ。到着したわ」

「此処は?」

「私の家で、このアルファロードで1位のナバルフ商会よ!」


 確かに、大通りに面しているし、商業ギルドに近いし、周りの商会の3つ分ぐらいの面積だな。


「ただいま」

「お帰りなさい、サーニャお嬢様」

「お父さん、居る?」

「ナバルフ様なら、執務室に居られます」

「分かったわ。付いて来て」

「サーニャお嬢様、此方の方達は?」

「恩人よ」


 そう言って、スタスタと奥に行き、所謂いわゆるスタッフオンリーのドアを開けて入っていった。

 俺達も後を付いて行くと、如何にもな扉の前で止まった。

 そして、ノックをする。


「お父さん、サーニャです」

「……入れ」

「失礼します」


 サーニャと一緒に入ると、書類の山に囲まれているイケオジが居た。


「お父さん、今帰りました」

「お帰り、サーニャ。それで、後ろの方達は何方どなたかな?」

「私の恩人で、名前が……」

「そこからは俺が言うよ」

「分かったわ」

「初めまして。冒険者のライだ」

「キサラなのじゃ」

「初めまして。同じく冒険者のレイで、サリアよ」

「ワン」

「同じく冒険者のリンで、クロです」 

「ニャー」

「ライ、キサラ、レイ、サリア……」

「どうしたの、お父さん」

「……!? まさか!」

「お父さん……」

「まさか、アークレイド公爵家の……」


 あ、気付かれたかな?

 それなら……


「改めて自己紹介させて頂きます。私、ライザック=フォン=アークレイドです」

「それなら……」

「はい。リアンベル=フォン=アークレイドの三女です」


 まあ、ちょっと不自然だし、微妙な言い回しだよな。


「……やはり」

「え? え? どういう事?」

「サーニャ。この二方はアークレイド公爵家の者だよ」

「……!?」

「ごめんな、サーニャ。実はそうなんだ」 

「ええー!?」

「それで、サーニャ。何が有ったのだ?」

「あのね、お父さん……」


 サーニャの説明が終わると、執務用の椅子から降り、俺達の前に出て深く頭を下げた。


「娘の危ない所を助けて頂きありがとうございます」

「その感謝は受け取るよ」

「ありがとうございます」

「それじゃあ、おいとまさせて貰おうかな」

「お待ちください! そのまま帰られてはナバルフ商会の名にキズが付きます!

 是非、下で買い物をして行ってください。

 充分に勉強させて頂きます」

「分かった」

「あ、案内させて頂きます」

「ありがとう、サーニャ。でもそんなにかしこまなくて良いよ」

「い、いえ。アークレイド公爵家様に対して今まで失礼いたしました」

「そんな事を気にしなくても良いよ。今は、俺達は冒険者だからな」

「でも……」

「サーニャ」

「分かりま……分かったわ」

「良し。案内を頼むよ、サーニャ」

「任せて!」



 ナバルフside


「ふー……」


 まさか、サーニャがアークレイド公爵家の方々と繋がりが出来るとは、夢にも思わなかったな。

 最近、領主館に冒険者が出入りしている話は聞いていたが、その冒険者が、まさかアークレイド公爵家の者とは、……な。

 それに、ライザック様が冒険者をしているという事は、ライザック様が養子だという話も本当のようだな。

 しかし、それなら、何故、レイサリア様は同じ様に冒険者をしているのだろうか?


 ……そう言えば、レイサリア様は、不自然に首筋を隠す様にしておられたな。

 レイサリア様が冒険者をしておられるのは、その辺りが原因かもしれないな。


 さて、娘の窮地を助けてくれた恩を返すのは当たり前だが、商会を背負う者としては、この「縁」を利用しない訳にはいかないな。

 ……最良は、ライザック様が爵位を賜り、この領地の領主に為られた時に、娘サーニャをライザック様の側室に入れる事かな?

 サーニャも、ライザック様を助けて頂いた事もあり嫌ってはいないだろうから、悪くない話として受け止めてくれるだろう。

 サーニャには、礼儀作法の勉強も追加した方が良いかもしれないな。




 ライside


 元王家直轄領だけど、地方の商会としては数も品質も王都の商会に引けを取らないな。


「どう?」

「悪くないな」

「そうでしょう!」


 さて、細かく見ていくか。


 ……いざ会計で、3割引きならラッキーだと思っていたら5割引きだった。

 因みに買った商品は、調味料や香辛料で、異世界あるあるで当然「砂糖」と「胡椒」が高かった。

 思わず、「ああ、女神様! 俺にユニークスキル『ネットショッピング』をください」と願ってしまったよ。

 後は、細々とした商品を買った。

 ただ、流石に、チンピラから助けた程度で5割引きはやり過ぎだと思うから、会計の時に、金貨5枚だったから、大金貨1枚出して「釣りは要らない」と言ったよ。

 しかも、大金貨の下に金貨1枚を隠す様に重ねて出したけどな。

 まあ、向こうには、俺が貴族の者とバレているから、貴族としての見栄を張らないといけないからなぁ。


 ……貴族って、本当に面倒臭いわ。


「またな、サーニャ」

「うん。また来てね」

「ああ。また来るよ」

「待っているわよ」


 さて、良い時間だし、帰るか。


 我が屋敷に帰ると、ダイニングに1人は座り、2人はその人の後ろに立っていた。



厳しくも温かいメッセージを待っています!

そして、星の加点をお願いします。


大きさは、大金貨が五百円玉で、金貨が百円玉より少し大きくて五百円玉より少し小さいです。

硬貨を置いた場所が、ナバルフが少しでも商会の印象を良くする為に硬貨の置き場所に絹を置いていた為に、硬貨の2枚重ねに周りが気付いていませんでした。

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