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クリスタが魔力を流すと泉の色は碧く輝き、ヒュドールが魔力を流すと紫に輝く。
そんな2人の魔力が交わると、泉の輝きは深い青へと変わる。
ハイスペック当て馬令嬢のクリスタの魔力量の多さにも驚きだがヒュドールの魔力もそこそこ多く、先に魔力を使い果たして倒れたのはクリスタだった。
「大丈夫?」
ふらりと泉に向かって倒れ込みそうになるクリスタを近くで様子を見ていたベンヴェヌードが受け止める。
「あり、が…と。」
ベンヴェヌードに支えられ、辛うじて意識を保つクリスタだったが、ベンヴェヌードに身体を預けていなければ身体を起こしている事もままならない状態で目を閉じた。
クリスタは離脱してしまったが、ヒュドールはまだ魔力を泉に注ぎ込み続けている。
「精霊達が……。」
泉からたくさんの精霊が姿を現していく
様子がベンヴェヌードに見えたらしく、感嘆の声を上げた。
ベンヴェヌードの肩にもたれながらクリスタも泉を見ると、嬉しそうな笑顔でキラキラと舞う精霊達の姿がそこにある。
「くっ……。」
そしてヒュドールも限界に達したのか、ふらりと倒れそうになったが、ベンヴェヌードがクリスタを支える手とは逆の手でヒュドールの腕を引っ張りヒュドールを受け止めた。
「すまない。」
「仲良し3人組って感じだなっ!!」
礼を言うヒュドールに笑顔で返すベンヴェヌード。
ベンヴェヌードとベンヴェヌードに寄り添うように脱力するクリスタとヒュドールは事情を知らない人から見れば確かに仲良し3人組に見えない事もない。
「仲良し3人組……か。本当のオレの事を知っても同じ事が言えるか?オレはお前達に肝心な事は何一つ話してない。」
はぁはぁと息の荒いヒュドールは息を整えながらそう言った。
出会ったばかりで互いの事は何も知らない3人であるが、ヒュドールはクリスタとベンヴェヌードには言えない事があるらしい。
「それを言うなら僕だって。君達に偽ってる事がある。」
言えない事があるのはクリスタも同じだ。
肝心な事を言っていないばかりか、クリスタは性別や名前すら偽っている。
「全部知らなくたって友達になれる!一緒に冒険したんだ!オレ達は友達だ!!」
そう言って屈託なく笑うベンヴェヌードは有無を言わせない力があるように思う。
「わかったよ。オレ達は友達だ。」
そんなベンヴェヌードにヒュドールが折れた。
「そうだね、友達。」
実は自分がクリスタだと言って、この2人は受け入れてくれるだろうか。
「うん!友達だ!!」
戸惑うクリスタに畳掛けるベンヴェヌードは、その時がきたら困惑するかもしれないがヒュドールと共に受け止めてくれるかもしれない。
「わかった。僕達は友達だ!」
意を決してクリスタが友達宣言すると、ベンヴェヌードとヒュドールは嬉しそうに笑った。
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