008
更新時間間違えてました!
遅れてすみませんm(_ _)m。
明日は早く更新出来るように頑張ります!
さてさて、突然ですがここに来てから約一年が経とうとしています。
つまり、もう直ぐ7歳です。
部屋でラルダと遊んでいた私は、今、何故か父であり公爵であるガルノメア・クローエフェアラ・ウェンに呼ばれ、執務室まで出向いています。
ちなみに、一年で案内人がいなくても屋敷を歩けるようになっています。
もちろん肩の上にはラルダを連れて。
「しっ、失礼します…」
あの、初めの日から何もアクションを起こさなかった親が何用だろう。
そんな事を考えながらノックをして中に入る。
「入りなさい」
私は、ドレスのスカートをちょんとつまんで貴族の礼をとる。
すると、父は何故か私をみて頷くと、
「顔を上げなさい」
と言った。
「はい」
私は頷き顔を上げ、父の顔を見つめる。
前会った時とは雰囲気が違う…親ではなく公爵としての顔。
何歳なのだろうと思うほど若い顔立ち。
だが、童顔ではなく、凛々しい顔立ちをしている。
…元が若い、と言うのか…。
少なくとも30歳は超えていないと思う。
「エメ、もう少しでお前も7歳だね」
そこで、父は少し区切って息を吐いた。
「そこでなんだが…一度、誕生日パーティーに殿下が来たいとおっしゃっていてね、いい機会だから招待しようと思うのだが、どうだい?」
「…えっ?あの…殿下ご自身がですか?」
「そうだ。何か不都合でもあるのか」
「い、いぇ…何も…」
…もしかしてフラグ発生ですか?
私がお忍びで街へ出て、しかも殿下と会ってしまったから婚約が一年早まってしまったとか?
「ああ、お前は殿下と婚約者候補に選ばれているから。と言ってもお前に勝てるやつなんかいないと思うがね」
やっぱりぃぃ。
頭が多少良いのは当然だ。ここの同世代の人なんかよりももっと長く生きているのだから。
向こうとこっち足したら父よりも年上かもしれない…それはそれでなんかこそばゆいのだが。
「…はい。招待状を送らさせてもらいます。父上」
「…そうか」
私は、今度は胸に手を当て、貴族の最上式の礼をとった。
父は一言頷くと私に帰るように促した。
もう一度、礼をしてから、私は執務室を去った。
ーーーーー…。
ーー、ーーーーー。
一人、執務室に残ったガルノメアは小さく呟く。
「…殿下と婚約するのが、吉と出るか凶と出るか…」
それにしても、娘の雰囲気が変わっていた。
一年ほど前までは、誰にも興味がない、見下し光の無い目をしていたと言うのに…。
「その面影さえ無い強い瞳だったな…」
まだ、日は出ていると言うのに何故かそこ…執務室だけは暗く陰って見えた。