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もともとの7話部分が重複していたため削除いたしました。

そのため、18話まで一話ずつ繰り上がっています。

教えていただきありがとうございました……!

 あれから数年。始まった座学の合間にキャベルト隊長に稽古をつけてもらいながら、剣を扱えるように頑張ったのだけれど……。『ラルヘ』はその剣の腕だけで大将軍に上り詰めた人物だ。その剣の腕はもちろん他を寄せ付けないものがあった。でも、僕は。


「なかなか、上達しないですね……」


 うっ、わかってはいたけどそんなにはっきり言われると傷つく。剣を素振りしても、剣を扱うよりも剣に扱われているようになるし、あんまり気合を入れて走り込みなどをやろうものなら次の日には熱を出して寝込むはめに。打ち込みをすれば目で見て判断はできるのに体が付いていかないから転びまくる。この繰り返し。剣で戦えるようになりたかった……。


「瞬時にどう動いたらいいのか判断できる能力がこうも生かされないのは、なかなか惜しいのですが……」


「キャベルト隊長、そろそろ諦めてください。

 アランに剣術は無理です」


 諭すように言うのはイシュン兄上……。ものすごくストレートに言われた! もう涙出てきたよ。


「アランはいずれ魔術を学ぶことになるのです。

 こんなに必死に剣術を学ぶことはないでしょう?」


 まるで決定事項のようにイシュン兄上はそういう。僕が魔術を学ぶことが決まっているの? それはどうして? そう聞きたいのに、二人の緊張した空気に聞くことはできなかった。


「イシュン隊長すら、そのような考え方なのですね」


「それは、どういう?」


 いえ、と答えたキャベルト隊長の横顔はどこか寂しげで、そして痛ましそうにこちらを見る。キャベルト隊長はたまにこういう顔をする。理由を話してはくれないけれど、ものすごく気になるんだよね。その気持ちは果たして僕に対してのものなのか、また別の誰かに対してのものなのか。


「もうすぐ無月になります。

 アラン様のお披露目ももうすぐです。

 その前の少しの時間くらい、いいでしょう?」


 お披露目。そっか。確かに次に年が明ければもうすぐだ。3年ほど前の姉上の時もみんな気合が入っていたけれど、今回の方が何だか早めに準備をしていて気合が入っている。そして、無月になると王都の方での下級貴族のお披露目が終わったら帰ってくる兄上を迎えに行くことになっている。去年はいかなかったんだけどね。


「アラン様、そろそろグレイ先生がいらっしゃいます。

 本日はマナーからですので、お着替えも必要かと」


「わかった。

 では、キャベルト隊長ありがとうございました」


 ぺこりとあいさつをすると自分の部屋へと戻る。初めの方は母上に習っていたのだけれど、男性からも教わらないと、ということで新たに先生がつけられることになったのだ。ちなみにその先生はマナー以外にも座学全般教えてもらっています。


 訓練用のシンプルな服からフリルのついた動きにくい服に着替え、ジャケットも着る。マナーの訓練をするならば格好も似せるべきとのことだ。いちいち着替えないといけないから面倒なんだよね。


「アラン様、グレイ先生がいらっしゃいました」


「入ってもらって大丈夫」


 ちょうど準備が整ったタイミングでサイガがそう声をかけてくれる。僕の返事にサイガが扉を開けてくれた。


「こんにちは、アラミレーテ殿。

 体調は大丈夫かい?」


 開口一番体調の心配をされた。あれかな、教えてもらい始めのころよく寝込んで授業を急遽休みにしてもらったことが多かったからだよね。


「はい、今日は大丈夫です」


 今日「は」と答えてしまうあたり、なかなか自分としてもまずいとは思います。成長すれば強くなるはず! と僕も周りも思っていたわけだけど、結局そんなことはなかった。いや、まだこれから強くなるかもしれないけどさ。


「では前回の復習から」

 

 『ラルヘ』には必要なかった知識だから、こういったことは少し苦手だ。食事をするときも一口の大きさはこのくらい、こうして食べる、とか全部決まってる。バクバクと食べれたころがもう懐かしいよ。


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