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ライフセーバー

『ち、血だまり☆えぼりゅーしょんん!?』



救助対象の冒険者パーティーの全員が叫ぶ。



「終わり……終わりよ……」


「いや……死にたくない……」


「ち、ちちちち血だまり……」


「……」(死んだ目)



……4人、全員女性か。



「そんなにヤバいんですか?血だまり☆えぼりゅーしょんって。」



「ヤバいなんてもんじゃない!」


「こんなことになるならもっと遊んでおけばよかった……」


「いやオマエ遊んでたじゃん。」


「……」(白目)



「ええと、そのイカレた奴の特徴教えてください。」



「なんかでっかくてかわいくないやつ。」



「……ナラザスか。一人だけ?」



「ええ、一人だけよ。そう、あれが……ナラザス。」


死霊(しりょう)先遣(せんけん)(しゃ)の二つ名でおなじみのナラザスね。」


「はあ、まあまあツイてないわ。」


「……」(本に目を通している)



「なんか……冷静ですね。」



そう、あれだけ慌てふためいてた彼女らの空気がなんか軽い。



「そうね、最強勇者プラストゲインだったら本気で終わってたけど……」


「ナラザス相手に逃げるだけならそれほど難しくないかも。」


「まあ出会ったら即死のギミックの延長線上よね。」


「……」(本を読みながらうなづく)



なるほど、即死ギミックの延長線上か……面白い(たと)えだな?



「別に倒してしまっても構わないんですよね?」



『無理ムリむりムリ!!』



あ、そこは無理なんだ。



「現存最強のバーサーカーよ。勝てる相手じゃない。」


「でもあなたの情報のおかげで逃げ切ることはできるかもしれない。」


「ウワサによるとナラザスは足が速い方じゃないから。」


「……」(本を閉じる)



「……あなたたちが速く走れるようには見えませんけど。」



「……」


「……」


「……」


「……」



『終わりよおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!』



あ、終わりなんだ。やっぱり絶望的なんだ。



 ヒタ ヒタ


 ヒタ ヒタ


 フシュウウウウ……


 ヒタ ヒタ


 ヒタ ヒタ


 フシュウウウウウウウウ……



なんだ、この異様な音と気配は……



「あああああ……大声だすからああああああああ!!!!」


「あたしのせいじゃないからね……!」


「二人とも、安心して。全員の責任だから。」


「……」(気絶)



 ヒタ ヒタ


 ヒタ ヒタ


 フシシュウウウウ……


 ヒタ ヒタ


 ヒタ ヒタ


 フシュウウウウウウウウ……



近い、近いな!間違いなくこちらに向かっている。



 ガシイッ!!



その存在は壁をつかんだ


徐々に全身を現し


巨大な筋肉が出口を(ふさ)いだ。



「なんだあ……まだ死んでねえ奴がいるなあ?」



『い、いやああああああああああああ!!!!!!!!』



こいつが……狂戦士(バーサーカー)、ナラザス。



「はあ……今は女って気分じゃねえんだよ……」



こいつ、なんで裸足なんだ?



「靴を履けよ……」



思わずツッコんでしまった。



「ノクタ!その発言は危険よ!見て……」



「んん?俺様のビューティフルな足の裏が見てえのかあ?」



ナラザスは自分の足の裏をほれと見せる。



遠目から見ても凄まじく分厚い皮膚だ……あれなら靴は必要ないだろう。



「最初の内は痛かったがなあ。」



「ああ、それだけで努力がうかがえる。いい足の裏だ。」



……なんだ、このノリは……



「で、お前らだが……」



『ヒィ!!!!』



「死ぬか?……それとも死ぬか?……あるいは……死ぬか?」



「お前、その三択は三択になってないだろ。フェアじゃない。」



「たしかになあ……じゃあこう言い換えるか。」



広間に緊張感がただよう。



「斬られて死ぬか、潰されて死ぬか、ねじ切られて死ぬか選べえ!」



『イヤアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!』



狂戦士(バーサーカー)ナラザスがあらわれた!


いやもう会ってるわ。なんなら会話もしたわ。



「にげ……にげないと……!」



「逃がしゃしねえよ!!」



ナラザスは広間の出口を塞いでるから、逃げるのは厳しいな。


このまま奴が出口を塞いでいる限り……あれ?



「お前、その位置キープしてたら誰も殺せないぞ?」



「確かに。この広い空間に救われたなあ。」



次の瞬間、ナラザスがこっちに向かって飛び込んできた!


速い、とてつもなく速い踏み込みだ。しかも一撃が重い!



「ほほう!これを受け止められるたあいいウデだなあ!」



救助対象の4人は……おびえながら広間から出て行った。



「だから、逃がしゃしねえって言っただろお!?」



その4人にナラザスが飛びつく、その間にシンシアが割り込み……


シンシアは杖で思いっきりナラザスの膝の皿を強打する。



「なんだあ!?邪魔するんじゃねえ!!」



うそだろ、あれがノーダメージだと!?


しかしシンシアは動揺してない。毅然(きぜん)とした表情で



「……術士シンシアの立ち合いのもと、


 戦士ナラザスと戦士ノクタの決闘を許可する!」



そう叫んだ。



「冒険者規則か、ただの馬鹿じゃなさそうだなあ!おもしれええ!」



4人は無事に逃げたか?


俺たちが迷わず帰れるように道に目印つけてくれてたらいいんだが。


ま、それはここを切り抜けられたら……って話だ。

宇宙忍者ゴームズの悪魔博士を最近観たんですが

自分は全然「甘いな」と思い知らされました。

あれは無理

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