【書籍化】聖人公爵様がラスボスだということを私だけが知っている
グレイス・ターナーは「亡国の聖花(せいか)」という小説において、ヒロインを虐めて陥れる悪女だった。
しかし実を言うとそれは、夫、リアム・クレスウェルに仕組まれたもの。
しかもこのリアムは、ありとあらゆる事件を裏で誘発させ人々を操り、破滅へと追いやったラスボスなのだ。
その情報が知られ始めるのは、小説の最後の最後。つまり、それまで、リアムは人々に愛され、同時に人々を慈しみ分け隔てなく施しを与える、聖人公爵として誉めそやされる。
そして当のグレイス自身も、リアムに心酔したために道を外れた愚か者の一人だった。
絶対に破滅したくないグレイスは、とにかくリアムには関わらないでおこうと開かれる夜会で彼を避け続ける。しかしそれを理由に逆に目をつけられ、挙句前世の記憶を思い出した影響か、魔力を全て弾く代わりに魔力の使えない特殊な体質になってしまったことを知られてしまったのだ!
魔術が使えない貴族令嬢など、迫害の対象だ。
婚約者になれば口外しない、と半ば脅される形で小説より一年早く婚約させられてしまったグレイスは、ならばせめて彼のラスボスフラグをへし折ろうと動き始める――
「私が、あなたを好きになることは絶対にありません。あなたが、私を好きになることが絶対にないように」
「それはつまり、わたしがあなたを好きになれば、あなたもわたしを好きになってくださる、ということでしょうか」
これは死亡フラグをへし折りたい訳あり令嬢と、彼女を囲い込んで落としたいラスボス(予定)な公爵様の攻防戦。
2022/12/5、書籍化決定しました!
しかし実を言うとそれは、夫、リアム・クレスウェルに仕組まれたもの。
しかもこのリアムは、ありとあらゆる事件を裏で誘発させ人々を操り、破滅へと追いやったラスボスなのだ。
その情報が知られ始めるのは、小説の最後の最後。つまり、それまで、リアムは人々に愛され、同時に人々を慈しみ分け隔てなく施しを与える、聖人公爵として誉めそやされる。
そして当のグレイス自身も、リアムに心酔したために道を外れた愚か者の一人だった。
絶対に破滅したくないグレイスは、とにかくリアムには関わらないでおこうと開かれる夜会で彼を避け続ける。しかしそれを理由に逆に目をつけられ、挙句前世の記憶を思い出した影響か、魔力を全て弾く代わりに魔力の使えない特殊な体質になってしまったことを知られてしまったのだ!
魔術が使えない貴族令嬢など、迫害の対象だ。
婚約者になれば口外しない、と半ば脅される形で小説より一年早く婚約させられてしまったグレイスは、ならばせめて彼のラスボスフラグをへし折ろうと動き始める――
「私が、あなたを好きになることは絶対にありません。あなたが、私を好きになることが絶対にないように」
「それはつまり、わたしがあなたを好きになれば、あなたもわたしを好きになってくださる、ということでしょうか」
これは死亡フラグをへし折りたい訳あり令嬢と、彼女を囲い込んで落としたいラスボス(予定)な公爵様の攻防戦。
2022/12/5、書籍化決定しました!
0.死にたくない、ただそれだけ
2022/10/30 00:00
(改)
1.ラスボスには関わらない方針
2022/10/30 00:00
(改)
2.強制出会いフラグが立つとか聞いてない
2022/10/30 13:00
(改)
3.決意も新たに
2022/10/30 19:00
(改)
4.公式設定に物申したい
2022/10/31 19:00
(改)
5.神様、小説の内容を変えた理由を教えてください
2022/11/01 19:00
6.素早い方針修正
2022/11/02 19:00
(改)
7.その笑みは反則
2022/11/03 19:00
(改)
8.魔性の『全方位ホイホイ』様
2022/11/04 19:00
9.人類は皆、お猫様の下僕(誇張アリ)
2022/11/05 19:00
(改)
10.リアム・クレスウェルが無欲をやめた理由
2022/11/06 19:00
(改)
11.ということで、喧嘩を売ってきます
2022/11/07 19:00
(改)
12.ツンデレ悪役令嬢なお猫様、爆誕
2022/11/08 19:00
13.開き直ることにしました
2022/11/09 19:00
14.いい加減、学習しようと思いました(事後報告)
2022/11/10 19:00
(改)
15.推しには上手に転んで欲しいファン心理
2022/11/11 19:00
(改)
16.自己保身のためのダル絡み
2022/11/12 19:00
17.軌道修正を試みようと思いまして
2022/11/13 19:00
(改)
18.嬉しいようなそうでもないような複雑な気持ち
2022/11/14 19:00
(改)
19.愛と恋の、はざま
2022/11/15 19:00
(改)
20.目を逸らしてきたこと
2022/11/16 19:00
21.どっちつかずをやめた日
2022/11/17 19:00
(改)
22.グレイス・ターナーの覚悟
2022/11/18 19:00
(改)
23.だからどうか私も一緒に、
2022/11/19 19:00
24.友との契約
2022/11/20 19:00
(改)
25.不意打ちの口づけ
2022/11/21 19:00
(改)
26.私の邪魔をしないで
2022/11/22 19:00
(改)
27.セオドア・アルボル・ブランシェットの予想を超えること
2022/11/23 19:00
(改)
28.満身創痍、ラスボスに挑む
2022/11/24 13:00
(改)
29.リアム・クレスウェルにとっての救い
2022/11/24 19:00
30.もたらされた転機
2022/11/25 19:00
(改)
31.アリア・アボットの思惑
2022/11/27 19:00
(改)
32.マルコム・フィッツの誤算
2022/11/28 19:00
33.神々の遊戯が始まる
2022/11/29 19:15
(改)
34.茶番劇という名の終結
2022/11/30 19:04
(改)
35.事件の後片付けと、過去の清算
2022/12/01 19:00
(改)
36.聖人公爵様の裏の顔を知るのは私だけ
2022/12/02 19:00
(改)